日記
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2002年12月1日(日) 年の瀬
 逝ってきて1日遅れ。

 『色の無い世界』の東雲香流さん(11/28分)、『マジカル☆ヒナ』へのリンクありがとうございました。

 今年もはや12月。12月といえばクリスマス。そう、この月はじめからはアドヴェント(降臨祭)です。シスプリ前作第20話で、花穂や亞里亞、雛子が毎朝の楽しみにしていたアドヴェントカレンダー。自分で作ることはできませんでしたが、とりあえずこことか見てみたり。ウェルカムハウスでは今年もきっと賑やかなお祝いとなることでしょう。今度は燦緒もいるんですね。それとも真深美と兄妹水入らずでしょうか。いや、真深美なら大勢で騒ぐパーティーを今年も期待するでしょうね。

 馬鹿話。

らむだ「国民総背番号制もいよいよか。」
美 森「バーコードを書き込まれるわけか。」
らむだ「黒いフリーメーソンの陰謀だね、きっと。」
美 森「おでこにコードを書き込むので、国民全員頭ツルピカリか。」
らむだ「いや、ヘソの下に書き込むから、下を剃ることに。」
美 森「…お前、馬鹿だね。」
らむだ「えー、誰でも考えるでしょこんなこと。」
美 森「お前だけ。」

 そうかなぁ。
2002年12月2日(月) 妹じゃ2番目だ
 リピュア便到着。いざ第9話です。

 前半。
 亞里亞は先日おりこうだったので、行動の自由がずいぶん認められたみたいですね。兄クイズも60問目。それまでは、各自の趣味と結びつけた質問ばかりが続いていたのでしょうか。鈴凛の問いかけに、亞里亞だけ聞いていない笑顔ですが、これはアップルパイがおいしいから。
 そして鈴凛と四葉の風呂上り姿万歳。四葉の背中が、鈴凛の首筋が、あああああ。はーびばののだのズバットだの、四葉はぼく達の世代と一心同体少女隊。この部屋の匂いを想像しただけでぼくは早くも丼3杯です。ご飯がご飯がわたるくん。メカ鈴凛のデータ集めから、兄のことを知らない不安、兄が離れていく不安へと向かっていくのは、前作第21話と第22話を思い出します。ときに、鈴凛の家は凄まじい形状ではないか。
 さてバロムクロス。眞深(「あの人」)の台詞の後に場面が変わりますが、ということは、ここで眞深と二人の会話が省略されていると考えることもできますね。で、結局激辛カレーパン買ったのか。山田の前掛けはやはりタミヤっぽい。立派に玩具店に就職した模様。
 さて兄はこんな倉庫の中で何をしていたのか。テントは何のためのものなのか。そしてあの影は一体何なのか。クリスマスツリーに用いるつもりの樹、とみるのが正しいのか、あるいは、やはり前作のオブジェなのか。脚本が監督でしたが、最終回のクリスマス話に結びつくんですかね。あるいは兄妹全員、航達の生まれ変わりなのかしら。
 全体として鈴凛がウェットすぎ。これはこれで、と言いたいところですが、うーん。こういう悩みを持つ妹は当然いていいわけですが、その役割を引き受けさせる妹が鈴凛でよかったものなのか。四葉もそういう内面の不安を抱えていますので、この二人で受け持つのは決して悪くないのですが、何か間が悪かった印象が。
 鈴凛を叱る兄。瞳の中に鈴凛を映す兄。こっちについては、これはこれで。

