日記
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2003年2月1日(土) 可能性
 まだまだ仕事はがまんできる!(迷惑)家賃はそろそろ限界のはずですけど。美森氏と『滞納戦隊』とか考えて笑う。メンバーはぼく(家賃)、沖田さん(光熱)、Phantomさん(電話)。

らむだ「主題歌はあれか、『滞納が、もしぃも、なーかーったらー』」
美 森「あるのが当然なのか(笑)」

 仕事に専念するために、考察を早く書き上げねば、などと全く逆の行動に出てしまいそうです。

 文月さんのとこから、偽くらなど。観た途端、泣けてしまいました…。なんだこれは、鍵な雰囲気に反射的に涙腺が弛んでいるのか。

 スペースシャトル空中分解。コロンビアといえば、最初の3機のうちの1つでしたっけ。チャレンジャーの悲劇を思い出して、あああれはもう15年以上も前だったのか、と驚きつつ。小学校時代から憧れていた機体の搭乗者達に、敬礼。
2003年2月2日(日) 物語の始まり
 もう、日曜日の朝にどれみと会うことはない。でも、みんな元気でやってることだけは分かってます。

 昨晩、いつも通りいつの間にか寝入ってしまっておりましたが、今朝はふと目覚めると8時29分。見事なまでの体内時計。慌てて『明日のナージャ』第1話を観ましたことよ。
 第一印象。名作シリーズ。
 背景からして、ああ、あの頃の名作ものの世界だーとしみじみしました。これが史実に即しているかどうかは自分には不明ながら、そうであるに違いないというさすが抜群な説得力。あの世界が、ようやく帰ってきたんだなあ。登場人物もよく動く。ナージャはもちろん可愛いし、リタちゃんのすきっ歯もらぶりー。トラウマ持ちでしゃべれないそうで、ついにきましたよこういうキャラが。そして悪い黒服2人組を見て、シスプリ前作第1話の展開が頭をよぎったのはここだけのしみつです。ナージャが島に連れ去られて1人の弟達と出会うんだきっと。それはともかく、あの幼い子供達の描写を見れば、クレヨン王国やどれみで親しんだ優しい想いが、この新しい作品の中にもとけ込んでいることが分かります。子供のまなざしと、大人のまなざしとが、どちらもきちんと描けている作品が今の時代にいくつあることでしょうか。
 そして、どれみを見ていた同年齢の女の子達が、そのままナージャの物語に入っていける13歳という年齢設定。今度は間違いなく恋の物語、うわーい。このスタッフに任せておけば、安心なのです。原作はまだ読んでないので、毎週わくわくできますね。

 私信。メール届いてます、お返事の送信うまくいかず遅れてすみませんです。

 追記。
 シスプリ考察補論2、ようやく書きあがりました。ガルバンとガソバルの意味を検討したものですが、後半は山田について延々と語っています。
2003年2月3日(月) 裏話とか
 『カトゆー家断絶』さん(2/3分)、『萌え萌えアニメ日記』さん(2/3分)、『かーずSP』さん(2/3分)、『CCSF』さん(2/2分)、『■ちぇき。■』さん(2/2分)考察へのリンクありがとうございます。
 この考察って後ろ向きの象徴かなぁ、という会話があっただけに、『CCSF』さんの「考察自体前向きの象徴ととれます」というお言葉は嬉しかったです。

 今回の補論についての補足。って何なんだか。
 ガルバンや山田を扱うにあたり、正直、最終話考察なみに緊張しておりました。あのときは本編考察の総括にあたり、ここでコケたら目も当てられないという恐怖に苛まされており、開き直るまでにずいぶん時間がかかりました。今回の場合は、「あの」ガルバンと山田をどう料理したものか、とさんざ悩むことに。これではまるで考察内容を予め全く考えていなかったかのようですが、事実その通りです。うわ。
 いや、この作品を考察すると言う以上は、ガルバンについて言及しないわけにはいかないじゃないですか。そんな「後ろ向き」の気持ちで、補論の1つに入れておいたわけです。これにしても眼鏡・デジカメにしても、やはりそれなりに考察する意義があったことは間違いないとは思いますが…。問題は、ではどんなふうに語るのか、ということで。
 ここでぼくがしたことは、本文でもリンクしましたが、りなもさん転叫院さん達の論を確認することでした。(もちろん、いつも参照させていただく方々の意見も。)ところがここに落とし穴が。『ビューティフルドリーマー』やメタフィクションなどについて全く分かっていないまま、ぼくはそれらの叙述に引き寄せられていったのです。正直、そういう解釈が面白かったわけですね。アニメ史への位置づけなど、色々と驚くことしきりでしたし。しかし、これがいけなかった。
 もちろんそれが自分の能力を越えることや考察スタイルと相容れないことは分かっていましたが、だからよけいに、こういった議論をきちんと批判できないといけないのでは、という強迫観念が生まれてきたのです。その結果、補論を書き始めたときは、最初にメタフィクション的解釈について長口舌をふるい、その後でガルバンそのものについて叙述するという流れになっていました。でもこれって結局、先駆者以上の論を示すことはそもそも難しいわけで、ましてや知識なしに書いているものですから、しまいには「そう解釈するのが真っ当に思えるけど、でもぼくはそれじゃいやなんだよう」という子供の駄々みたいな文章になってしまっていました。
 ところがここで、美森氏からきっついフォローが入りまして、「身の丈に余る文章を書こうとすれば山田になるだけ。馬鹿は馬鹿なりの文章しか書けないんだから諦めろ」と。ああーっと衝撃。そう言われてだいぶ楽になったことは確かで、ガルバンの内容を妄想し、オチをチェックし、山田の下宿を調べるという、今まで通り作業中心の組み立てに立ち返ることができました。あとはどこに結論を落ち着けるかという問題ですが、ガルバン最終話サブタイトルを思いついた瞬間にゴールが見えました。
 とはいえ考察内容としてはどうにも散漫な感が否めませんし、またメタフィクションやアニメ史からの解釈については、結局きちんと言及できていないのが実情ではあります。なんといっても、ぼくは『ナデシコ』も『ウテナ』も『ビューティフルドリーマー』も、ほとんど観ていないという体たらくなので、もはや検討以前の問題です。このあたりは先駆者の方々をはじめ、皆様のご意見お待ち申し上げる次第ですので、よろしくお願いします。

