日記
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2006年3月1日(水) 生きることは逃げること
 話題の「やわらか戦車」。か、かわええ。そして泣ける。パットンズ・ベストを遊ぶときのBGMに使うと最高かもしれません。シャーマン戦車兵の思いは一つ。

 「薔薇乙女達の靴が並んでる玄関」の絵をどなたか描いて下さいませんでしょうか。いや、あの子達みんな靴は脱がないんですけど。
 で、靴下が床に滑ることを発見した雛苺は、ジュンのふくらはぎのあたりにぎゅっとしがみついて、そのまま引っ張られてきゃーきゃー言いながらすぃーと運ばれていくのです。


「ナリスゲームが始まるのよ」

 アルド・ナリスへの様々な想いを胸に抱いて、パロの都に繰り広げられる幻想的な闘いの日々。鞄に乗って王宮を去る双子、翠星石と蒼星石。「紅の傭兵」真紅。吟遊詩人の雛苺。光の公女、金糸雀。闇の司祭、水銀燈。キタイの支配者、薔薇水晶。引きこもりの魔道士宰相、ジュン。凛々しい姉御騎士、のり。南の鷹、巴。ラプラスの魔は豹頭(最強)。
 なお、『なりすスクランブル』とは無関係です(自爆)。

 早川書房から、エルリック・サーガの全集版が出るそうで。懐かしのエターナルチャンピオンシリーズ、今回初訳の作品もあわせて15年ぶりに読み直すチャンスです。
2006年3月2日(木) 再掲しつつ最敬礼
 以前この日記に転載しましたコラムを加筆修正して、「『シスター・プリンセス』二次創作の可能性」としてあらためて掲載しました。多くのお名前と作品を挙げさせていただきましたが、それでも二次創作者の方々のほんの一部のみにとどまりました。このあたりはどうかご寛恕下さいませ&ご意見よろしくお願いいたします。
2006年3月3日(金) 英語版アニプリ鑑賞
 『ネギのス』さん(3/2)、コンテンツの紹介いただきありがとうございました。

 先日の美森氏からの荷物ですが、アメリカ土産の英語版『アニメ シスター・プリンセス』が同封されてました。ありがたやありがたや。しかし、リージョンコードの関係で、うちのDVDプレイヤーでは観られないよう、と宝の持ち腐れを嘆いておりましたところ。PC上ならMedia Playerの設定をいじるだけで観られるということに今頃気づき、うわっはー! えうれーか!(馬鹿)
 というわけで、Volume01-“OH, BROTHER!”視聴感想です。

01:My Graduation(僕のグラデュエーション)
02:I Love Big Brother So Much!(お兄ちゃん、大好き!)
03:Being with Dear Brother(お兄様といっしょ)
04:Where is Mr. Teddy Bear?(くまさん、どこ?)

 OPとEDは、奇数話で英訳歌詞テロップが、偶数話で日本語歌詞のローマ字テロップが出ます。英訳では「アイアイアイ」じゃなくて「you, you, you」に(笑)。
 吹き替えですが、鈴凛と四葉がやや落ち着き気味、春歌がやや高めですが、とりあえずイメージを大きく違える妹はいません。しかし、兄妹達の声がなかなかそれっぽい以上に、眞深や山田やじいやといった脇役がピタッとはまりすぎています。すごい。そして山田が出るたびに爆笑。ただ、マック大和とミッチィの声はちょっと元イメージと違うかも。

 第1話、前半冒頭のビクトリー塾、英語だと海兵隊訓練風味に。黄色い帽子の少女の“…Stupid.”(「…ばか」)に欲情(えー)。ボート上から可憐が手を伸ばすとき、“Big Brother”にエコーがかかって爆笑。それにしても、可憐の声は抑制された穏やかさの中に闇を感じさせます。さすがだ。
 第2話、雛子の台詞のとこでなぜか可憐が口パクしてる場面がありますが、英語版でもちゃんとそのまま間違ってます。
 第3話、山田がますますすごい! あと、妹達が交互に登場するので、声に馴染むのにちょうどいいです。そして千影の声になぜか欲情。あれはたまらん。
 第4話、雛子の人と花穂の人が頑張ってます。とくに雛子ははっちゃけぶりこそ足りませんが、いかにも兄に甘えたい幼児という雰囲気が出ているように思いました。

 ここまでに登場した名台詞も多いのですが、台詞と字幕とでずいぶん違うみたいですね。元の台詞(など)と英訳とをいくつか挙げてみますと、こんな感じです。

「それは、遠い遠い昔のような、
 それとも、ほんのちょっと前のような…。
 とにかくぼくの人生は、その子達に出会った時から、ガラリと音をたてて変わってしまったんだ。
 そして、それは、これからも。」
“It seems like a long time ago...
 Or it seems like only a short while ago...
 Anyway, my life has changed completely since I met the girls...
 And it will continue...”

「そんな馬鹿な!?」“It can't be true!”

「じ、じいや!?」“Jeeves!”

「ガルバン大地を絶つ!」“Garban Cuts the Earth!”

「純白……綿100%……」“Pure white... 100% cotton...”

「生まれ変わるのさ俺は……山田Mk.IIに!」“I will be born again. I'll become Yamda mark II!”

「花穂ドジだけど、見捨てないでね?」“I'm a klutz, but don't give up on me, okay?”(字幕)

「花穂、絶対にしゃべらないもん!」“I'll never say it to anyone!”

「チェキ!」“Check it!”

「兄ちゃんモテモテだねえ」“You're so popular, big brother.”(字幕、台詞共通)

「可愛い妹がいて羨ましいかぎりだぁ」“I envy you your cute younger sisters.”(字幕)
                 台詞だと“Your sisters are so so cut, aren't?”か。

「美しい死相が出ているよ…………」“You have the beautiful shadow of death...”(字幕)

 などなど。ところで、背景キャラ達の台詞もそれなりに拾って字幕化されてるんですが、そうするとガルバンの台詞不明箇所なども、英語版から明らかになる可能性が……?わくわく。
2006年3月4日(土) 一般論にあらず
 『ごーるど銀賞』さん(3/3)より。「あんよ流・考察の書き方」を読んでいただけて感謝です。ただ、

>でも、「自分の好きな作品が世間で不当に評価されていると感じたときに生じます」というのはどうなんだろうと思いましたけど。人によるような気が・・・?

 このご指摘については、ですから「あんよ流の」考察についての話なのだ、とぼくも最初に自覚的に限定しておりますし、引用されてる文章の直前にも「ぼくの考察意欲は主に」と明記してます。「終わりに」でも「目的を同じうしない方にとっては」云々と再確認してます。つまりは「ぼく」という個人にとってのもの、ということは「人による」ことを前提に書いてるわけであり、当然ながら一般論として書こうとか普遍性を持つように定義づけようなどとはまったく考えておりません。

 ということを先月来くり返し書いている現状も何なので(元の文章がよほど誤解されやすいのかもしれず)、このさい加筆修正しました。なお、かつて考察公開時に掲示板でいただいた評価コメントを転載させていただきました。発言者の方々にはすみませんが、どうかお許し下さいませ。

 シスプリファンダムからは星倫吾さん御児勇馬さん、ご紹介いただきありがとうございました。今回、皆さんの作品とそこに費やされたエネルギーをあらためて確認して、やはり『シスプリメ』はすごい企画なのだと感じ入りました。

 そのすごさを示した秋ヶ瀬さんの秋那ちゃんキャラコレ、ついに完成! うはー。この機会に第1話から読み直してみます。

 しかしここしばらくの掲載コンテンツ、自分の以前の文章を再チェックする作業ばかりだったのですが、なかなか辛いものがあり。びいやの言うとおりですたよ(がーん)。

 くわねさんより。柳原良平(笑)。「うまい 安い トリス」なんて今の若い人は分かるのでしょうか、って最近またやってたかも。
2006年3月5日(日) 英語版アニプリ第2巻
 というわけでVolume02“SIBLING REVERY”の巻。

05:E-mailing with Bro(アニキとメール)
06:Twelve Gentle Princesses(お兄ちゃんは王子様)
07:Season of Love(恋する季節)
08:One Day, Two of Us(いつの日かふたりで)