 後半は春歌。
 生足。首の角度。最初の「…ポッ」のえらい可愛いこと。歩き方。佇まい。各所で言われつくしてますので繰り返しませんが、いいですね。
 そして、傘を差し出した兄君さまの指に、ちょっと触れつつ受け取るあたりの小さな喜び。前作の第17話も好きなので、はしゃぐ姿には改めてどうこうありませんが、兄君さまの真似をしながらの参拝や、「ないしょ。」という口の動き、ああ春歌は色っぽくて可愛くて、そして、おてんばなのだと思わせてくれます。様式美の内側から、溢れあがる生の喜び。
 雨雲なんて、兄君さまからいただいた傘でディヴァイディングドライバーです。そして兄君さまとファイナルフュージョン承認ですわ、ポポポッ。
2002年12月3日(火) 兄あに!
 リピュアの兄ですが、何を考えているのか分からないなど、航に比べて今ひとつ人気の出ないところ。しかし、彼が「2ヶ月に1度『お兄ちゃんの日』」という原作通りのサイクルを守っているとすれば、1ヶ月あたり6人の妹達に時間を割いているわけで、おそらく土日のほとんどをこれに費やしていることになります。これを苦労も見せずに守り続けている兄の態度は、なかなか立派なものかもしれません。妹達の間の微妙なバランスをも保ちながら、全員に満足のいくように努力するというのは、並大抵のことではないのでは。
 このへんはポケットストーリーズの兄とほぼ同じなのですが、ポケストでは兄は照れたり何だりしてるのでまだとっつきやすく感じられます。それでも千影の話では、兄の動揺するさまが若干見られましたので、さらに兄が一番照れる機会を得られそうな咲耶の回でどう表現されるか。
2002年12月4日(水) シスプリ以外
 「『物語』は長大化したか?に関する検証 -その1-」、少年ジャンプ連載期間の変遷について(『カトゆー家断絶』さん12/3分より)。意外と長期連載ものの数は増えていないのでしょうか、驚きました。一握りの長期連載陣と、大多数の打ち切り群との混交だとしても、その割合などは変化しているのかしら。
 自分の場合、ジャンプを読む機会はラーメン屋での待ち時間だけですが、大体『ワンピース』だけまともに読んで残りは適当に読み流し。絵の好みだけで全く読まないものもあります。アニメ版シスプリには絵の評価抜きに云々言っている人間がこれですから。
 ところで、「お断り」に明記されているところですが、長期連載が「物語」の指標になるかといえば、何らかの筋道・結末を予感させるような作品(『ダイの大冒険』『ワンピース』など)と、反復される日常を楽しむ作品(『こち亀』など)とは別に考えるべきではないかと。もちろんこの場合、ぼくの「物語」のとらえ方が問題となります。

 以前、MK2さんの日記ここ)を読んでからずっと頭の中に引っかかっていたのですが、ちょうどこちらの備忘録(12/1分)に、拉致問題についての記述が。

 問題の一つは、「北朝鮮による拉致=悪」だと考えたときに、「だから被害者は善」となるだけでなくて「だから被害者の家族、被害者の会は善」さらに「だからそれに同情する日本人は善」という結論に至ることではないか。これだと世の中、善人と悪人で切り分けられてしまう。
 要するに、みんなでいじめられる悪者が欲しいのだと思う。これは、拉致された方々やその家族が抱く個人的感情(そのかぎりでは絶対不可侵のもの)をも利用するかたちで、人々の不満・不安が一定の方向に収束していく典型的なパターンだろう。しかも、今までのマスメディアでは北朝鮮についてあまり突っ込んだ話をすることがタブー扱いされていたから、余計にその反動が大きく現れている。今こそ抑圧されていた「義憤」を、といったところだろうか。学校のいじめも、困った子に対する「義憤」から始まることが多いらしい。正義の怒りのついでに、周囲の人間はいくら儲けるのだろうか。
 ところで、何故いまになって北朝鮮は拉致を認めたのか。指導者にとってみれば、これは何らかの意図をこめたアプローチなのだろうが、その意図とは何か。少なくとも、これをきっかけにして国内の粛正を行うとか、援助を受けやすくするとか、そういう効能を期待していたのだろうか。だとすれば、日本があまりに平和ボケしていて、どこまで国を追いつめると戦争に踏み切りかねないかを判断できなくなっていることを、向こうもこちらも忘れている。
 いや、日本の場合には、圧倒的な経済力で貧しい軍事国家を打倒し、被害者や虐げられている北朝鮮国民の人権を守る、という物語を夢見ていると言った方が正しい。つまりこれは、戦争に負けたトラウマを払拭するために、アメリカを現在の日本に、過去の日本を北朝鮮に置き換えて、今度は勝てる戦争をしようということだ。
2002年12月5日(木) とりとめなく
 小谷野敦vs絶望書店『ななめよみ。』さん(12/4分)より)。ここで扱われている本にかぎらず、ぼくは小谷野氏の著作を全く読んだことがありませんが、いつだったか「もてない男」にまつわる本が有名になってましたか。こと女をめぐっては、男は「嫌な奴」と「駄目な奴」に大別できると考えます。自分よりもてる男は全て「嫌な奴」で、自分よりもてない男は全て「駄目な奴」。これって性の問題に限らないか。人間の文化・文明というものは、もてない奴がいかにして多様なもて長所を作り出し、その都度新たなもてる奴を生み出してきたか、という長い闘いの上に成り立っているのでしょうかね。
 ヨタ話はともかく、こういう議論というかケンカは第三者として楽しんで読めます(悪趣味)。