 『■ちぇき。■』さんのとこから、『滞納戦隊』主題歌デンジヴァージョン。

>ど・こ・かで大家が〜呼んでいる〜♪
>ど・こ・かで大家が〜叫んでる〜♪
>払〜え〜今月分〜♪

 うは(笑)。2番は「払え先月分」でしょうか。ぼくの家賃は、先ほどまとめて支払ってまいりました。これで後は電話代、と。

 これって、『バルサスの要塞』?な、懐かしい…!
2003年2月4日(火) いずれ第2、第3の家賃が
 戦え、滞納戦隊。

 熊谷はさみさん『トペニワッカ』から、ページリンクいただきました。ありがとございます。シスプリSSをたくさん掲載していらっしゃいます。しかし、うちのバナーがニーソ連盟のになってるのには参りました(笑)。

 『Floating Mind』さん(私的メモ)、『かぼすのHP』さん(2/3分)、『zhuravlik.net』さん(2/3分)、考察へのリンクありがとうございます。

 あと、『zhuravlik.net』さんから辿ってこんな卒論を探知(『Sturm Neu』さんの)。

 鈴凛の
ジジお米ちゃんより)。

 今回の補論について、転叫院さんから反応いただけました。って、ぼくの日記も読んでいただいてたのですか、と焦ったり。しかもその過去日記を確認したら、下の方に「ちっちゃいこRPG」だの「大きなダメージを受けると、ぱんちゅが黄ばむ」だの書いてあって、つくづく自分が嫌になりました。
 ええと。そちらが「萌える前に、外側の視点を仮定して逃げることしかできなかった」とすれば、ぼくはどっぷり浸かってしまっていて、そのような外部の可能性を無視しておりました。その結果、妄想だだ漏れになったり、感傷への耽溺に陥ってしまったり。ですから、批評や日記を読ませていただくことで、自分の立ち位置を再確認できたのはありがたかったと思います。立ち位置というか、自分をシスプリに投げ込んだその仕方というか。まあ、可憐に一目惚れというあたりがどうにも決定的だったわけですが。
2003年2月5日(水) いらいら
 他人の尻ぬぐいがまだ終わらなくて、ぐったりです。しかも当人が全然不真面目で、あーいらいら。いや、当人にしてみれば普段よりもずっと必死なわけですが、それでもこの状況下で期待されている真面目度と比べればどうにもこうにもです。こちらが提示したサンプルを昨日持ち帰らずに、今朝は惨憺たる文案を持ってきましたことよ。おほほほほ。頭痛い。
 でもこれって、滞納のバチがあたったのかもしれません。きっとぼくも関係者の方々をこのようにいらだたせているのですね。ごめんなさい、もう家賃溜めません。電話代もすぐ支払います。今月の家賃の納入期限は…あ、明日だ。
 来月から頑張ります。

 こんなこと書いていると、自分がどんどん山田になっていく気分。「なっていく」と言っている間は、まだそのものではないと思える余裕があるわけですが。まあ山田にシスプリ考察は書けまい。でも「後ろ向きの象徴さー」と言われて終わりそう。

 アレクサンドロス大王が若くして倒れましたが、その年齢になった時、カエサルもナポレオンも、自分がまだ大王の偉業に及ばないことに嘆息したとか。ぼくという卑小な人間などそれこそ比べるだけ失笑ものですけど、ぼくに征服戦争や帝国建設ができなかったように、大王にもシスプリ考察は書けなかったということははっきり言えます。あの頃にシスプリが存在しなかったという時代の制約を考慮しても、もし大王がシスプリを知る機会があったとして(例えばあの結び目を断ち切った時とか)、彼が妹達に萌えることはまず想像できない。雑誌の人気投票に参加したり、ゲームで自分の名前を打ち込んで「アレクサンダーお兄ちゃん」という表示に悶絶したり、軍隊の行進時にアニメ主題歌のリズムを用いたり、そういうことはおそらくあり得ない。
 いやちょっと待て、「お兄ちゃん」ということは可憐萌えなのか。だめだ絶対許さない。可憐のためなら大王とて打ち破るべき敵。でも真っ直ぐに立ち向かってもやはりあの結び目のように真っ二つにされるだけでしょうから、ここは一つ、犬のディオゲネスのようにいやらしく。「望みを言え」と問われて、「可憐のポスターが見えないからそこをどいてくれ」と答えるとか。犬のようにハァハァ。あるいは堂々と戦って敗北して、「どのような扱いを望むか」と問われて「お兄ちゃんとして扱われんことを」と返すとか。これはインドの王様でないとできませんが。
 いまわのきわで後継者指名を求められた大王の言葉は、「一番萌える妹を!」それ違う。「かっこよくって優しくて世界一素敵なお兄ちゃんを!」かな。それで、航だの三浦兄だの燦緒だの山田だのが乱立する、と。

 前もちょっとネタにしましたが、長谷川裕一の『マップス』でシスプリ。リプミラ、リプリム、リプシアン、リプダイン、リプレイン、リプラドウ、スガラ・リップ、バオン・リップ、ソフティカ・リップ、ハーザン・リップ、ゼルルゼ・リップ(双子)で12名。何とか当てはまらんかな、と思って試みましたが、ラドウを誰にするかとか、そもそもバオンなんて半魚人どうするんだとかであっけなく挫折しました。いっそ鈴凛はガッハ・カラカラという暴案まであったのに。珪素生物妹が「700億クレジット弾発射ぁーっ!小僧、資金援助よろしくな!」みたいな。
 もちろん山田はニュウ・エイブ。

 長谷川裕一って、意外とファンサイトないのかしら。こことかいくつか見つかりましたが。ファンがやりそうなことを、この作者自身がしてしまう(作品キャラ総出演同人誌など)のは、嬉しいながらも一つの問題かも。

 リンクページを作成途中ながらアップしました。既にリンクしていただいてた方、ぼくからリンクしますと伝えさせていただいてた方、今頃になって申し訳ありませんです。
2003年2月6日(木) うりうり
 ああ、かわええなぁ。(『カトゆー家断絶』さんより)

 長森町ですかっ。猫がわんさかいそうです。冬は町民全員で、はぁーってします。慌てて引っ越す算段を立てようとしたものの、家賃だの何だの今の住みかで片づけるべきことが多くて無理そうです。フラグが立たないと、転居手続きの時「うん、いいよ」と答えてもらえない可能性もありますし。あ、でも長森町だったら、家賃を滞納するたびに「ほら、早く払いなさいよーっ」という声が聞けたりするのかな。やっぱり引っ越しだっ。ぼくにはしっかりした町が必要だっ。
 最初から滞納する気構え。