 第5話、だんだん、アメリカンホームコメディを観ている気分になってきました。亞里亞、まるでアメリカにも水樹奈々さんがいるかのような。声がそっくりなうえ、見事なスローテンポです。
 第6話、眞深の声優さん、くだけた台詞は上手いのですが、眞深特有のいたわり慈しむような声がなかなか難しい様子。そして、山田は山口勝平というよりむしろ千葉繁(同じか)。あと、妹全員が騒いだり叫んだりする場面で、神崎ちろ分が足りません。
 第7話、四葉の「わははのは!」はさすがに無し、笑い声も頑張ってはいますが迫力不足。咲耶は後半しっとり演じてますが、元気のいいはずの部分が若干おとなしめ。
 第8話、鞠絵がもう完璧ですっ。しかし、前に期待していた日本語台詞の不明箇所(ガルバン関連)である「きったねえぞ***[テイレクゼン?]め!」ですが。“That was a dirty trick, Mok'ele-ebembe”(字幕・台詞とも)……これって、モケレ・ムベンベ……? なんかそういう謎の敵性種族ということなのでしょうか。あうー、分からずじまい。

 思うにアメリカの声優さんは、この作品ではキャラの声をなるべく一定に保つようにしているみたいな。眞深や咲耶の元の声は、子供っぽいときとせつなげなときとで相当変化をつけてますが、あちらではそういうことはあえてしないのかな。一方、鞠絵などのように、声のトーンが大きく変わらないキャラでは、声優さんも当てやすいのかも。
 あと、DVDのおまけとして、吹き替え版の声優さん達のコメントが映像入りで収録されてたことに気づく。わお。この第2巻には四葉・花穂・眞深の3人分。花穂の声優さんがやたら体格よかったのに、つい納得してしまった罠。(第1巻では航・可憐・雛子の3人分でした。)さらに、Production Sketchesとして、キャラ設定資料(日本ではムック掲載済)の一部も収録されてました。
 で、名台詞などの置き換えぶり。

「アリリリリリリリリリ」(メール文面)“Whattttttttttttttttttt”(笑)

「一人だけなんて選べないよ!」“I can't choose only one!”
 台詞では前に数語しゃべってるけど、聞き取れません。

「意外と力強いんだね」「そ、そんな……!」“I did'nt know you are so strong.”“Not really.”
 あまり衝撃を感じてないような返事のしかた。そ、そんな。そこが大事なのに。

「早口ういろう売り」“Quick-spoken-old-medicine-man's-sales-pith”
 ご存じ吉田ファミリーハーモニーズによる出し物の名前ですが、何といっても、これが今回の白眉でしょうか。
 以前、2skyさんからメールで教えていただいたのですが(どもです)、例えばここにあるような歌舞伎の十八番「外郎売りの科白」は、今でも放送部などの発声練習に使われているのだそうです。アニプリ日本語版でもこれを早口でしゃべっているのですけど、英語版でもなんとその冒頭の英訳をしゃべってるという。その箇所を引用しますと、次の通りです。

“Some of you may know the man I call“boss”
 but he left Edo and went through
 Isshiki-cho of Shoushu Odawara,
 20-ri toward Kyoto and Osaka area,”

 これはつまり、
「拙者親方と申すは、お立合いの中にご存知のお方もござりましょうが、
 お江戸を発ってニ十里上方、相州小田原一色町をお過ぎなされて」
のあたりまでを一応そのまましゃべってるのですね。まさかこんなところまで丁寧に訳してるとは思わず、驚きました。そして、ぼくも長らく「外郎(ういろう)」は名古屋のお菓子のことだと勘違いしてましたが、こちらにあるように、元々は薬のことだったわけです。“Quick-spoken-old-medicine-man's-sales-pith”という英訳テロップはそこをふまえた正しい説明であり、重ねて感服しました。
 とはいえ、これって英語訳したら日本語での早口の難しさがまったく失われてしまうわけで。『マイ・フェア・レイディ』の“The rain in Spain stays mainly in the plain.”のような英語圏でも分かる早口言葉に置き換えられなかったものか、とも思いましたが、これもまた「日本製アニメ」の楽しみ方なのかもしれません。
2006年3月6日(月) 永久の旅人
 千影の誕生日。
 アニプリ歴でいくと、今日で千影は19歳ですか。島の大学に進んだんでしょうかね。海洋資源コースに入学して、いきなりダウジングで海底油田発見。とか。
 しかし3月というのは早生まれもいいとこで、春生まれの子たちとは成長にずいぶん差があったことでしょう。4月生まれは鞠絵だからそんなに感じないでしょうけど、5月は春歌だし。一方、1月生まれは花穂、2月生まれは白雪。白雪は明らかに背がちっこいですし、花穂は成長の遅さが運動神経に如実に現れている、と。では千影は?
 ……胸ですか。
 なるほど鞠絵は立派に4月生まれでした(第8話参照)。

 冗談はともかく。第18話考察で、キャラコレに描かれた千影の前世(兄と結ばれながら死に別れた時代)が、清教徒革命直後のクロムウェルによって征服されたアイルランドではないか(つまり1649年以降)、と想定しました。では、これが千影と兄との最初の縁だったとして。そしてその後、二人が転生を繰り返してきたとして。それはいったい、どの時代のどんな場所だったのでしょうか。
 基本的にヨーロッパ文明とキリスト教の圏内だとすれば、例えば18世紀の最後の魔女狩りとか、スウェデンボリやメスマーらの活躍期、ビーダーマイヤー時代の抑圧、もちろん19世紀末のオカルト流行期。ヨーロッパの外に目を向ければ、インドやアフガニスタン、1860年代のレバノン、あるいは中南米の植民拠点。中産階級的な生活世界と、向こうの世界とが不意に接するような時代と場所で、千影は兄にいっそう寄り添うことができたのでしょうか。
 日本でも、島原の乱をずっと過ぎた頃の隠れキリシタン千影、などいろいろ想像できそうです。

 さっきアニプリ歴と書きましたが、こっちの世界では「アニプリ放映年を元年とする暦」という定義もできますね。2001年放映なので、下一桁がそのまま使える便利さ。西暦のADがAnno Domini(「主の年」)ですから、アニプリ歴はAS(Anno Sororis、妹の年)か。格変化の仕方も「兄」を指す単語も分かりません。なお、原作は1999年に始まってるのですが、それはほら、イエスの誕生年(つまり紀元元年)が紀元前4年であるという説もあったのと同じで。
2006年3月7日(火) 英語版アニプリ第3巻
 秋ヶ瀬さん(3/5)、コンテンツの紹介いただきありがとうございました。

 あー、自分で読み返してもなんかきつい書き方でして、失礼しました(3/6分)。ネギまの感想と考察読ませていただきました、「ネギま!の髪型論」も楽しみにしてますー。あと、

>・・・って、こういうのが良くないのか。

 や、むしろ正直でよろしいかと(笑)。いずみのさんにはぼくだって憧れてますし、ピアノ・ファイアにてコメント付で言及されると毎度そりゃ嬉しいものです。

 ところでこの頃の連載ネギま、しばらく目を通していなかったのですが。次回は、夕映を助けようとしてハルナも飛び降り、この二人を助けるのはネギ以外の誰か(クウネル?)。で、なおも自責の念にかられる夕映をハルナはあえて厳しくいさめ、のどかはアーティファクトで夕映の心を覗くかわりに、自分自身の気持ちをそこに映し出して、夕映に読んでもらう、という予想を立ててみました。のどかは他人の、しかも親友の気持ちを覗き見ることは許せなくても、親友に対する自分の素直な好意を−たとえ同じ少年のことが好きでも決して揺るがないほどの友情を−そのまま伝えたいとは思うのではないでしょうか。
 で、予想はさておき。そんなこんなでのどかチームの中での恋愛レベルが全員分バランスよくアップする一方で、しかしここにいない明日菜とのバランスは大きく揺らいでしまうのでした。次に明日菜とタカミチの話がきて再び均衡が保たれるのかもしれませんが、その場合でも結局は支点となるネギの負担が両側から増すばかりで、このままでは彼もポッキリいってしまいかねません。がんばれネギ。あるいはどっちか譲れ。

 というわけで、英語版アニプリVolume03-“SISTERS & SUNSHINE”視聴感想です。

09:Summer Has Come(夏がきました)
10:Do Your Best, Big Bro!(頑張って、あにぃ!)
11:Secret Tour With Bro(アニキとシークレットツアー)
12:Vacation Is Love(バカンスはラブよっ)