 で、悪趣味ではすまないのが昨日の拉致被害者話。これはどこをつついても異論反論が出てくるはずで、ぼくも十分な理解のないまま意見を述べるのは慎むべきところです。そして「十分な理解」というのは不可能なわけで、例えば被害者の心境は想像すらなしえない。
 一応、昨日の日記を書くときも、もし自分が拉致されたら、と想像してはみました。そこで見出したのは、拉致した者達への憎悪、すぐ救出してくれなかった者達への憎悪、今頃騒ぎ立てる者達への憎悪、いま北朝鮮に残してきた人々と自分とを切り離そうとする者達への憎悪、自分へ向けられる善意への憎悪、そして、そんな憎悪を抱く自分自身への憎悪でした。何と言いますか、出征して地獄を見てきた兵士の「凱旋」後の心境というか。
 言うまでもなくこれが合っているかどうかは問題ではなく、自分の及ぶ範囲で想像してみたらこうなったということです。そして、これとは全く切り離してあちらの指導者の心境も想像してみようとしましたが、これも困難とかいうレベルではない。つか、指導者を取り巻く軍部とかの偉い人達が全く見えてこない。敵を知り己を知らば、のはずですが、どうにもなりません。まあ、この話はここまで。

 そういう慣れないことはするものではなく、昨晩のリピュア実況を寝過ごしてしまうという体たらく。これでシスプリ人とは呼べません、ごめん可憐。それでもちゃんと実況して下さった方々のおかげで、内容はいつも通り知ることができました。ああ、ありがやたありがたや…。
 前半は咲耶vs鈍い兄、後半は鞠絵キャラコレ第2話とのこと。次回の「思い出の宝箱」というのは、やはり咲耶の話ですかね。指輪のこととか。そしてその次は、いよいよウェイトレス姿でしょうか。ああ、もう残り2話なのか。

 そうそう、眞深本後編きました!
2002年12月6日(金) ふんぐるい・るるいえ・あにくん
 速達でリピュア便が届きました、いあいあはすたー。妙なものを召喚する暇もなく鑑賞です。

 第10話前半。
 掲示板で、たけさまからリピュア前半サントラに付された背景世界設定について教えていただきましたが、今回のリピュア便にはその内容がちゃんと添付されていたという気の効きよう。さすが美森氏。これでタイトル画面の意味は分かりましたが、これが話の中身とどう関係しているかはいまだ不明です。今後明らかになるのかしら。
 さて、今回の主役は雛子。え?いや、だから雛子。あの服装を見て、番組を『マジカル☆ヒナ』かと間違えちゃいました(言いすぎ)。やーもう可愛いですね、同上で座っている姿も春歌の真似も何もかも。全くもって『マジカル☆ヒナ』第2話相当です。ところで春歌の長刀場面でBGMが全然だめぽ。
 真の主役である咲耶は、まずぶるま。そしてぶるま。この冒頭を知っていたのに負けてしまいました。ラブレターの差出人に嫉妬する咲耶ですが、この攻撃的姿勢は原作版でもゲーム版でもお馴染みか。いい加減鈍い兄に嘆き悲しんだところで、赤いマフラーなびかせて兄登場、そして二人の首に巻きつく血の色の絆、という展開。兄としては血縁の意味での赤色なのかもしれませんが、しかしこの話、いいのか。咲耶非血縁エンドなのか。考えようによっては、兄が自分で偽ラブレターを綴って咲耶を煽り、まんまとお泊りイベントのフラグを立てた、とも捉えられますが。しかし、朝方の兄の動揺などを見るにそうでもなさそうなわけですが。サッカーしてるし。あれでゴールが決まるとは、この兄、どっかのエスカフローネな世界から絶対幸運を授けてもらっているのではないかと。
 というわけで、生理不順で行動が極端な咲耶を兄が頑張って宥めたという話でした(えー)。来週はゴムまで用意して、という恐るべき予告に見えましたが、咲耶は有数の寸止めキャラなので全然大丈夫です。そこまで分かっていての兄の行動だとすれば、大したものでしょう。傍で見ていると憎たらしいけど。

 後半。鞠絵のキャラコレ第2話。
 病人の服装じゃない(原作の挿絵はちゃんと長袖)とか、途中が『AIR』だとか、眼鏡を外しすぎとか、色々言いたいことはありますが、何より問題だと思うのは、原作の、熱に倒れた夢の中で兄に抱かれ、