 リンクページ未完成なので、少しずつ追加修正していきます。急いで連絡すべきところもありますし(すみません)、はよせな。
 これを作成しつつ思ったのは、最近萌えてないなー、ということ。シスプリには萌えてないのか、と言われればもちろん萌えているのですが、その表現に最初の頃のあんよ語りみたいな勢いはなくて、考察同様に抑制した語り口になっているような。昨日は幾らか思い出した格好でしたけど。
 ああそうか、ぼくが没入する物語が『ONE』や『AIR』からアニメ版シスプリに置き換わってしまっているからか。しかも鍵作品では異様な不安感を抱いて語る衝動に駆られた(実際には語ってはいない)のですが、シスプリの物語にはどうも落ちついてしまうのですね。いや、あれだけ文章書いておいて衝動がなかったわけはなく、ただそれが鍵作品とは違って、非常に気楽だったと。真面目と馬鹿をできるだけ調和させようとした考察のスタイルで、『AIR』のレビューなんて絶対できませんし。その中途半端さが、『萌え文集』のみなさんとの果てしない距離。
2003年2月7日(金) えるえる
 雑誌『滞納生活』(発売遅延)。

 わわ、またお名前間違えてました…ごめんなさい、修正いたしました。
 考察で一つの視点を提示できた、という満足感は非常に強いですね。そして、「アニメ版シスプリが好き」という感情をも一緒に読者に受け止めていただけたら、これ以上のことはありません。ただ、この考察が妙な「正論」として通用し始めたら多様な解釈の可能性を抑圧してしまうんじゃないか、という傲慢にすぎる不安をかつて覚えたことをここに告白します。うちの掲示板に書き込まれた色々なご意見を読ませていただいても、それが完全に杞憂だということが分かるのですが。満足感から自意識過剰な守りに入る瞬間。

 あ、『double bells*』さん、いきなりリンクしてごめんなさい(汗)。今後ともよろしくお願いしますー。

 どれみラス前について、色々同意しつつ。例えばハナちゃんが女王となり、人間界と魔女界の交流が始まる時、そこに人間側の恐怖心がわきおこると予想します。で、その裏返しとして魔女狩りが勃発しかねない。でもそこで、いまや普通の人間であるどれみ達が、魔女界の女王をたしなめることができるということが、一つの抑止効果を持つのではないか、と。
 あと、どれみ達はいつだってその気になれば、そしてその機会が訪れたら、再びMAHO堂に巡り会うでしょうし、そして魔女見習いになれるのだと思いました。

 お兄ちゃまのイデア前日のにも圧倒されていたのですが、何というか、お兄ちゃまにはかなわない。いま補論3で花穂のことを書いていたところなのですが、書けることがなくなりました。アニメ版シスプリについて、しのぶさんの解釈とぼくの解釈は相容れない部分がありました。しかし、花穂については、疑いなくしのぶさんの視線が本物なのであり、そしてそのような花穂の姿は、ただそこにそうしているだけで、世界のありようを優しく変えていく。
 ぼくは花穂には学校の先生になってもらって、で、ぼくはそのクラスの番長になりたいです。
2003年2月8日(土) 俺俺
 先日までの尻拭い。尻の持ち主が一切を台無しにしてくれて、ずぃ・えんど。自棄酒飲んで寝るしか。ああもう、誰かぼくの尻も拭ってください。あるいは可憐の(以下略)
 ふいてもふいてもあはははははは。そんな赤ちゃんのお尻拭きのCMが昔ありました。どうせなら、もう少し大きいおんにゃのこで(以下削除)
2003年2月9日(日) 花穂から花穂花穂に
 ナージャ。前回に比べれば、冷静に視聴できました。
 黒服は相変わらずどうにもシスプリ。悪役のオーストリア貴族は世が世なら塩沢さんの声。早速裏事情が判明するあたりは安心です。これも子供番組としてのお約束ですね(冷静)。
 怪盗黒薔薇参上。雰囲気は完全にタキシード仮面さま。これで憧れの貴公子と、嫌味な義賊という対立項ができたわけで、両者が同一人物だろうと何だろうと分かりやすい図式ですね(冷静)。
 美少女怪盗クローバーは、黒薔薇の後継者でしょうか(冷静)。
 舞台衣装に着替えた登場シーンで、生足におおおー(冷静)。
 CMで「大きい女はいい、ちっちゃい子を映せ」とテレビにつめよる(冷静)。
 リタがあーあーしゃべった。あああ大谷育江だあああ(冷静)。
 路地つれこみに絶叫(冷静)。
 エンディングで今回も、着替えの場面はどこだと(冷静)。

らむだ「な、ぼく冷静だろ?」
美 森「駄目から駄目駄目になったな。」

 これ打ち込んでたら、背中越しに「花穂だ花穂」という声が聞こえてきたので、慌てて振り返ったら「家宝だ家宝」でした。なんだまぎらわしい。
2003年2月10日(月) 2日遅れ
 折原駅訪問記、期待しちゃったりして(笑)。鉄なひと、というくくり方は失礼かもしれませんが、そういう方々の行動力を時々羨ましく思います。ぼくがあまりにも出不精なだけかしら。占いで自分の性格をみると「落ち着きがない」と「旅行好き」という判定がよく出ます。前者は合っているものの、後者は完全にはずれ。子供の頃、家族旅行で毎年あちこちに連れて行かれたはずなのに、覚えているのはしょうもない出来事だけです。
 風景を覚えないのは日常生活でも同じかな。小学校に入学したばかりのこと、登校は班のお兄さん達と一緒で何の問題もありませんでしたが、初めて一人で下校する途中でふと、「この十字路はどちらに曲がるのが正しいのだろう」と足が止まりました。真っ直ぐか左かというところで左の間違ったルートを選び、それでも道なりに進んで何とか帰宅できた時の安堵感を今でもおぼろげに記憶しています。そしてそれからしばらくの間も、行きと帰りの経路が部分的に違ったままでした。結局すぐには覚えられなかったという。

 キリさんから100質問へのご回答いただきました、どもですー。航達に好意的な、そしてウニメとしての評価ですね。妹を「選ぶな」というお言葉、まことにその通りでございます。一人だけなんて選べないよ!
2003年2月11日(火) むふん
 白雪の誕生日。
 この子は、一人称が「姫」なのに得意技が「料理」という地味さだとか、それなりに上品な趣味と「ムフン」など少々の下品さだとか、そういうアンバランスさが一つの魅力でもあり、また欠点でもあるのだと思います。おてんばなおしゃまさん。鼻の先をつっつきたくなる妹は白雪だけ。