 第9話、千影の「…………暑い」が“...Hot”(笑)。そして山田がますますバタ臭く暑苦しいです。「ピヨちゃん」は“Quacky”、まさにアヒルの鳴き声。あと、ユンタ風BGMが英語台詞に被さると非常に愉快です。「素麺」は字幕ではSomenですが、台詞ではjapanese何とか言ってるけど聞き取れません。「くすん……」は字幕では“Sniffle...”です。あと、「チェキ」は“Check't out”でしたね。
 第10話、衛が航を水泳の練習に誘うときの「ね、あにぃ」という台詞ですが、“Come on, my Big Bro”とここに“my”をつけることで、この話は衛ヒロイン話であることを最初に暗示してます。と考察に牽強付会。あと、ボブ・スタンバックの声まで変わってますか。英語版ではDavid Bornさん。日本語版では、英語台詞の声優は不明です。それから、以前よりずっと不明だった亞里亞の謎のつぶやき(カルボナーラ風きしめんを食べてる場面)ですが、“But...”(台詞では“But Mon Frere...”)つまり「でも……」でした。そう言われれば日本語版も「でーもー……」と聞こえますが、一時はフランス語なのではないかなどと思案したものです。
 第11話、春歌の和風さ加減が英語だとインチキさ倍増です。そして「……ポッ」は“Bruch...”(字幕)。「ピョンピョン」は“jumpy-jumps”。このあたりで妹達の声が聞き分けられるようになってきました。あと鈴凛が大人っぽすぎます。
 第12話、前に書いた英語版声優の声幅の小ささがやはり気になります。冒頭の眞深とか、夜の咲耶とか。咲耶の水着が取れてるよ、と叫ぶ衛の焦り加減が消えてしまったり(むしろ笑ってる)、なかなか感情の機微までは置き換えにくいのかもしれません。山田やじいやはほぼ完璧なのですが。そして千影最高。
 Extraは衛・春歌・山田の声優さん。山田の人は、いかにもモテなさそうだけど気のいい感じのあんちゃんでした。凸凹コンビの凹の方みたいな。
 で、名言というか。

「どなたか分かりませんが、お掃除してくれてありがとう!」「山田だってぶぁ!」
“I don't know who did it, but thank you for cleaning .”“I'm telling you Yamada did it!”(字幕)
 英語版でも可憐は黒いと思えました。

「バナナはおやつに入りません」“Bananas are not considered a snack.”
 鈴凛お手製の『旅のしおり』の表紙にあった注意事項。

「真夏の果実はまぁナッツかな〜〜」“Are summer fruits nuts ?”
『非凡キック』“Extraordinary Kick”
 これら、もろ直訳(笑)。とはいえ、変に英語文化に置き換えるよりもこういう方がいいのかな。前回、英語の早口言葉やオヤジギャグに置き換えないのかな、と書きましたが、しかし例えば『マイ・フェア・レイディ』の日本語訳で「生麦生米生卵」とか出てきても興ざめですね。それと同じかも。

「動くバナナは嫌いー」“Don't like moving banana...”(字幕)
 これ、今回の最重要ポイントの一つだったのですが。字幕は直訳でいいとして、台詞の方はずいぶん違うことをしゃべっているのです。ところが聞き取れないという……。ううう。みなさん、英語は勉強しておきましょう。
2006年3月8日(水) つれづれ
 プリキュアSplash Star。いま、うろ覚えでスペル入力したら半分も間違ってました。皆さん、英語は(以下略)。しかし髪型すごいなあ。
 咲は、なぎさ以上にどれみっぽいというか。幼馴染みの健太とのかけあいも含めて、「世界一不幸な美少女」の称号が似合いそうです。ぷっぷのぷー。舞は咲よりも内向的だけど、人の心をそっと支えられるだけのつよさは持っていて。そして、描くキャンバスの真ん中には大輪の笑顔。天文学者の父は空を、考古学者の母は地を、娘は人を見つめます。
 咲は舞にヒマワリにたとえられたけど、この二人が変身して「ひまわりちゅーりっぷ組」(『3年奇面組』)になったらよい子も失禁。そして、開始早々での甘々なふたりっぷりが強烈なだけ、後に生起するかもしれないケンカの痛みもひとしおでしょう。そこでがんばるんだ小竹、いや健太。

 あと、咲の妹みのりちゃんが早くメインをはらないか、というのはさておき。舞の兄であるイケメン高校生の和也ですが、声は野島健児さん。つまり海神航。中学校が海付近の丘のてっぺんにあったり、なんとなくアニメ版シスプリのイメージを重ねてしまうのでした。どこかで、亞里亞話のときの精霊じいさんがひょっこり登場しそうな雰囲気。
 って野島さん、CDで折原浩平の声もあててたのか……。さらにプロフィールには、幼児期にピアノ教室で好きな女の子ができたとか(綾小路風味?)、7歳にして「自分に合わないと判断し小学校をやめる」とか、なかなかな生い立ちが綴られてます。

 ここのとこ英語版アニプリを続けて観てて、台詞が聞き取れないのにすごく楽しいのです。会話の流れをほとんど覚えているためでもありますが、しばらくこの作品を観ていなかった分の新鮮さもあるみたい。ああ、なんて面白い作品なんでしょ。

 『ホテル・ルワンダ』の問題でこないだこちょこちょ書いたけど、どうも腑に落ちない気分でいたのですが。薫さんの明快さに、すっきりしました。もちろん虐殺発生の社会構造的問題もあるわけですけど、では社会構造が変化すれば、「ぼく」は虐殺に荷担しないようになるのか、と考えてみるとちょっと自信がありません。これは「個人が変われば虐殺は防げるのか」という問いの裏返しではありますが、映画からの問いかけに最初に答えるべきは自分自身です。
 でまあ想像してみるわけですが。周囲で虐殺が始まっている、荷担しないと自分まで殺されかねない、という状況で、ぼくはどう行動するのか。……時が過ぎるまでじっと隠れているのか。それとも恐怖にかられて、手近な弱者を犠牲にしようとするけれど、斬りつけるだけのふんぎりもつかなくて、結局その様を見とがめられて自分も一緒に殺されるとか。どっちにしても駄目じゃん。だいたい日常生活の中でもセールスマンに対してさえあまり強く断れない人間が、そんな異常事態で断固とした態度をとれるとも思えません。いかんいかん。
2006年3月9日(木) 罠の餌
 上司と仕事の待ち合わせをしてたら、なぜか上司が奥様同伴で現れてそのまま3人で和やかに昼食。こちらの生活についてやたら訊かれましたが、にこやかに対応するぼくの脳裏には、上司の娘さんのうち上の方がいわゆる適齢期をすでに超過しておられるという事実。「ぼくにはもう瑞佳というひとが」などとはさすがに言えなかったので(へたれ)、微妙に気に入られないでろう応答を混ぜてみるテスト。
 ご飯はおいしくいただきました。
2006年3月10日(金) 英語版アニプリ第4巻
 というわけで、英語版アニプリVolume04-“BROTHERLY LOVE”です。

13:Summer With Big Brother(お兄ちゃんとの夏)
14:True Feelings(本当のキモチ)
15:亞里亞のおリボン(Aria's Ribbon)
16:Kaho Will Do Her Best!(花穂、がんばっちゃう!)