「こうして兄上様の腕の中にいられるのなら…もうこのまま…はかなくなってしまってもいいって…。」

 と思う瞬間を、省略してしまっていることです。そんな、死さえも受け入れてしまえるほどに兄に抱かれることを望んでいる鞠絵が、目覚めてそこに本当に兄上様がいて、この世界に引き戻してくれたのだということを知り、刹那的に身を委ねかけた死への衝動を再び突き放して、兄上様のいるこの世界で生きていこうとする、そんな彼女のぎりぎりの戦いこそが美しい話なのです。あの凍りつくような世界の光景はそれはそれで魂が吸い込まれていく思いがしましたが、これでは鞠絵が兄上様を慕う心の極限が全く見えてきません。だから鞠絵が単純な「眼鏡」「病気」萌え属性の産物としか評価されないのではないですか、前作第8話で、そして今作第8話で彼女の懸命な戦いぶりが描かれていただけに、きわめて残念な内容だったと言わざるを得ません。
 それでも、兄上様にお姫様だっこをしてもらう鞠絵の姿を見て、胸元の温かみを覚えたことは間違いないですが。それは感動という意味のそれではなく、鞠絵が感じているこの世の肉体の血と肉の熱そのものです。病人である鞠絵の血肉の温度、心臓の鼓動、筋肉の震え、汗の臭い、眼鏡の曇り、髪のほつれ、それら全てに花の香りを重ねてこの胸に受け止め、兄上様とぼくたちは鞠絵のいのちを世界に向かって叫ぶ。吐き漏らし苦しみ悶える鞠絵に必死の力で抱きしめられ、その指の爪が背中に腕に食い込んで血が滲む時、ゴールなんかさせるものかと運命に挑む。
 そんな兄上様と鞠絵の前に死すら終焉を迎えん。
2002年12月7日(土) 恒例1日遅れ
 えー、最終話分考察に専念しております。現在8割完成。日曜日の夜中には掲載できるはず。はず。
 年内には補論まで書ききるはず。はず。
2002年12月8日(日) だめぽ
 というわけで、案の定書き終わってません(10日現在)。うひ、ごめんなさい。どれみも観ないで頑張ったのに、仕事もがまんして頑張ったのに。それいけません。
 最近IRCでは、この「がまん」という言葉が一部で用いられています。我慢ではなく、がまん。例えば「仕事するのをがまんする」「電話代支払いをがまんする」など。日本語のさらなる可能性を感じさせてくれます。
 それはともかく、年内に書き終わるためにはもう余裕がないぽ。文章量もちょっと多すぎるので、美森氏の助言にしたがって、黄色い麦藁帽子の少女と海神家については別稿(「結論」とか)にまわすかしら。ともかく書かねば。
 そういう時にかぎって、わざわざカレー煮てみたり。

 リピュア舞台設定ですが、何というか、読めば読むほど首を傾げてしまいます。「遠方の某島」など気になる単語もありますけど、この設定って、ここまでの本編にほとんど無関係なわけで。前作はオリジナルの物語を軸にした結果、連続アニメ作品としての統一性は保たれましたが、原作からの逸脱という点で批判されることになりました。しかし今回の前半は、原作準拠でもなく、物語としてのまとまりも薄いという、どっちつかずの中途半端さだけが目立ちます。
 大体、「翼多市」は漢字名ながら用語は英語が多かったり。などと文句をつけるのは、たんに自分が気にくわないだけかもしれませんが。
2002年12月9日(月) 久しぶりに脳内家族
美 森「べっかんこー」
らむだ「いきなり『ジャングル黒べえ』かね。あれって今や放送禁止なのかな。」
美 森「かもな。だがお前の場合はどうせ『ぺったんこー』とかだろ。」
らむだ「あ、だったら黒いはずないから『ジャングル剃りべえ』ということで。」
美 森「そんなことばっか言ってるよなお前。」

 ネタふったくせに。確かにそんなことばっかり言ってますけど。
 子供の頃、どうでもいい主張を繰り返しては母親に「そんなことばかり言ってなさいね。」と呆れられてましたが、本当にそういう人間にすくすく育ってしまいました。航の経歴を想像しながら、自分の生い立ちも振り返ってみたり。