 ところで、白雪の腕力ってどれくらい強いのでしょうか。前作第9話では、両腕で抱えるほどでかいザルに素麺をてんこ盛りにしたのを、両手で持ち運んでいます。しかし、第19話では、両手にぶらさげた買い物袋の重さで、歩く姿がぷるぷるしています。航が代わりに持ってあげられるほどの重さですからさほどのものではないはずで、果たして白雪の腕力があるのかないのか。握力は可憐の方が上でしょうけど。
2003年2月12日(水) 離れていきます
 リピュアBパートエンディング集が届く。美森氏、ありがとでした。
 相変わらず優しい歌声ですね。衛、鈴凛、鞠絵の曲でのたうちまわる。雛子、四葉、白雪の曲で浮き立つ。咲耶の曲にはじわじわきつつある状態。しかし、なぜ可憐だけ歌詞がないのかといぶかしんでいたら、美森氏に「可憐はピアノだけで全てを語るということだろう。」と言われて衝撃。まだまだお兄ちゃんにはほど遠いようです。

 ナージャを観て、『炎のアルペンローゼ』をなんとなく思い出す。

 「シスタープリンセス アニメ」でぐぐると、うちが4位に入るようになりました。オフィシャルサイトを除けばトップ、やったー。

 シスプリでバイファム。

スコット:航
クレア:可憐
ロディ:咲耶
バーツ:春歌
マキ:鈴凛
カチュア:千影
シャロン:四葉
フレッド:白雪
ペンチ:鞠絵
ケンツ:衛
ジミー:亞里亞
マルロ:花穂
ルチーナ:雛子

 航と可憐、咲耶と千影ないし千影と亞里亞、春歌と鈴凛、四葉と衛、白雪と鞠絵、花穂と雛子という組み合わせになりますが、どんなものか。鞠絵が詩を四葉に勝手に読まれて泣いたり、衛のお尻に蒙古斑が残ってたり(覗き見するのは四葉と鞠絵)、航がエロ本の山に生き埋めになって「そんな馬鹿な」とか。ジャムを血と間違えて可憐の胸に手を突っ込む航とか。咲耶の指先をくわえる千影とか。白雪のおもらしとか。あ、でもクマのパンツはシャロンのだから、雛子がシャロンかな。年齢的に無理がありますが。
 燦緒と眞深は色的にククトニアンの子供達か、バイファムとネオファムで(爆)。燦緒はミューラァという手もありますね。じいやさんはケイトさん。じいやさんの水浴びを覗き見する咲耶と春歌。そして二人も水浴びして「ほーおぬしご立派」な会話をすると。この両名なら確かにご立派です。ああ、咲耶とじいやさんのキスシーンもあるのか、大変だ。
 山田は宇宙船ジェイナスのコンピュータ。愛称はボキー。
2003年2月13日(木) 力も…
 『熱笑!!花沢高校』という名前に反応しないわけにはいきませんっ。
 連載開始早々は、駄目人間の力を、超人的な先輩と勘違いな後輩とで勝手に騒動に巻き込んでいくというギャグ漫画だったのに、あれよあれよという間に『暴力大将』というかバイオレンスジャックというか、そんな世界に突入しておりました。バイクにロケット弾搭載したり、色々すごいことやってましたねえ。月刊少年チャンピオン連載の『暴力大将』も、後半は裏のある日本陸軍参謀が主人公達の部隊を全滅させようと無理な作戦を押しつけるものの、それをまんまと成功させて米兵皆殺しという展開の繰り返し。無事帰還できた兵士達が白米をほおばって「涙でしょっぱいのでおかずがいらない」と泣き笑いとか。ああ懐かしい。蘇るどおくまんの記憶。

 でも、花沢高校で思い起こされるのは、むしろ週刊少年マガジン連載の『ガクラン八年組』だったり。あれも血まみれの番長戦争で、腹に風穴あいたり、メインの3人のうち2人が絶命したりと、壮絶な世界でした。確か同じ頃に月刊少年ジャンプ連載の『三軍神参上!』も、絵柄はともかくやはり血まみれではありましたね。番長だの学校間闘争だの、最近の漫画ではどんな感じで描かれ、流血しているんでしょうか。
 ああ、『ロリータ番長』や『筋肉番長』という作品もあったっけ…。
2003年2月14日(金) チョコならー
 世の中はバレンタインデーだったみたいですが、一日が終わってからそのことに気づきました。雛子ちゃんは今年も自分で食べてしまったのでしょうか。そんなことを思いつつ、瑞香シャンパンを食べてみる。甘くて苦いチョコレート。

 補論2の山田に関する叙述に不備がありました。シスプリ前作第3話から、航が教室で山田と出くわす場面にて。

山田「生まれ変わるのさ俺は」(山田Mk.IIに)
山田「新しい学校で、新しい友達を」(いや、超可愛い彼女を絶対に作る!)
山田「俺の青春は今日から始まる、俺の新生活はツキまくっている!」

 同じく、山田が四葉と縄跳びをする場面にて。

山田「ねぇキミィ、ガルバン、好きぃ?ガソバル、知ってるぅ?ねぇ?」

 このあたり、なかなかガロタくさくはあります。第9話で山田が残す捨て台詞も、ガルバン由来のものなのかどうか。
2003年2月15日(土) 聖母可憐
 しのぶさんより、可憐の曲「Lyric」について。
 実は既に人間には聞こえない声で「お兄ちゃん大好き」とひたすら繰り返している、という説を唱えるつもりもありましたが、可憐がまさに何者でもないからこそ全てを投影しうる、という指摘は自分の胸に突き刺さりました。アイスピック的に。そしてすぐさま、つまり可憐はマドンナということなんだなぁ、と都合よく解釈。いやかなり真面目に。第14話分考察でもそんな話がありましたが。
 自分自身を振り返っても、最初にカードで全身像を見た瞬間、一目惚れした上に「こんな絵にあっさり萌えてたら駄目だ、ぼくは人格的な厚みのないキャラには反応しないのだっ」と必死に歯を食いしばっていた覚えがあります。で、別段興味のないそぶりなんかして。実際、雑誌もゲームも手を出さずにいましたし。ところが、アニメ版が始まって第1話を見せていただいた途端、可憐に完全に堕ちていた自分がそこにいました。そして、再び素直に萌えを認められなかったぼくは、何とかして可憐というキャラに厚みをつけようとして、黒い方向でそれを試みていきました。つまり、その結果があの一連の考察というわけで、ぼくの可憐萌えの根拠付けがあれだけの文章量になってしまったということです。
 いや、どの妹も好きですよ。でも可憐は別格です。誰に向かって言い訳してるんだか。