 第13話、冒頭、なんか航がさらにへろへろな声に。山田はさらに完璧な山田に。この話は妹を一人ずつ取り上げていくので、個々の声が前よりしっくり馴染んできてるのが確認できます。ぼくが慣れただけじゃなくて、たぶん上手くなってます。とくに衛とか。
 第14話、可憐の舞い上がりぶりが声にちゃんと現れており、この話の異常さ(以前の可憐と明らかに違う)が伝わります。聞き取れなくてもねっ(涙)。
 第15話、すごい! 亞里亞、そのまんま! とはいえ、英語の方が単語数が多いのでそのへんはまあ。むしろキャラコレ的な亞里亞か。(第20話の歌はいったいどうなるのでしょうねえ。)ただし、老紳士への別れの挨拶「またねー」が、「ばいばい」と同じ“Bye bye”に置き換わってしまっているため、老紳士のみに再会を期しているという事実が失われてしまっているのは残念。
 第16話、花穂の感情の機微が見事に示されてましたが、笑い声がやや下品なのが残念。つか、Extraで聞く限りでは声優さん自身の笑い声に品がないんですねこれ。しかし、英語だと本当にあちらのチアリーディングの雰囲気そのままです。YEAH!
 Extraは咲耶・千影・じいや。じいやの人が意外と若くて驚きました(とはいえ立派なおっさんですけど)。

「亞里亞、ばーいばーいー」“I go Bye-bye.”
 山田を撃退したとき、航に説明した台詞です。

「ポポポッ」“Blush, blush, blush”
 こないだ、綴りを間違えてました。

 ほかの名言などはまた次回に。
2006年3月11日(土) 一休み
 コンビニでネギま立ち読み。おお1時間目でのあの光景が再び。話の展開はとても素直でした。

 昨日の上司に呆れてもらうことに成功しました。しかし仕事なくなっちゃうかもしれないという、非常にあむない諸刃の剣。
2006年3月12日(日) 寿うたこ
 咲の妹がメインだったとも聞き及んでおりますが、スプラッシュスターも観られない日程にしくしく。

 馬鹿話。

らむだ「結婚祝いの二次会にお呼ばれしてるんだけど、
    スーツじゃなくてカジュアルな格好でいいんだって。」
美 森「俺なら面倒だからスーツで行っちゃうけどな。」
らむだ「ぼくの場合、『カジュアル』とか普段着とか言われると、
    ステテコあたりに落ち着きそうです。」
美 森「加藤茶か(笑)」
らむだ「ファーさまよりはまだいいかと。」

 パンツもスティックもまずいです。
2006年3月13日(月) 半年前のこと
 『Artifact BEHOLDER』さん2005年8月26日付日記からのリファにようやく気がついたという間抜けさなのですが。うわーぼくの同人誌購入して下さったモバイル絵師の方がいらしゃるんだー、わーい、と喜びながら、お名前拝見したとたん吹きました。曽我十郎さんじゃないですか。しかも「ダメな人」呼ばわり(爆笑)。たいへんなことにっ。
 ちなみに、こないだの「シスプリ二次創作の可能性」でも紹介させていただいたこちらのテキストとかこちらの絵物語とかの作者さま。ぼくのリピュア考察でもあちこちで参照させていただいてるわけですが、うはー光栄です。
2006年3月14日(火) ぶらっくちゅーずでー
 Zoroさん、コンテンツの紹介いただきありがとうございました。そしてトップ絵アルクェイド。そいえば『月姫』も積んだままだにゃー。
 あと、アルクェイドの服の色を見て、ホワイトデーというものに気づいた今このとき。

 ONAさんは『しんこんメイデン』続編。ヒナは、雛苺の参戦はまだですか(落ち着け)。
2006年3月15日(水) 期待あげ
 東雲大尉さんのとこで、キャラコレ考察が開始されました。まずは妹から見た兄像を主題に、今後の展開も楽しみです。ぼくの感想は、全体を読ませていただいてからということでひとつ。
2006年3月16日(木) 第4巻台詞
 こないだ書けなかった、英語版アニプリVolume04の翻訳例です。

「はい、あーん」“Open your mouth. Hay, ah.”

「お兄ちゃん、今日一日可憐のためにいっぱいしてくれたのに……」
“Oh Big Brother...Even though you did so much for me all day long (...)”
 聞き取れた分で。字幕だと“so many things for me all day today”。

「亞里亞ね、兄やにもらったおリボン、宝物なのー。ずっと、ずっと、宝物なのー……」
“It's a treasure, because my Mon Frere gave it to me... For a long long time now, it's been most special treasure that I habe...”
 英語の台詞でも聞いてて泣きそうになりました。せつない。

「またねー」字幕ではちゃんと“See you again.”になってました。

「花穂、ドジだから、お兄ちゃまにしてあげられることって、応援ぐらいしかないの……」
“Because I'm klutzy, cheering is about the only thing I can do for you.”(字幕)

「ラブよー!」“Remember "Love"!”
 なるほど、こう訳すのか。すると同様に「真珠湾よー!」(違)

「フレー、フレー、お兄ちゃま! 頑張れ、頑張れ、お兄ちゃま!」
“Hooray! Hooray Brother! Do your best! Do your best, Brother!”(字幕)
 台詞だと“Don't forgive!”とも言ってますね。
2006年3月17日(金) 英語版アニプリ第5巻
 というわけでVolume05“GIFTS FROM THE HEART”です。

17:It's Moxibustion...Blush(おキューですわ……ポッ)
18:...External...Vows...(…永久の…契りを……)
19:Boxed Lunch of Love(愛のお弁当ですのっ)
20:Christmas Love Destiny!(Christmas Love Destiny)

 第17話、春歌の声がだんだん違和感なくなってきました。一人で勝手に盛り上がるという基本性格がきちんと表現されてると思います。そして、あのお灸の場面が日本語版以上にえろい。えろすぎる(笑)。まさに洋モノっぽいので好きずきですけど。
 第18話、航の悲鳴の一部は“Oh, my God!”になってますね。これまで雰囲気でてた千影の声ですが、このヒロイン話では異世界でのあの乙女風味がやや薄いかも。むしろ妖しさ倍増。ぼくが英語でのニュアンスを聞き取れない人間なのであれですが、やはり日本の声優さんはすごいのではないかと。
 第19話、白雪の鼻歌は「笑顔がNo.1、やっぱりネ」ではなくなってました。しかし、重い買い物袋を下げて歩くときのぷるぷる声は若干強化。そして山田が相変わらず完璧。
 第20話、可憐のくすくす笑い声がやや邪悪。邪悪を隠しきれていないという意味では日本語版より純真(えー)。咲耶はクリスマスツリー前で無言の台詞がありましたが、英語版ではちゃんとしゃべってる! “It is you, Dear Brother...”でした。そして、なんと。あの合唱歌「その奇蹟は永久に」ですが、全部英語で歌ってるー! 歌詞は権利の問題を考えてここに転載しませんけど、感服つかまつりました。なお、明らかに歌唱力の足りない人もいますが、それもいわば原作通りということで。
 Extraは白雪と亞里亞の声優さん。白雪の人は綺麗かつ貧乳な方でしたが、言葉の中に『あずまんが大王』とか出てきて驚いたり。ちよちゃんの声あててたそうです。亞里亞の人は、水樹奈々さんとはずいぶん違いました。「亞里亞は馬鹿なんじゃなくて、」などと語られてる雰囲気。締めの場面が「動くバナナは嫌い」のとこだったのには笑いました。
 で、台詞など。

「割れない……くすん」“Can't be break...Sniffle...”字幕より。聞き取り辛いー。

「痛いの痛いのとんでけー」“Pain, pain, go away.”

「あっ……。兄君さま、だめですそんな急に動いちゃ……」
“Ah, please don't move so quickly, Beloved Brother. ...”
「ごめん……。あ、春歌ちゃん……!」“Ah, I'm sorry...”
「ふぅっ……」“(喘ぎ声)”
「あっ……は、春歌ちゃん……!」“Ah, Haruka...!(喘ぎ声)”
「ふぅっ……。ふぅっ……」“(喘ぎ声)”
「ううっ……!」“(喘ぎ声)”
「兄君さま!?」“Beloved Brother!”
「ううっ、ふぅっ、まだ……!?」“Ummm...Not yet?”
「兄君さま、もうちょっとの辛抱ですわ……」
“Beloved Brother, please be patient this mean...”
「ううっ、くうっ……!」“”
「もうじき、もうじきよくなりますから、兄君さま、頑張って……!」
“Soon... Please hold on, Beloved Brother. It will feel better soon...”
 以上台詞より。声がえろーい(笑)。

「悪いけど、今はまだあげられないよ…………。気に入っているんだ…………」
“Sorry...you can have this not yet... While I think I like it...”聞き取り怪しいです。

「にいさま……姫のお料理で、心に栄養、つきました……?」
“I wonder... do my cooking give your nutrition...for your heart...?”台詞より。

「お兄様、来年も私と二人っきりで、ねっ?」
“Next year, it'll be just you and me for Christmas, yeah.”台詞より。