 関東では雪が積もって大変だったみたいですが、うちの近所は風花が舞う程度ですみました。登校前の雛子ちゃんと一緒に、空中に漂う雪をぱくっと食べてみたり。しかし寒さが一段と厳しくなったのは間違いなく、夜に帰宅する可憐の手や耳を暖めてあげるのが雛子ちゃんの日課となっております。ぼくのは面倒見てくれないので、未来のほっぺたにぎゅってくっつけて、ちべたいちべたいと遊んでいる次第。油断していると首筋に雛子ちゃんのひんやりする手がくっつけられて驚くこともたまにありますが、やり返すと怒られるので困ります。
 で、こういう季節の定番は野菜たっぷりのクリームシチュー。未来をだっこしながらテレビを観ていると、台所から、瑞佳と雛子ちゃんの「今夜はー、こーんやーはー」と昔のCMソングを歌う声が聞こえてくるのでした。
2002年12月10日(火) 読書の冬
 秋山瑞人『猫の地球儀』全2巻を読む。考察は?いやまあ、努力中です。
 黴っぽい臭いの濃淡。熱のあるとことないとこの隔絶。猫の一生とアンドロイドの耐久年数。いろんな尺度を端々で感じながら読みました。あとこの猫どもって魚というものを知らないのかな。それ以前に脊椎動物って猫と鼠だけか。いつか水がなくなって全滅する未来が予定されていそうな閉鎖世界、そこから飛び出していこうとする一人ぼっちの猫。連想はそのまま、猫版の『ひとめあなたに…』にまで雪崩れていくのでした。
 相変わらず、全然感想になってない文章。ええと、子供の頃に読みたかったです。『地球へ…』や『百億の昼と千億の夜』で世界が灰色に見えてしまったぼくを、くいっと引っ張り戻してくれたかもしれません。
2002年12月11日(水) ゆくシスプリくるシスプリ
 同人O157ゲームのシナリオチェックなど手伝っています。って考察(以下略)
 テストプレイしつつ、よくまあこれだけ文章が書けるものだなーと素直に感嘆。非常にそれっぽい出来になってます。自分の仕事は、表現を若干修正したり、脇道に手を入れたり、といった程度。しかしこれ、フルコンプした後は何も食べる気になれません。何食ってもあたりそう。物を腐らせるのは得意なだけに、恐怖もひとしおです。問題は、ではどうすれば防げるかが今の段階では全く教えてもらえない(予定されている解説がまだ付いてない)ので、恐怖感だけが増していくというところでしょうか。でも、考えてみれば食中毒って注意していても外食であたってしまう可能性があるわけですから、いつでも誰でも罹患しうるものなのだという真実を厳しく教えてくれるいい作品なのかもしれません。
 しかし、やはりゲームを作るってのは大変なことですね。

 年越しを前に、「今年のベスト何とか」や「10大ニュース」とか、Web界でも恒例の行事が各所で進められております。萌え文集界隈でもやってみますかね。うちのサイト単体では、「シスプリ考察完成」か「シスプリ考察あと一歩で破綻」のどちらかがトップになることは間違いないです。次が「電話不通回数新記録」かな。あとは「リピュア放映される」とか。それってサイト外の出来事ですが。ともかく、書くことで癒されるということがあるのなら、シスプリ考察でそれを経験できたのがこの1年だった、ということは言えそうです。自分の想いを込めた文章をあれだけ書けるというのが分かっただけでもよかった。

 年越しの夜に何を読むか考えてみたり。21世紀を迎える瞬間には、スターリングラードの従軍医師の物語を読み耽っていましたし、昨年はコマンドマガジンか何かでした。今年はシスプリものでバランスをとりますか。ベクトルが間違ってるバランスの取り方。
2002年12月12日(木) テケリ・リ
 神奈とみちるの仇を、桜花で討つ。とか。
 いや、『AIR』のヒロイン2人に本来あるはずのえちシーンがなぜか欠けていたことがまだ許せない皆様のために、今回メビウスが神奈様口調&ちっちゃい勝ち気っ子の桜花でその欲求不満を解いて差し上げましょう、ということなのかなと。

 『SNOW』にかぎらず年の瀬ともなれば、えろげの世界も『先生だーいすき』だの『ぷにもえ〜る』だの『どきドキ・お兄ちゃん』だの『妹汁』だので盛り上がっております。年末にろりげという流れは、去年のはじるす以来のものなのか。