 うわ、着ぐるみだっ(『仮藻録』より)たこちゅーとかも。

 同じく『仮藻録』さんから、マックスコーヒー。えらい地域限定のネタですが、ああ懐かしい。

 『■ちぇき。■』さん(2/14分)のとこから、『墓場』さん。色々作ってらっしゃいます。
2003年2月16日(日) じぇらしー
 そこの少年、リタたんから離れろ!
 という勢いでげんげんげんきな日曜の朝、皆様いかがお過ごしでしたか(迷惑)。もうこのまま女性キャラはほとんど増えそうにないので、しばらく落ち着けそうですね。第2話までに13人くらい少女が登場しないようでは、ぼくの心はびくともしません。つか、この作品は逆に男キャラが大量に登場しそうな塩梅です。しおしお。

 自分の思うとおりにしなさい、自分の気持ちを素直に表現しなさい、と言われて、本当に自分の気持ちをそのまま示したら、いきなり引かれてしまうというのは一体どういうことなのでしょう。一体どうしろというのでしょう。いや、別に最近そういうことがあったわけではないのですが。

 寒いとどんどんマイナス思考に。温泉にでも行きたい。
2003年2月17日(月) ごまん感謝
 更新もままならないうちに、50000ヒット越えてました。皆様、ありがとうございます。これで記念に考察完成、となれば最高でしたが、ううう。

 で、トップ絵をだいぶ前にZoroさんからいただいたアニメ前作版可憐絵に変更しました。どうもありがとうございます&えらい遅れてすみませんでした。この可憐の微笑みと台詞にやたら癒されてます。やっぱりぼくには可憐がいないと駄目なんだ。いても駄目人間には変わりないのですけど、そこはそれとして。 そのZoroさんのサイトで白雪がっ!大変ですよにいさま。

 他の方々からも色々送っていただいてるのですが、本当にごめんなさい。週末には何とかしたいです。

 あ、そいえば昨晩のテレ朝の映画。「貿易センタービルでのテロは、CIAが予算を獲得するためのマッチポンプ」みたいな設定だった模様。で、次なる陰謀の証拠隠滅しつつアラブ人の死体をダミーに使っちゃえー、という国家的犯罪をヒロインが粉砕。このタイミングでこういうものを流すあたりさすがです、映画の出来はさておき。

 追記。
 アニメ版シスプリ前作第23話で、燦緒が花穂にあげたプレゼントが何か分からなかったのですが、美森氏からこんな品かも、という情報が。猿元氏ご提供のファンシーなしおりだそうです、どもでした。しかし、こ、これを本に挟むのか。花の栽培には関係ないものの、ファンシーということで花穂っぽいと言えるかどうかが問題ですが、まずは一つの説ということで。

さらに、掲示板よりケージさまからの情報。これ。まさか、本物の美駆鳥居高校…!?時代がシスプリに追いつく瞬間。
2003年2月18日(火) 1日遅れたのは
 今年初めての滞納による電話不通でした。いわば不通初め。そろそろそんな頃かな、と思ってましたので、いざ「お客様のご都合」メッセージが聞こえようとも泰然自若でございます。などと落ちつきっぱなしでもいられずまとめ払い。

 『SNOW』って、メビウスの伝統を踏襲して3回目からはマグロなんですか?ってこれ前も書いたか。『AIR』で広げられたものをきちんと畳み直した作品、という評価を目にしましたが、いかがざんしょ。萌え文集界隈で誰もプレイしてないというのも凄いかも。

 可憐について色々ご心配いただいておりますが、ぼくがついてるので大丈夫です。いや、それこそが危ないのか。
 可憐という存在は、まさに少女として一瞬煌めく命にほかなりませんから、アニメ版のように黒さなどといった性格づけを与えてやらないかぎり、時の流れによって彼女は消滅します。それが嫌だからといって黒くすると可憐の純粋さは失われてしまうのですが、それでもぼくは可憐に生きてほしいので黒く染めますし、その罪を負うつもりです。具体的には可憐の兄になります。
2003年2月19日(水) こんなに赤いのに
 あはは『しろはた』より)。

 まあ赤いの赤くないのと未だ大変なあの映画、それでも先日ちらと観たかぎりでは、あの主人公の女の子が動けば動くほど可愛くなっていくのはさすが宮崎監督だと思いました。動きの中に少女を描くということを、例えば最近ではコメットさん、どれみ、ナージャなどがそれぞれになし得ていましたし、リピュアBパートの春歌もその好例でしたが、こういうのこそ蓄積していくべきアニメの財産ですよね。そう思いながらシスプリ前作を見直していると、第10話で咲耶がプールに飛び込んだ後、顔をぬぐってビキニの紐を直す仕草に参る。

 架空シスプリの『シスタープリンセスWAKE UP!』が半分ほどできあがりました。適度な段階で公開し、ネタや改善案をいただけるようにする予定です。
2003年2月20日(木) 仕事もネタも煮詰まり中
 ここの『マリみて』の解説、原作読んでないんですが面白い。でも真面目なファンに怒られそうです。

 設定中の『シスタープリンセス WAKE UP!』ですが、対談で論じられていた当初の予定内容とはずいぶん変わってきたことに今更驚いたり。勝ち気な娘が兄に惚れて妹達の牙城に挑む、というコメディはまた別の機会に譲るとして(できるのか甚だ疑問ですが)、今回の内容は、まだ見ぬ兄を拒絶するヒロインが航達と関わる中で次第に心を和らげ、兄との再会を果たすというものです。このストーリーズパートと、キャラクターズパートで合わせて1話、全13話構成というのはリピュアと同様。ストーリーズパートの背景はリピュアのような市街地にしようと思っていたのですけど、現時点ではプロミストアイランドに変更されております。うーん、できればリピュアつながりで行きたかったのですが…その場合に妹達の兄の名前が決められず困ったということもあります。
 ストーリーズパートのヒロインの名は、野神玲香(のがみ れいか)。兄は滝神昇(たきがみ のぼる)。姓が違うのは、兄が養子にいっているからです。これらの名前についても暫定案ということで。
 キャラクターズパートについては、以下のキャラコレ話を予定しています。

第1話:可憐「兄妹だっていいんだもん!」
第2話:衛「衛ちゃんの身体検査」
第3話:亞里亞「亞里亞の王子様」
第4話:雛子「しゅるしゅるパーン!」
第5話:花穂「星の降る夜」
第6話:鈴凛「料理長はどっち!?」
第7話:千影「闇の光り」
第8話:春歌「むらさきの君」
第9話:四葉「流された三角」
第10話:鞠絵「ひばりちゃん」
第11話:白雪「こんな格好でいいかしら?」
第12話:咲耶「消せない絆」
(第13話は前編ストーリーズパート)