 さっき白雪の英語版声優さんを調べたら、Wikipediaに情報が。こんなに声あててたのか。つか、こんなに多くのアニメ作品が英語に翻訳されてるのか。うはー。
2006年3月18日(土) 自分の一部
 先崎八段……。

 各所で言及されてた「鉄道模型を捨ててから、夫の様子がおかしい」ですが、その後の『電車男』というか。ええと、子供をつくって、その子供に夫婦協力して目一杯オタな趣味を楽しませてやるのがいいと思いました。

 で、あとは自分に引き寄せて。結婚後もえろげーやえろまんがなどをとっとくことはおそらくないはずですが、一部の漫画やTRPGアイテムはどうか、となるとほぼ間違いなく捨てられません。売るにしてもせめて自分の手で、それらを大切にしてくれそうな人に譲りたいものです。……なんてうだうだ言ってるうちに、捨てられてしまうわけですよねえ。あるいは、自分の書斎を持てるだけの財力を獲得するとか(無理。ちなみにそもそも結婚も無理)。
2006年3月19日(日) あんよ4さい
 本サイトもこの日で4周年を迎えることができました。皆様、感謝いたしますー。

 で、ちょうどそんなときにインフルエンザで倒れてたわけですが。日頃の行いがいかに悪いということか……。
2006年3月20日(月) 英語版アニプリ第6巻
 で、英語版アニプリVolume06“ONE BIG HAPPY FAMILY”です。病み上がりなので途中までということでひとつ。

21:Me two to Bro \(^o^)/ 〜(アニキにme two\(^o^)/〜)
 英語版ザブタイの\は半角バックスラッシュですが、なんかこのままでも資金援助風味。
22:Check It Out, Brother Dearest(兄チャマ、チェキデス)
23:The First Guest(はじめてのお客様)

 第21話、鈴凛の声の落ち着きぶりがちろ声とずいぶん違う、と前から書いておりますが。この話のクライマックスでの想いを内に込めた台詞がぴったりはまってました。英語版の声は振り幅が小さい、ということも前に記しましたけど、例えば普段の明るい声に合わせたキャスティングだったとしたら、この場面が台無しになっていたかもしれません。その意味では、正しく勝負所を選んでいると言えましょう。
 第22話、と書いてたら四葉の声も美少女怪盗クローバーにぴったりだーっ。こっちはもうノリノリですね。あと、美少女怪盗クローバーに「四葉ちゃんを返せ」と叫ぶ航がなかなか格好良いです。「ピクピク」は“A twitch-twitch”。
 第23話は体力切れにより後日分に。
 Extraでは鈴凛と鞠絵の声優さん。鈴凛の人はむしろ鞠絵的なお顔でした。

「……動いても、いいのよ?」
“It's okay the move, you know.”

「四葉と兄チャマは、一心同体少女隊デス!」
“You and I are like two heart visiting just one mind!”(聞き取り)

「ジャンジャカジャカジャカジャーン!」“(タッタカタカタターン!)”
 いわゆるファンファーレではなく、ワーグナー『ワルキューレの騎行』風味。というか。

「メカ雛子なのー!」“Hay look, it's Mech-Hina!”

「……ねえ。私がいなくなったら、悲しい?」“Say, would you be sad if I were going, Bro?”

「わったーしが美少女怪盗クロ−バーデス!」
“I am the beautiful misterious thief girl Clover!”

 もうちょっとあるんですが、また次回に。
2006年3月21日(火) 絶望で一服
 『さよなら絶望先生』第3巻。ってもう3巻目ですか久米田先生。
 久藤准、ジュンク堂が元ネタなのかー。ストーリーテラーというから、さらに久弥直樹と麻枝准を被せてるのかな。
 あと、単行本中で爆笑した箇所2つ。「最低限文化的ですらない革命」。こ、これは。その通りですが。そして闇鍋の回の「プチトマト」。これ分かる人はまさしく岸壁先生世代ではないのでしょうか。
 しかし、こうやって小ネタをぎっちりぎっちり詰め込んでくる丁寧さというのは、細かいコマに人間関係のはしばしを詰め込んでくる赤松作品とやはり似てます。詰め込む具はずいぶんと違いますけれども。
2006年3月22日(水) 冷たい苛立ち
 最近話題になってた、かつて元オウム真理教の信者だった人のことについて。主にこちらこちらを参考にしつつ。もちろん状況はどんどん動いています。

 発言者の是非と、現在の発言内容そのものの価値とは別問題である。そういう主張もあるみたいですが、発言者と発言内容をそのように切り分けるとき、逆に、「意見それ自体は認める。でもだからといって発言者を認めるわけではない」というふうにも言えてしまうわけで。それもどうかなあ。
 サリン事件の責任を直接負っているわけではない人に、加害者というレッテルをはることは確かに問題です。そして、本人の内面に無理に踏み込むことは正義の名を借りた暴力にすぎません。ただ、plummet氏のとこのコメント欄でJSF氏が指摘してますが、「元オウム信者がニヤゾフ[トルクメニスタンの独裁者]を笑う[サイトを開設してる]など、洒落では済みません」([]内あんよ捕捉)。しかも、その人がゲッベルスの宣伝技術にも深い関心を持っていた。などという場合なおさら。

 反社会的事件を契機に自分の属した組織のありようやそこで自分のとった行動を反省するさい、その反省には2種類あるとぼくは考えます。
 一つは、目的への反省。それが悪であった、という倫理的な反省です。
 もう一つは、方法への反省。それが拙かった、という有効性の尺度での反省です。
 そして、信仰者という立場からの反省は、目的への反省へは向きにくいのではないか。なぜならそれは信仰への疑いを意味するから。だから、サリン事件などについても、そこから導き出される反省は、「正しい信仰を広めるためにはもっといいやり方があったはずだ」という技術的なものになりやすいのではないでしょうか。例えば、宣伝=大衆操作という技術の視線で。そしてそこには、独裁大統領への嘲笑にも通底するような、愚者への冷厳なまなざしが感じられもするのです。

 「悪人と愚者とどっちが許せないか」みたいな話、どこで読んだんだっけ。
2006年3月23日(木) 英語版第6巻続き
 英語版アニプリ第6巻、続きです。
 第23話、「ツンツン」は“poke-poke”。日頃の燦緒が怪しさ不足かも。その代わり、燦緒の「裏の顔」が非常に分かりやすくなってます。二面性を強調した声ですね。眞深のガシャガシャした声との対比で、燦緒の静かで無感情な声がいっそう策士っぽく。そして航の情けなさや感情の振り幅もまた強調されることに。ところで、じいやの所有する『海神』本に、“SPIRIT”とかぶさってるのですが……「精神」と読んだ?
 で、第22話も含めて台詞とか。

「霧の都で大人気、美少女怪盗クローバー!
 チェキチェキッとただいま参上!
 あなたのハートもいただきデス!」
“It is I, the beautifl mysterious thief girl Clover,
 who is very popular in the city of fog.
 Here I come to "check, check, check it out!"
 And I'll check out your heart as well!”
 四葉の夢に出てきたクローバーの口上なんですが、英語のそれがとてもリズムいいのです。もしや4行の韻律(というのか)あわせてる? いかにも本物。なんか、英国に居た頃の四葉は調子のいいときこんな感じだったんだろうな、という明るいノリで、ちょっと嬉しく感じました。

「海神航くんへ
 四葉ちゃんは、美少女怪盗クローバーが頂いちゃいましたデス。
 君が世界で一番大切かわいい妹の四葉ちゃんをあんまり大切にしないからデス。
 返してほしかったら真ん中の一番高い所に今すぐ来るチェキ!」(手紙)
“To Wataru Minakami
 I, Clover, the beautiful mysterious thief girl took Yotsuba.
 Because you don't cherish Yotsuba very much who is the loveriest sister in the world.
 If you want her back, come to the highest place in the middle immediately, check it!
 クローバーからの犯行声明兼挑戦状。日本語の方の太字箇所は、日本語版の手紙に大きい文字で記されてるとこです。英語版では、手紙の上に英訳がかぶさり、一部該当箇所が太字に。

「ベルリンベルリン、こちらクレーフォー」
“Berlin, Berlin, this is Cray Four.”
 Cray...ザリガニ? 「クレーフォー」はドイツ語の“Klee”(クローバー)と英語の“four”ではないか、と考察にも書きましたね。ただし、スパイの符丁で元ネタがあるのかもしれません。

「白黒抹茶小豆コーヒー柚子桜の和風マカロン」
“white, black, green tea, red bean, coffee, citrus fruit, cherry blossom, Japanese-style macarons”
 だいたいそのまんま(笑)

「めくるめく大回転ですわー!」
“These are the dizzying great rotations!”