 で、毎度お世話になってますリピュア実況。今回は、
・咲耶のはじめてのひと
・みじゅぎ
・鞠絵完全回復
・兄は宦官
・公共物破損
・ちっちゃいちらゆき

といったあたり。咲耶については、ブーケの話や幼い頃の贈り物の話など、原作のネタをちりばめながらアレンジしていたという印象ですが、はたしてその結果は。白雪は、肝心かなめの原作版最後の台詞を省略していて、つまり白雪の必殺技が不発で終わっているみたい。その台詞とは
「だから…姫もクッキーも…お腹いっぱい…食べちゃってね(はぁと)」
 これなくして白雪は白雪たりえないと思うのですが、識者の意見やいかに。

 来週はいよいよウェイトレスというかメイド妹話ですか、千影も本当にあの格好で登場する模様。しかし、メイド道について一体どうやって学んだのでしょうか。じいやさんから教わったのか、それとも自学か。『花右京』やまほろさん、それとも『黒猫館』や『Gloria』『Elysion』。『Piaキャロ2』とか千影がプレイして、つかさちゃんの「わんわん。」に転げまくって、自分も犬の着ぐるみ寝間着をあつらえようと思い立ち、おやちょうどいいところにミカエルが(滅)るるいえ・あにくん。
 クトゥルフなシスプリ。受話器の向こうから「ばかめ、鞠絵は死んだわ」とか、イア!イア!ハルカーとか、カ=ホとか、クシシ・シ!クシシ・シ!とか、訳分かりません。
 シスプ・リ!とか。だから訳分かりません。
2002年12月13日(金) 決勝戦間近
 可憐敗北、残念でした。こうして決勝は、四葉vs鈴凛の兄チャマ探偵団対決とあいなりました。なかなかの展開だと思います。眞深が妹達と同じブロックに入れたあたりから、ちょっと嬉しかったものですが。あと、可憐支援画像の中に、栗本さん作の可憐絵(以前のうちのトップ絵)があったのには思わず手を叩いてしまいました。

 それにしても考察が進まない。シスプリ分を補給しなければ。
 で、文章が書けない一方でこことか読んで楽しんでいるわけですが。だから書く暇がなくなるのではないか、というのは、それ以外の無駄な時間量を考えれば些細な問題です(要反省)。例の同人ゲームのテキスト補完も、何だかんだで色々修正すべき箇所が増えており、こっちはこっちで早くやらないと。この週末が勝負です。

 その前に寝ておこう。明日やろう明日やろう、今日はやらずに明日やろう(『あすやろの木』)。
2002年12月14日(土) でりしゃす!
 リピュア便到着、第11話です。

 前半。
 生理2日目の咲耶が、お兄様の無神経な態度に苛立つ話でした(えー)。新妻ぶりを存分に発揮する咲耶に、ただうろたえるお兄様の図。12人を攻め妹と受け妹に分ければ、攻め妹の筆頭に位置する咲耶のことですから、これくらいは当たり前ですね。思い出の品を入れた小箱を見つけられて攻守逆転、しかしお兄様はタイルの由来を覚えていない、というわけで怒り爆発。ところで、咲耶が整えた食事が和食だったことには少なからず驚きました。それこそ新婚さんのイメージそのままに演出したのでしょうか。
 で、色々思い返しつつ公園の噴水へ。記憶の中で、鞠絵がプールに入っていたり、ちっちゃい可憐・咲耶・千影のジェットストリームアタックがあったり。鞠絵の病気は、一定期間に療養所で検査がてらの集中治療を行うというものですかね。あるいは、『Kanon』の栞と同じ病気かもしれません。ちっちゃい咲耶にブーケが渡されるところをちっちゃい可憐が笑ってみていてブルブル。タイルをわざわざひっぺがしたのは、迷子になりやすい咲耶がここを待ち合わせ場所として覚えられるようにとのお兄様なりの工夫だったと理解しました。
 忘れていたくせに、とお兄様をたしなめる咲耶の姿は、キャラコレ第4話で「あの指輪はきっともうどこかになくしてしまったでしょうけれど」と独白する彼女の寂しげな落ち着きようと重なります。鈍さや無神経さまで含めての、お兄様ラブ。