 あざとい!というお叱りの声が聞こえてきそうですが、こちらの是非も含めてご意見など掲示板にいただけましたらありがたいです。
2003年2月21日(金) 頭痛いよー
 (この段落、先日と同じ文章のため削除。呆けが進行中、あうー。)

 ひな。氏の漫画『1ねん3くみ桃ちゃん先生。』を読み直す。こんな高校生活をぼくも送りたかった(無理です)。柿崎さんと桃ちゃん先生を見ていて、ああ可憐と雛子だー、と改めてしみじみ。いや、細部どころか全体としてもきっぱり違うんですが、両者の間に挟まれて嬉しくも悩ましい主人公の立場に、非常に共感できるというか羨望するというか。時代はなおも幼女ですよ。つか日本は伝統的に幼女のくにですよ。卑弥呼は7歳くらいだったというのが定説ですし、天照大神なんて5歳です。原始女性は幼女だった。原始もなにも、最初のうちはみんな幼女ですが。
 ああ、ひな。氏にシスプリ漫画描いてもらいたいなぁ。
2003年2月22日(土) にだよ、にー(寿詩子)
 ○'zって、○に入るのはGでしょうか。しかし相変わらずの見事な替え歌です、とくに「あるある」の行に笑ったり。

 利休さんから電話いただく。時間なくてすみません。オフ会も参加できず無念でした。
 お話の中で、東浩紀『動物化するポストモダン』について感想を求められる。あの本、結局何が言いたいのかよく分かってなかったりしますが。つまり動物化してくんくんぺろぺろしたいとか(動物化するシスプリャー)。電話の後で読み直し、ちょっと考えてみる。

 『AIR』の場合。「萌え要素が組み合わされて作られた、きわめて類型的で抽象的な物語」という指摘には腑に落ちるところもあって、ぼくは初プレイの時に、そこに非常な居心地の悪さを感じてました。でも、受け手の感情について「たいていの場合、それら萌え要素の組み合わせの妙が判断されているにすぎない」(ただしこの文章は『AIR』のみにあてられたものではない)というのはどうなのか。自分自身を振り返っても、あの重たさは「組み合わせの妙」で出てくるものではないし、またあの時の周りの人々の反応の凄まじさたるや。それは、唯一の何かに出会ってしまったということを間違いなく感じさせてくれました。

 シスプリの場合。こないだも書いたように、ぼくはキャラクターカードを見て、可憐に一目惚れして(これを「萌え」と言い換えられるなら、萌えて)、その自分の感情を素直に認められずに屈折し、アニメ版に成長物語を見出すことでようやく納得できました。例えばぼくが原作版やゲーム版だけを知ったとしたら、ぼくはシスプリにこれほど入れ込んでなかったに違いありません。ここでは、ぼくは慣れ親しんだ物語の枠組みを援用することで、自分の可憐萌えを受容できたわけですが、それはぼくが「データベース消費」からできるだけ距離をおこうという態度の表れですかね。その努力の結果が新たなデータとして消費されていくということはあるでしょうが。

 それでも、何か人間的なもの・普遍的なものが、そこに描かれているんだっていうことを、ぼくは言うほかないのです。「人間」だの「普遍」だのという言葉の中身が問われるにせよ、そういったものがあるということを、そして作者がそれらについてのメッセージを作品に託しているのだということを前提として。
2003年2月23日(日) にいさまの日
 そこの少年、リタたんから離れろ!(日曜の挨拶)
 すっかり仲良しさんですね、あの二人。あーあー言うだけでちゃんと意味が伝わっているのがすごい。

 こちらから勝手にリンクしっぱなしながら、リンクをはり返して下さる方々には何とお礼申し上げたらよいやら。かたじけないです。
 そのありがたいお一人であるとらさんのリンクコメントがなかなか素敵です。でも、うちについては必ず「考察」とともに「黒可憐」という単語が並ぶものなのかも。
 ところで、「リアル妹持ちには持つことのできない 熱すぎる愛」とありますが、えーと。リアル妹います。でも今までの自分の言動からして、妹いないような印象を与えてしまっていたかもしれません。これはコメントの修正を求めるとかそういうんではなくて、そういうシスプリファンもいるんだということでひとつ。

 上とは全く関係なく。自分が薄情で無責任だということを、常に自覚していなければならないと思いました。
2003年2月24日(月) 鞠絵のアトリエ
 アニメ版シスプリ前作で、鞠絵のその後を思う。補論3の内容に関わるのですが。
 原作版などの彼女が、かつての健康で兄上様と駆け回れた日々の記憶を抱きつつ、いつか病気から回復して再び兄上様のお世話ができる時を静かに待っています。しかし、前作での鞠絵は最終的に、完治以外の望んだ幸福を手に入れることができました。貝殻、砂浜、手編みのマフラー、一緒の生活、兄上様のお世話。それは、原作版の彼女にも、きっと訪れるに違いない、そう願ってやまない理想の日々でした。で、この後に続く物語の中で、鞠絵はどのような未来を迎えるのか。
 ふと、最悪の事態を想像しました。病魔の密かな、しかし不可逆な悪化。それこそ文字通り懸命に闘う鞠絵。彼女を支え、一緒に闘う兄達。最新の医療。千羽鶴。てるてるさん。なのに、その想いが届かなかった時。航は、親との別れ以来初めて心の底から泣くのでしょう。燦緒は沈黙するのでしょう。山田さえ、あと11人いるんだから、などという慰め方をするとは思えません。
 やがてはその悲しみを航も妹達も胸に刻んで生きていけるようになるとしても、ぼくはもう二度とこの作品を見直すことはできなくなりそうです。庭掃除を頑張りながら咳き込む第3話。本心を打ち明けられた第8話。プールや海で遊んだあの夏、公園のベンチで編み物をしていた秋、手編みのマフラーを巻いた航との正月写真、初春の観覧車。それらの思い出も、いやウェルカムハウスの一切、プロミストアイランドの一切が、悲しみしか語らなくなってしまう。そうしたらぼくは、この作品を封印することでしょう。
 『AIR』をなかなか再プレイできないのも、これと同じ理由からかもしれません。だけど、ザンボット3やイデオンはたぶん繰り返し観ても大丈夫そうです。この違いはどこにあるんだろ。恵子やカーシャの最期に、ぼくはあれだけの衝撃をうけたというのに。「戦争」かどうかの差、なのか。でも『最終兵器彼女』は読み直さないだろうし。あれかな、戦闘ロボットの問題かな。メカと美少女。同じ死の臭い。