「眞深、お前も堕落したんだよ。駄目からさらに駄目駄目に」
“Mami, you've also become spoiled. You've gone from no good to even worse.”
 字幕だと、「堕落」に“decadent”を使ってますね。デカダンだとむしろ燦緒の方が。

「血の繋がったあんたより、あんちゃんの方が、……あいつの方が、優しいよ……!」
“Even more than someone I share blood with... Bud is... He's a lot... kinder...”
 英語版でもこの台詞では眞深の怒りと悲しみがこもってました。ただ、その後にわずかな泣き声が分かりやすく付け加えられてますね。日本語版では、無言のうちに押し殺された涙を、眞深の背中から視聴者が感じ取るわけです。このへんも文化的・テレビ番組表現技法的な相違点なのかなあ。
2006年3月24日(金) 兄生設計
 『駄文にゅうす』さん(3/24)、英語版アニプリ感想を紹介いただきありがとうございました。

 で、そこで並んで紹介されてた「シスタープリンセス以降」問題。要するに「パップラドンカルメのうわさ」ということですか(謎)。膨大な二次情報を前提とした新たな楽しみ方のひとつではあると思いますが、逆にたんにその作品に飛び込んで楽しめない人のための次善策にすぎないとも言えます。祭りの観客。それもひとつの「作品消費」なのかなあ。
 とはいえぼくもシスプリのゲームの大半が未プレイだし、最後のムック『Sincerely Yours』も全部は読んでません。新鮮味がほしいときの補給用に、ということで。作品に頭から飛び込みながらも、どこかに片足だけ残しておくという覚悟の悪さです。だけどまあ、シスプリが「同時性が過剰に要求される作品」でなくなるような将来に、それらの感想を堂々と書けるだけのファンではありたいです。ぼくにとってのシスプリは、消費対象にとどまらず、いわんやアクセスアップの道具でもなく、もはや自分の一部なのですから。
2006年3月25日(土) まだまだ続く
 Zoroさん、お祝いいただきありがとうございました。おかげさまでここまで来られました。
 ところでトマソンですが、赤瀬川源平たちの提唱した「超芸術」ですね。廃墟だと露骨に無用すぎるというか、「無用なものなのに丁寧」というずれをどこかに漂わせてるのがトマソン物件なのかな、と思います。
 しかし本物はどうだったかと探したら、本家トマソンリンク。うはー。でも移転改装中みたいですね。

 こちらによれば、北米でのシスプリキャラ人気は相当に高いみたいですが、上位まで勝ち残ったのが花穂・雛子と和風な二人というあたりがなんとも。アニプリだけだと、咲耶や千影のファンは増えにくいのかもしれません。元雑誌やゲームがないことの不利さ。一方、上位進出者はいずれも、メイン話が内容・作画とも充実していただけでなく、他の話でも英語版を通じて個性がとくにはっきりと印象づけられてました。
2006年3月26日(日) 英語版アニプリ第7巻その1
 というわけで、英語版アニプリVolume07“BROTHER, WHERE ARE THOU?”。……パッケージでは“are”を“art”と誤植。“you”じゃなくて“thou”ということは、千影か春歌の台詞っぽいんですかね。

24:Premonition of a Farewell(さよならの予感)
25:I Want to See... Big Brother(あいたい…お兄ちゃん)
26:Promised Island(約束の島)

 とりあえず第24話のみ。ここの燦緒は英語でも怪しさ抜群でした。妹達も、悲しみや驚愕がそれぞれ表現できていたような。この話を視聴するぼくの心持ち(いつもかなりこみあげる)ゆえかもしれませんが。じいやの小舟の落書きは「バカ」「アホ」が“Stupid”「ジジィ」が“Geezer”など。

「……いや、やっぱりいいです。こういうことは自分で決めなくちゃ」
“No, just forget it. I need to decide this things from my thought.”

「実はさ、あたし、あんちゃんの妹じゃなくて、燦緒の妹なんだよね……」
“To be honest Bud, I'm not your sister, I'm Akio's sister.”
「……え? またまた、そんなことばかり」
“Oh, come on, you're such a kidder.”
 字幕だと、“Akio's little sister”となってます。

「航は東京へ行くんだ。
 航は僕と一緒に、明日東京へ行くんだ」
“He's going to Tokyo.
 Wataru is going to be turning to Tokyo tommorow, with me.”
 後の台詞では、東京に「戻る」ことを強調した言い方にも聞こえますか。

「わーい、ピクニックー!」
“Yeah! I gonna have a picnic♪”
 雛子のいつもながらの歓声なのですけど、英語の台詞には子供らしい節回しが。こういうところは、丁寧だなあと思います。
 話はそれますが、こういう子供のことばのリズム感や、何でも歌にしてしまう振る舞いというのは、アニメ『赤ずきんチャチャ』がよく描いてました。

 花穂がピクニックでバレーボールしたい、と衛に答えた場面。
亞里亞「亞里亞もー」“Aria want to play to...”
 衛 「きゅ、球技はちょっと……」“Maybe you should'nt...”
 ここは球技の苦手な衛の腰引けっぷりに皆が笑うとこなのですが、英語版の台詞だとまるで衛が亞里亞に「君は運動が苦手だからどうかなあ」と遠回しに言ってるかのように(そしてそれを皆で笑っているかのように)聞こえたりしませんか。とくにアニプリだと第9話で衛が普通にビーチバレーしてるように見えるし、「球技が苦手」という原作設定を知らないと誤解されやすい箇所ではないかと。そのへんネイティヴだとどうなんでしょ。字幕の方だと“Ball games are a little much...”と、日本語版の直訳になってるわけですが。

「お願い……私たちをおいていかないで……私を……!」
“Please... don't leave us... Don't leave me...”

「お守りをあげるなんて、まるでお別れみたいデス……」
“Giving him your charm makes it seem, rather, like a farewell.”
2006年3月27日(月) 勉強はできるうちに
 英語版アニプリの感想などを綴ってきておりますが、美森氏からいただいた指摘をいくつかまとめつつ転載してみます。フォローどもですー。

 第13話、「亞里亞、ばいばーい」(“I go Bye-bye.”)について。
「"say"のかわりに"go"を使うのは若い女の子限定の用法です。『苺ましまろ』とかだとあちこちに使われてます。ちなみに、本当なら say じゃなく said のところですが、wentにはならないようです。」
 なるほど、大人が使うのはおかしい表現なのですね。

 第22話、美少女怪盗クローバーの口上“It is I, the beautiful mysterious thief girl Clover,(...)”について。
「"It is me."でなく"It is I."であるあたりが何かあるのかも(どちらも正しい英語です) 。英米ともに、文法上正しいのは"It is I."ですが、どちらでも口語では "It is me." といってます。で、meを使う間違いは16世紀ごろからすでにあるらしい。このあたりの事情は、特に英米の差はないようです。」
 べつだんイギリス的とかシェイクスピア調とかいうわけでもないのかな。あるいは、「我こそは」というニュアンスが“me”の場合よりも強いとか。たんにプライマリースクールの先生が文法教育に熱心だっただけかもしれませんけど。

 第23話の「航は僕と一緒に、明日東京へ行くんだ」(“Wataru is going to be turning to Tokyo tommorow, with me.”)について。
「"be turning to Tokyo" は「東京について考え始めている」ような意味もある。単に"He's going to Tokyo." とか "He's turning to Tokyo." で良いところを "He's going to be turning to Tokyo." としてるのは何かありそうに思います。」
 字幕ではその簡単な方を選んでるんですが、台詞ではつまり意味が二重化されてるというか。航を東京にたんに連れて行くのみならず、その心も島から引き離して東京に再び引き寄せる、という燦緒の意図を伏在させている(むしろ必要以上に露呈してる?)ことになりますか。