 後半。白雪第5話、マダムピッコリの話。
 第1話後半の可憐祖母話と対になる、先人の妹の姿を描く内容で、ずばりと語りきる可憐の祖母とは対照的に、マダムの悲恋を偲ばせるその物語は、今回白雪の表情や仕草を通じて見事に描かれていました。にいさまへの想いに不安がかげり、懸命に走っていくその先に手をあげて微笑むにいさまの姿が。作りたてのお菓子を胸ににいさまの胸に飛び込む白雪の満面の笑顔は、お兄ちゃんの顔写真を胸のロケットに抱く可憐の微笑みとこれまた対照的です。攻め妹と受け妹の組み合わせは、この両者で反対なわけですね。
 こないだのG'マガジン白雪話では、彼女がにいさまと結婚できないという事実に直面したその想いを描いていたようですが、彼女には実際辛い現実が待ち受けているわけで、この初恋の痛みを越えていけるかどうかは、マダムの慈しみに支えられるならばきっと大丈夫だと思えます。そして、そのときに初めてマダムも、自分の過去と向き合っていけるようになるのかもしれません。甘くて苦いシュークリーム。

 次回はついに、メイド4人衆登場。お兄様の未来にご奉仕するにゃん。これはつまり、リピュア背景設定にしたがえば、街の建設、工業的発展、環境破壊、田園的再生、の次は、萌えサービス産業開発、と続くわけですね。不景気なこの日本に、萌えによる経済刷新(Repure)をシスプリが提案するのデス。
2002年12月15日(日) 困憊
 いろいろ行き詰まってます。
 考察は、もう少しお待ち下さい、って何度書いていることやら…。別件の方で想像以上のエネルギーを消耗しており、ちょっと進んでおりません。あと一歩なのに…。
 で、その別件とは例の同人O157ゲーム。内容についてはまだ伏せておきますが、形式はいわゆるヴィジュアルノベルです。そのテキストを若干担当することになったのですが、これがもう全然進まない。「話の前提が嫌なので書きたくない」だの「○○が○○した後の世界なんて考えたくもない」などと、さんざん駄々をこねていましたが、そして制作総指揮の美森氏に「いいから書け」とばっさりやられていましたが、根本的な問題というのは、ぼくが物語を書けないということにあります。
 この日記でも時々書いていますが、ぼくがフィクションを書くとき、それは脳内家族の、何と言うこともない日常的な一場面に限られます。『萌え文集』では変化球を投げたりしてますが、基本は「どうでもいい光景」です。美森氏も当初はそれを踏まえて、「萌え要素を追加修正しる」と指示してくれていました。しかし、これがある一分岐からエンディングまでを書ききれ、ということになると、どうにもならなくなるのです。一つの場面で萌えを表現することは幾分できても、それらの場面を支える話の流れを作ることができないからです。また、たとえ若干はできたとしても、それを形にするまでにべらぼうな時間が必要です。
 しかしシスプリ考察はどうなのか、と問われれば、確かに1日に2本などという正気の沙汰とは思えないペースも一時可能ではありましたが、あれも基本的には既存の作品の註釈にすぎませんから、「萌え場面の追加」と同じような感覚で書けるのです。これに対して、話に起伏のあるシスプリSSを書くとなれば、長短にかかわらず、すぐに行き詰まってしまうことでしょう。
 そして、猿元氏や美森氏が上げた分のテキストを読んで、うひーと頭を抱えることに。これ、ぼくには書けない。物語の必然性の認識にせよ、登場人物への切り込み方にせよ、自分に足りないものが見えてくる。

美 森「そうか?お前、そんなに書けないものか?」
らむだ「例えば、お前が亞里亞ちゃんと茜さんと3人で、おでんを食べている。どうよ。」
美 森「どうよと言われてもなあ、とくに思いつかないが。」
らむだ「亞里亞ちゃんがお揚げを食べようとして、熱くて囓れず『くすん…』と。
    で、茜さんがお箸で小さく切って上げるとか。」
美 森「そう言われれば想像できるが、そもそも亞里亞におでんは似合わない」
らむだ「あうー」

 それはそうですが。で、こういう細かいところは駄々漏れで思いついても、では何でおでんを食べるに至ったのかが思いつかない。話の脈絡というものを組み立てられないわけです。どうしたものやら。

 ともかく、割り当てられた2つの分岐のうち片方を書き上げました。残り半分、何とかせねば。
2002年12月16日(月) えろすんません
 掲示板によく書き込んでくださる、そして可憐絵も描いてくださったZoroさんが、ついにサイト『Razon De Vida』を開設されましたー。咲耶の、胸が腰がっ。というわけで(どんなだ)、今後ともよろしくお願いいたします。