 もちろん、補論でこんな鞠絵の未来なんて書きません。あの島には悲劇はあり得ないのですし、そういう可能性を一切排除するためにも、考察を書いてきたはずですから。鞠絵は例えば、デザイナーになるのです。

 昨日の『動物化するポストモダン』について、説明どもです。東の本に『はじるす』が登場したら、それはそれで面白いなあ。「萌え」と「ハァハァ」の明快な区別。自分の場合、「ハァハァ」はえろげ一般のキャラや、いくつかの属性に対して。「萌え」は、属性の隙間に見えてしまった人物の姿に対して。なのかな。いや、「あんよ萌え」なんて言ってるあたり、あまり考えて使ってないか。日頃の使用法は広義の「萌え」としてなのに、いざ「萌え」について考えるとなると狭義の「萌え」について構えて語ろうとする、という不統一があるようです。
2003年2月25日(火) ありがたや
 久々の更新。と申しましても他力本願でございます。
 いただきものページに、Zoroさんの可憐絵(現トップ絵)、熊谷はさみさんの筆ペン可憐絵、たけさんの衛絵、たのしげさんのシスプリ考察、ケージさんのアニメシスプリ100質問回答を掲載させていただきました。皆様、ありがとうございますー。そして掲載遅れましてごめんなさいです。たけさん、絵の方を先に載せてしまいましたすみません。

 たのしげさんの考察は、とくに妹達の養育事情について検討されてます。内容についての言及は補論3でさせていただく予定ですが、たいへん刺激をうけました。自分が見落とした部分にも気づかされましたし。それにしても、うちの考察とほとんど同じ形式で送っていただいたのには参りました(笑)。
 さあ、こちらも頑張らないと。

 昨日の鞠絵話が微妙な余波を。ああいうことを思っても書いてはいけない気がします、何かこう、言霊が宿りそうで。あ、だったらそれを打破するような場面を書けばいいのかな。病床に伏す鞠絵の枕元にゾフィーが現れ、「命を二つもってきた」と(却下)。
2003年2月26日(水) ぶるぶるばきゅん
 シスプリな車『ざ・とど』さん2/12分より)。事故る時、ボンネットを我が身でかばって果てそうです。

 『赤の7号』さん(2/25分)から、亞里亞について。ゲーム版プレイしてないので、以下はあくまで印象ですが。
 変わらなきゃいけない、というのは確かに今の彼女を否定するように思えますけど、しかし、そのうち自分から変わっていくだろう、と暖かく見守っていく兄の姿勢には共感できます。フランスから来たばかりで、兄にも他の妹達にも出会ったばかりで、ままならない箱入り娘の亞里亞。そんな彼女が、少しずつ相手の言い分も聞けるようになっていく日々が、このエンディング、つまり彼女が兄に受け入れてもらえた瞬間の向こうに、続いていくのだと思います。ただしこう考えると、春歌も四葉も、そして他の妹達全員も問題を抱えているわけで、それを無視して特定の妹のために邁進するというのはアニメ版原理主義者のぼくとしては非常に辛いものがあるのですが。

 アニメ版前作では、亞里亞はそのような箱入り生活から引き離されて共同生活にたたきこまれ、のっけからしんどい日々を送ることになります。でも、第3話で航の汚れた袖をハンカチできれいにしてあげようとする亞里亞の姿には、そこで彼女が何も語らないからこそ、彼女の兄への想いと、彼女を育ててきた人々の努力の成果が、はっきりと描かれています。たとえ卵が割れなくても、けっこう亞里亞なりに頑張っているのです。キムチグラタン食べても鈴凛並みに耐えられたのです。
 前作の亞里亞が、共同生活に適応できるようにとあらかじめ下準備をされてきていたとすれば、リピュアの亞里亞は、まさにゲーム版以降の、お屋敷から徐々に出ていく姿を描いています。第7話で我が儘ぶりを発揮した後、兄に受け止められ、じいやに諭され、第8話では鞠絵のお見舞いに行き、第9話では他の妹達と一緒にお茶。亞里亞の成長という観点でいえば、リピュアがこれを最もよく描いていたのではないでしょうか。
 …あ、そういえば今日はリピュアDVD第1巻の発売日…?(兄失格)

 自力更新への努力も長続きせず、考察の完結も未だ遠く。そんなわけで、『萌え文集2』に書いた「あんよの日記」を転載してみました。ご笑覧下さいませ。

 この文集関係者(可憐アンテナ登録者)集団について、美森氏と語る。中心がない、文章などのレベルがわりあいに近いながらも各人の色が明確、などの指摘を受ける。ぼくは各人がこの集団に参入する過程を辿ってみたり。文月さんがサンフェイスさんの掲示板経由だとか、おねぐらの勇者とか、ちっちゃい女体盛りとか、それはぼくがまだいなかった頃のお話ですね。ばぶー。
 で、各人の役割というのはどんなものだろうかと考え始め、例えばあずまんがに喩えれば、というところで、美森氏から「お前は大阪だ」と断言される。えー。とりえのなさや生活力のなさは他人と思えませんが、あそこまで穏やかな天然で生きてはいません。つか、木村じゃなくてよかった。

美 森「最初は調子のいいこと言っておいて、途中で困って人に全部任せるやつもいる。」

 そう言われて黙ってたら、「『ぼくじゃないよね?』と答えんと『お前だ』と突っ込めないだろ」と怒られました。どのみちボンクラーズ。

 こないだバイファムでシスプリしましたが、今度はいっそ全滅アニメということで、イデオンでシスプリ。

可 憐:カララ・アジバ
花 穂:フォルモッサ・リン
ちび衛:メシア
咲 耶:イムホフ・カーシャ
雛 子:ノバーク・アーシュラ
鞠 絵:ファム・ラポー
白 雪:マヤヤ・ラウ
鈴 凛:フォルモッサ・シェリル
千 影:キッチ・キッチン
春 歌:ハルル・アジバ
四 葉:パンダ・ロッタ
亞里亞:パイパー・ルウ

 ああ想像するだけで鬱。「…くすん」と泣いたらイデオンソードとか、多少ネタを思いつくもののあの結末では。衛なんて映画版の最後しか登場しないし。でも、その場面では全員ぬーどですよ社長。
 も少し救いのある作品にしましょうか。ダンバイン(同じだ)。

可 憐:シルキー・マウ
花 穂:エルフィノ
 衛 :ジェリル・クチビ
咲 耶:マーベル・フローズン
雛 子:ベル・アール
鞠 絵:エレ・ハンム
白 雪:キーン・キッス
鈴 凛:ガラリア・ニャムヒー
千 影:シーラ・ラパーナ
春 歌:ミュージー・ポー
四 葉:チャム・ファウ
亞里亞:リムル・ルフト