 いやー、英語力は大切ですね。なんか小学校でも英語の授業が始まるみたいですが、「週に1時間」などという馬鹿臭いほどわずかな機会を活かすためには、英語版アニメを使うことですよ。少なくとも、「分かりたい」という欲求を喚起できますよ。
2006年3月28日(火) 日曜朝番
 プリキュアスプラッシュスター、妹話&気まずい不和話というぜいたくぶり。基本的にお姉ちゃん大好きっこなので安心ですが、生意気ざかりへの成長もやがて描かれるといいなあ。妹離れできない咲。そこを慰める舞。みたいな。
2006年3月29日(水) 英語版アニプリ第7巻その2
 というわけで英語版アニプリ第7巻の続きです。
 第25話、妹達の悲しみがだいたい表現できていたような。鈴凛がやや辛かったかも。燦緒はすっかり日本語版と同じ立派なホモキャラになりました。ガソバルプラモの「ご自由にお持ち下さい」は“Help Yourself.”、なんとなく山田というキャラそのものにぴったりな(笑)。ちなみにガソバルは“Gasobru”です。あと今頃気づきましたが、船着き場の垂れ幕の“Promised Iland”にsが抜けてるのみならず、カタカナも「プミスト アイランド」とロが抜けてました。もう滅茶苦茶。

「これで元通りだ」“With this, things are back to normal.”(字幕)
 お前がノーマルじゃねー、と燦緒にツッコミを入れる始末。

「あーもう! 耐えられないわー!」“Argh! I can't stand it anymore!”(字幕)

「鈴凛ちゃん、起きて。朝だよ、朝だよ。研究資金を援助するよ」(目覚まし時計)
“Wake up, Rin Rin! It's morning! It's morning! Okay your research grant.”

「ああっ、いやぁ、私ら今日は手荒い用件じゃねえんで」
“Oh, no, we're not here today to give you a rough time.”(字幕)

「ちょっと待ったー!」“Hold on a sec!”(字幕)

「眞深ちゃん、ぼくは、行かないよ」“Mami, I'm not going.”
 この言い回しが第26話の頭にどう関わってくるか。
2006年3月30日(木) 英語場アニプリ第7巻その3
 ここからは、第25話にて兄不在を悲しむ妹達の台詞を、聞き取り不十分ながら一挙掲載。

「お兄ちゃん……お兄ちゃん、可憐どうしたらいいの? 必ず帰ってくるって信じてる。だけど、だけどいま、ここにお兄ちゃんがいないの……。お話もできない……。ずっと一緒にいられるって、思ってたのに……お兄ちゃん……」
“Big Brother...BIg Brother, what should I do? I believe that you will come back no matter what. But...But, here, now, you're not with me, Big Brother. I can't talk to you. I thought we could always be together. Big Brother...”

「みんな、お兄ちゃまがいなくて寂しいんだねぇ。花穂も、とっても、寂しいんだぁ……。でもねっ、お兄ちゃまはきっと、一人でも頑張ってると思うの。だから花穂も、お兄ちゃまの応援、しなくちゃ、って。お兄ちゃま、頑張って、って……。う、うえええええん、お兄ちゃまぁ、うええええん……」
“Everyone must be lonely because Brother isn't here. And me too. I'm also so, but I'm lonely. But I'm sure that Brother is trying very hard only by him, so I should try too, to cheerplay him. I have to say, "Do your best, Brother!" ...Brother...”
 字幕だと冒頭が“All of you”、つまり目の前の若葉のみに語りかけていることになりますが、台詞だと日本語版通り、それとともに他の妹達「みんな」のことも指示していることになります。

「あにぃ、ボク、何をしてもつまらないんだ。あにぃと一緒だったら何だって楽しかったけど、あにぃと一緒じゃないと、ボク、何もできないんだよ……。助けて、あにぃ……」
“Big Bro. No matter what I try, nothing is any fun. But when I was with you, Big Bro, everything was fun. If I'm alone, I can't do anything. Plese help me, Big Bro.”
「離れ離れになるなんて、私絶対に許さない! 迎えに行くわお兄様、私達は何があっても絶対に離れられない、運命の糸で結ばれているんだもの!」
“I can't accept being apart! I'm coming to get you, Dear Brother! We are tied together by a string of fate, Dear Brother, that will not allow us to be separated from each other, no matter what happens!”
 “from each other”のあたりが聞き取り怪しいです。

「はやくかえってこないかなー。おにいたまのダーイスキなおかし、こーんなにいっぱいもってきたんだけど。クシシシ、おにいたま、きっとびっくりしちゃうな。おそらさん、おにいたま、きょうかえってくるよね? ね? すぐかえってくるよね、ね、ね? ……おそらさん、おへんじしてよぉ。おにいたまのこえ、きこえないよ……?」
“I wish he'd come back soon. I bought all these snacks that Bro-bro likes, though. I bet Bro-bro will be surprised. Mr.Sky, Bro-bro will be back today? He'll be back soon, right? Right? Right? Mr.Sky, please answer me. I can't hear Bro-bro's voice.”(字幕)
 最初のあたりが聞き取りきれませんでした。台詞もだいたい字幕と同じみたいですが、「ね?ね?」の部分は台詞だと“Won't he? Won't he?”でした。

「兄上様にお会いできて、私、こんなに元気になりました。兄上様、私は信じています。また一緒に暮らせる、その日が来ることを」
“My dearest Brother Mine, having been able to meet you, and spenting time with you, has me feel so, to become so energetic. I believe in my heart the day will come when we will be able to live together once again.”

「姫、最近おかしいんですの。お料理失敗ばっかりしちゃって…。いつもと同じにお料理しているはずなのに……。夕御飯、もうちょっと待っててくださいね。可憐ちゃんも食べないと、元気でないですの」
“Princess is strange lately. I keep making blunders cooking, even though I'm cooking the same way I always have. Please wait a little longer for dinner. Also Karen, if you don't eat, you won't be well.”(字幕)
 だめだ、聞き取れない。台詞ではあちこち微妙に違うみたい。最後には“healthy”を使ってるとか。

「アニキ、いなくなるんなら、何か代わりになるもの置いていってくれたらよかったのに……。研究資金の援助してくれるとか、鈴凛ちゃんかわいいよ、って言ってくれるとか。アタシ、アニキ以外に頼れる人、いないんだからさ……。……でも、アニキの代わりなんて、いるわけないんだけど、ね……」
“Bro, if you were going to disappear, you could have left something as a replacement. Something that says you'll give me financial support or that tells me, "You're cute, Rin Rin." I've got no one to depend on but you, Bro. But then, there's no replacement for you, Bro.”(字幕)
 聞き取り困難でした。ただ、真ん中の台詞で“You could give”などと言ってるあたり、主語が「代わりになるもの」ではなくなってる模様。あと、台詞では最後で“for you”と言わずに“There is just no replacement”と繰り返してるのですが、これも「アニキの代わりなんて」というニュアンスが消えてしまってるのかしら。どうなんでしょう。

「…………兄くん…………。兄くんとの絆が見えないよ…………。私達を結んだ絆は、決して切れるはずがないのに…………。兄くん…………必ず、また会えるよね…………? 私は、今ここに、私のそばに、いてほしいんだ…………」
“Brother Darling. Brother Darling, I can't see our bond. Even though it shouldn't be possible to sever the bond that ties us. Brother Darling, we will be able to see each other again, right? I want you to be here, near me, now.”
 台詞だと最後がなんとか“just moment”。あと、“I want”を繰り返したりして千影の焦燥感を示している模様。

「兄君さま……。ワタクシ、兄君さまが大切などと言いながら、兄君さまに甘えていただけでしたわ……。兄君さまがいらっしゃらないことが、こんなにも辛いなんて…。お姿が消えるまで、気づかなかった……。ごめんなさい、兄君さま……」
“Beloved Brother. Even though I have said that you are so important, Beloved Brother...all I have done so far is to lean on you. Beloved Brother, I did not realize how hard it would be to be without you until you vanished. I am so sorry, Beloved Brother.”(字幕)
 これも台詞では“vanish”が“aren't here with me”かなにかに置き換わったなどのほか、文意はほとんど変更ないみたい。

「ワトソンくん、四葉は兄チャマがいないとチェキできないデス。もし、また美少女怪盗クローバーが現れたら、兄チャマは助けに来てくれるのかな……。兄チャマは四葉と約束したデス、四葉を守っちゃうって。けど、四葉はどうすればいいの、兄チャマ……?」
“My dear Watson... Brother Dearest, I can't check it out if you aren't around. If the beautiful mysterious thief girl, Clover appears again, will you come save me, Broter Dearest? Brother Dearest promised me. That he would protect Yotsuba. But... What should I do, Brother Dearest?”(字幕)
 これも台詞もおおよそこのまま。

「亞里亞も、兄や、好きー」
“Aria likes Mon Frere too.”(字幕)
 字幕は直訳ですが、台詞では“Aria is missing Mon Frere too.”兄を失いつつある、見失いつつある、という意味か(美森氏より)。こっちの方が春歌の悲しみへの亞里亞の共感をストレートに表現してるわけですけど、逆に、日本語版の短い台詞に示された亞里亞らしい想いの込め方が消失してます。
2006年3月31日(金) 英語版アニプリ第7巻その4
 というわけでようやく英語版アニプリ第7巻ラストです。全体の感想などはまた後日ということで。

 第26話、いやー英語だろうと日本語だろうと最高の最終回ですね(感想になってない)。転入の場面で、燦緒が自己紹介してるからって黒板の「山神眞深美」に“AKIO YAMAGAMI”とテロップ入れちゃってるのはご愛敬。あと、後半冒頭の朝の場面で。航が目覚めたとき、日本語版にはない妹達の声が背景に響いており、ちょっとかしましいのですが、しかし第3話でやはり妹達の楽しげな声に耐えかねていた航の姿と重ねやすくなってるのがポイント。1年間の成長をしみじみ感じました。

「燦緒、ぼくは行かないよ。学校へは。ぼくは、プロミストアイランドに戻る」
“Akio. I'm not going... to school. I'm going back to Promised Island!”
 まあ、紛れのない英訳でした。

「今日は『お兄ちゃんの日』、でございましたな」
“I guess that today is going to "Big Brother's Day", isn't it?”(台詞)

「海神航の、大馬鹿野郎ー!」“Wataru Minakami, you big fool!”(台詞)字幕だとidiot。

「お兄様!?」“Dear Brother?!”
 航の帰還直後、風が吹いた場面の咲耶。台詞の方だと“He's come back?!”、航が戻ってきたことをたちまち察知したかのように聞こえてしまうのですが、それだと咲耶が抱いていた不安の根深さが消えてしまいます。あるいは、この後に続く他の妹達が風によって何に気づいたのかを視聴者にはっきり伝えるため、こういう台詞にしたのでしょうか。

「亞里亞、兄やがいないと寂しい……」“Aria is lonely if Mon Frere isn't around.”
 兄がそばにいない(not around)かわりに、亞里亞がエスカレータをぐるぐる(around)してるという。

「12人の妹達へ。
 あたしは今日、ここを出て行きます。詳しい理由は、今は秘密。
 でも、兄ちゃんは必ず帰ってくるから…。
 それからみんな、たぶん知ってると思うけど、あたしは兄ちゃんの本当の妹じゃないの。
 兄ちゃんは全然気付いていないけどね…。
 そんなあたしを本当の妹の様に受け入れてくれて、ありがとう。
 この一年すごく楽しかった。
 さよなら…。     眞深より」
“To the twelve sisters.
 I will leave here today. The datails of the reason are a secret for now.
 But Bud will definitely come back.
 And also, I think everyone knows this already, but...I'm not really Bud's sister.
 Though Bud has totally not realied it.
 Thank you for accepting someone like me as if I were real sister.
 This past year was very fun.
 Goodbye.   From Mami.”
 眞深の書き置き。台詞だとtwelve "wonderful" sistersでした。

「フ…燦緒あんちゃんか。久しぶりにそう呼んでくれたな…。」
“Akio-bud, eh? It's been a while since you've called me that.”
「ん?…んふふー、あーんちゅわーん。」“hmmmmm. Bu-ud.”
「ぶはぁっ!そ、そんな気色の悪い呼び方するなぁ!するなぁするなぁ」
“Don't say it so creepy!”(エコーなし)

「今度は忘れないでね。私は、みんなの中に、いるから」
“Don't forget this time. I'm inside everyone.”

「ガルバンー? ガソバルー? ッハハハハ、いやだなー航くん。あれは、昔はよかったなーっていう後ろ向きの象徴さー。ボキは今日から前向きに生きることに決めたんだー」
“Garuban? Gasobaru? You're kidding, Wataru. Lookong back, that was one of those "It was good back in the day" feeling I had. I have decided from today on to live my life looking forward.”(字幕)
 この後の顛末も含め、最後まで完璧に山田でした。

 で、最終話も妹全員いってみよー。

「ううん、いいの。お兄ちゃんがそばにいてくれたら、それだけで」
“Ah, It's fain. If you just stays close, it's all I need, Big Brother.”(台詞)

「うん! いっぱいいっぱい、大きくなりますようにっ」
“Yup! I want you to grow to be really, really big, okay?!”(台詞)

「あにぃ。これからもいっぱい色んなことしようね」
“Big Bro. Let's do a bunch of different things together from now on too .”(台詞やや怪しい)
 この後、自転車でこけるときに英語版では衛もうわーと叫んでます(日本語版では航だけ)。

「私を置いていくはずないわ。そうでしょ、お兄様? ……信じてたんだから。探しに行こうなんて、思わなかったんだから……!」
“There is no way you would leave without me. Isn't it right, Dear Brother? ...I believed. I never thought about going to look for you or anything...”(台詞やや怪しげ)

「ちょうちょさんにもくまさんグミあげようと思ったのになー」
“I was hoping I could give Mr.Butterfly a gummy bear too.”(台詞)

「でも、かすり傷でよかった」“Still, I'm glad it's just a scratch.”(台詞)

「『おいしい』……姫は何より、にいさまのその一言が嬉しいんですの」
“Delisious... Hearing that one word, more than anything, makes Princess happy.”(字幕)
 白雪の台詞は聞き取りづらい……(涙)。

「というわけで、この子のためにも資金援助よろしくねっ」
“For this, I'm counting on your support, Big Bro!”(台詞)
 字幕だとfor this "child"と直訳。メカ鈴凛の意味を考えるとその方がよさげです。

「ああ、見えるよ…………。けれど、未来は人の意志の力で、刻々と変わるんだ…………。だから…………兄くんはここにいる…………。それだけのことだよ…………」
“Brother Darling, I can. However, the future can be changed with a single person's will, bit by bit. That's why you are here, Brother Darling, that's all the reason.”

「戻ってきた兄くんには…………必要ないものだね…………」
“It's unnecessary now that you're returned, right, Brother Darling?”(字幕)
 千影その2。台詞だと最初のとこが違うのですが……聞き取れません。

「兄君様といつまでも一緒にいられますように 早く帰って来られますように 春歌」
“To be able to be with Beloved Brother forever. So that he comes home soon. Haruka”
 絵馬に記した言葉を取り上げてみました。

「四葉は兄チャマのことなら何でもお見通しデス。これからも、兄チャマをチェキ、チェキ、チェキデス!」
“When it comes to Brother Dearest, Yotsuba sees through everything! From here on, Brother Dearest, I'm going to check it! Check it! Ckeck it out!”(台詞やや怪しい)

「亞里亞と遊ぶー?」“Please play with Aria...”(台詞)
 字幕だと、"Please"はありません。うぬぬ、その方が亞里亞らしい(笑)。

 そして、プロトメカ4号とともに妹達の呼び声が。

「兄チャマー! 」「兄君さまー!」「アニキー!」
“Brother Dearest!”“Beloved Brother!”“Bro!”
「お兄ちゃまー!」「お兄ちゃーん!」「あにぃー!」
“Brother!”“Big Brother!”“Big Bro!”
「にいさまー!」「兄くん!」「おにいたま!」
“Elder Brother!”“Brother Darling!”“Bro-bro!”
「お兄様!」「兄上様!」「兄やー!」
“Dear Brother!”“Brother Mine!”“Mon Frere!”

 シスプリが言語と文化の壁を乗り越えた瞬間、ここに! 英語がガラリと音をたてて変貌しましたよ。何はともあれ、英訳担当をはじめとするスタッフの方々、お疲れさまでした。

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