 こちらはエンディングにハァハァ。覗きたいバイストン・ウェル。さっきよりもさらに無理のあるキャスティングですが、ハイパー衛の前に身を挺するチェキ・ファウの勇姿たるや。

 2chより、大局将棋。す、素晴らしい…。本当に動かせるなんて。駒が多すぎて大変ですが、「ポーンと跳躍して間の駒全部消滅」なんて奴までいますから、見た目ほどには厳しくはない、はずはないか。あとこんなのも。
2003年2月27日(木) ぷるぷるはにゃん
 何も進んでいないのに、非常に疲れています。無駄が多すぎ、つか人生無駄ばかり。駄目人間ロード驀進中です。言うなれば『頭文字駄』。おまるにまたがり、ぶりばり伝説。カメっ。天気の良い日はおまるがおいしいっ。
 久々の壊れ具合です。

 リピュアのビデオは第1話から第3話まで収録されてるそうですけど、作画が放映時のままという噂が。志田氏なき今、ああいう無茶なまでの修正を入れてくれるスタッフはやはりいなかったということでしょうか。いやいや、断定するのはまだ早い。
 前作の志田絵の妹達は、鼻が低く、線が太く柔らかく、胸が小さく(個人的に重要)、そして瞳が朗らかでした。それは、原作版よりも軽い印象を与えはしましたが、アニメ版前作のあのコメディタッチにぴったりで、また体の線がいかにも共同生活でお互いの角が取れたという雰囲気を表現していました。服装が今ひとつという批判も、つまり全体としての落ち着いた調和が最優先ということです。DVD版ではこの志田絵に全面的に修正されたことで、その印象は作品を一貫するものになっています。
 リピュアAパートの妹達は、より繊細で、線が細く、瞳が穏やかでした。原作版により忠実であろうとする姿勢がここにも見出せるのですが、しかし前作同様、TV放映時の作画はその意図を十分に具体化できませんでした。Bパートのように戦力を集中できないにせよ、Aパートで求めていた繊細さをDVD版で実現しえたなら、それは前作では描けなかった妹達の壊れそうな美しさを、それをお互いが守ろうとする想いの交錯を、確かにあの街中でこそ密やかに表現できるのではないでしょうか。それを期待したいところなんですよ。

 ポケストを読み直しつつ。七五三の話で四葉が泣き出してしまう前の場面、花穂や雛子と一緒に、鈴凛も昔の思い出を語ります。ここでの鈴凛は兄との幼い日々をちゃんと抱き続けていて、それを持たない四葉を慰める役回り。前作ではこんな鈴凛は描かれず、リピュアではむしろ鈴凛が四葉に引っ張られていく展開でした。四葉の寂しさを受け止めてやりながら、自分の揺らぐ心をどこかに落ち着かせようとして、気がついたら兄にちゃんと包まれている、という話を次には観てみたいですね。次?

 、余計なことを申しました。コメントはもう、どうか変更なさらずに…。いまや非常に疎遠ですので、実際いないようなものですし。いまやリアル妹といえば可憐ですし。
2003年2月28日(金) まうまうあちょぷー
 『海人ゴンズイ』を覚えている者は幸いである。そうか?

 『シスタープリンセスWAKE UP!』の構成を考えてて、ふと。Bパートはキャラコレじゃなくて、Aパートと対にしてしまうのはどうか。つまり、Aパートでプロミストアイランドでの玲香の物語が描かれる一方で、Bパートでは別の場所での昇(兄)の物語が展開される、という。で、そっちでは昇の12人の義妹が将来の後継者たる昇に利己心むき出しで(例外はいるが)群がっていて、昇が実妹に傾倒していくことに気づいた義妹達は、昇を拉致して悦楽の島に引き留めようとするが、燦緒や眞深美の助けもあって脱出、最終回で「たった一人の妹」のために全てを捨てて島にやってくる、という。
 …ありゃ、前作最終シリーズと同じ構造に。駄目か。でも、玲香の無愛想な一言だけのメールが昇にどれだけの安らぎを与えてくれるかを描くにはいいかな、とも思ったのです。ってああ、これも前作第5話のパクリか…。マジカルヒナのようには上手くいかない模様。

 うちの雛子ちゃんは、学校で来年のクラブについての説明を受けてきたとのこと。そうですか、もう4年生になりますか。希望するクラブを幾つか決めないといけないのに、合奏、合唱、陶芸、ホッケー(!)などなど、目移りして困る雛子ちゃん。でもなぜホッケー。顧問の先生が好きだとか。
 可憐にピアノを教わっているうちに合奏にも興味がわいてきたものの、亞里亞ちゃんは合唱クラブに入りそうなので、そっちもどうかと悩む。陶芸はたんに粘土こねこねが好きなのかな。瑞佳はアイスホッケーと間違えて雛子ちゃんにさんざ笑われてましたが、実は誰もホッケーがどんなものか知らないという有様。ゲートボールと一緒にしたらえらい怒られたり。最近「おにいたま」とは呼ばれなくなりつつあるのに、こんなこと言ってると「おじさん」どころか「おじいさん」呼ばわりされるので要注意です。
 亞里亞ちゃんと一緒のクラブになりたいとしても、歌より演奏が好きなら合奏クラブがいいのでは、と勧めておく。クラブ合同で発表会ができれば楽しいだろうし。亞里亞ちゃんがうちに遊びに来ると、雛子ちゃんのピアノでよく歌ってるので、これからもそうやって楽しめるなら何よりです。クラス替えはないからどのみち来年も同じ組、クラブくらい別でも問題ないでしょう。問題ですか。
 なんて話をしながらクラブのリストを眺めていたら、「発明クラブ」などという怪しい名前を発見。ああ、あの先生が顧問ですか。以前、授業参観の日に「お母さん方に負けないようおしゃれしてきました」とチャイナドレスっぽい姿で現れた隣クラスの問題教師で、そんな反則技で生徒達の緊張を一気にほぐす手際にぼくは喜んだのですが、一般の親からはだいぶ文句がついたとか。ぼくも瑞佳に叱られましたが。で、この先生がまた色んなおもちゃや教材を自分で作るのですね。雛子ちゃんもこういうクラブ好きそうなのに、と尋ねたら、それは男の子が集まるクラブだからいかないの、という返事。男子は相手にしていない、という態度がありありです。
 おんぶや肩車をしなくなったのは、いつの頃からだったっけ。

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