 煮詰まり加減進行中ですが、昨日などはどうにもならない愚痴を書いてしまっており、みっともないったら。しかも改行失敗してて、ほどほどに壊れてますね。悩むなっ。悩んだら負けだっ。

 で、こういうニュースで心和んでみる。宇宙全体のうち、3割が「不思議な形態の暗黒物質」、さらに6割5分が「なお一層不思議な形態の暗黒エネルギー」。わくわくします。つか、「不思議な」と「なお一層不思議な」の距離が面白くてたまりません。こんな話を聞くと、昔言われていたエーテルなどのような存在を思い浮かべる一方で、さてその物質だのエネルギーだのとは一体何物なのでしょう。
 エネルギーの方は考えるまでもなく「萌え」ですね。ビッグバンの瞬間から、あらゆる方向へ、というよりあらゆる方向そのものを生み出しながら、ばびゅんと爆散していく「萌え」なるエネルギー。とすれば、物質の方は、「萌え」にまつわる諸物ということになりますか。「妹」とか「貧乳」とか「ぶるま」とか「たてぶえ」とか。
 でも、地球上で見られるそれらは、この純粋な暗黒物質や暗黒エネルギーが彼方に飛び去ったあとの、いわば残存物にすぎません。イデアの影。だからぼくたちはそれらに心惹かれるわけですが、この真の暗黒への感覚を失ってしまった大多数の人間は、そんなぼくたちを笑います。けれども、ぼくたちは、真理への求愛者として、この地上の妹や貧乳やぶるまを見つめながらその向こうに完全なる「萌え」を直観し、プラトンが描いたエロスのごとく、ハァハァしながら「萌え」を永遠にストーキングし続けるのです。
2002年12月17日(火) アーリアス
 クリスマスシーズンですね。
 最近、サンタ姿の妹が流行っていますが、そしてもちろんそれは素晴らしいのですが、ぼくとしては、可憐を背負った上からサンタの服を羽織りたいなぁ、と。妹をおんぶしたままプレゼントの配達です。トナカイの橇を操るのはぼくの役目。煙突や窓から子供達への贈り物を投げ込むのは可憐の役目。そのときは両腕を襟元から出すわけで、また服の中に戻そうとすると、ぼくの背中がとってもひんやりしてしまうのでした。しかし時々そういう刺激がないと、あまりの心地よさに呆けてしまう罠。
 だっこの方が、可憐が疲れませんかね。

 週末にクリスマス会があるので、雛子ちゃんは亞里亞ちゃんにあげる人形を作っています。毎晩頑張ってますが、なかなか進まない様子。瑞佳は指導にかかりきりなので、ぼくは未来の遊び相手をしてますが、未来も人形制作の方が気になるみたい。隙を見て手を出そうとしては、瑞佳や雛子ちゃんに怒られてしょげてます。雛子ちゃんもあまり器用ではないので、針を指に刺してしまうこともたびたびですけど、その痛さよりも、指ぬきが指にこすれるのが嫌だとか。代わりに絆創膏をねじって巻いたのを使うのですが、あんまり使い捨ててると瑞佳がもったいながるのですね。それを見て未来が自分の指にも巻いてほしがるので、セロテープ巻いてマジックで色を塗って「わーきれいな指輪ー」などとしてやったら喜んでました。後で外そうとしたら自分で剥がせなくて、泣き出したけど。

 こないだのリピュアで、ブーケを咲耶が受け取る場面について。

美 森「あれって、ギリシャ神話の黄金の林檎みたいだな。」
らむだ「あー、パリスの審判!お前なかなか格調高いなぁ。」
美 森「咲耶はアフロディテというわけか。すると可憐や千影は誰だ?」
   (神話を調べる)
らむだ「あとはヘラと、ええと、アテナか。へー、アルテミスだと思ってたのに。」
    ヘラはゼウスの妻だから、前世で結ばれていた千影かな。」
美 森「アテナが可憐?」
らむだ「うーん、学芸の守護女神でもあるから。ちょっときついけど。」
美 森「嫉妬深さでは、可憐がヘラなのかもしれんが。
    で、咲耶はどんな願いをかなえてやると約束したんだ?」
らむだ「『私を一番にしてくれたら、お兄様に私をあ・げ・る。』」
美 森「うわ(笑)」
らむだ「で、他の妹達が怒ってトロイ戦争が始まると。」

 歌えムーサイよ、妹達の怒りを。
2002年12月18日(水) 新記録樹立
 というわけで、昨日は今年最後の電話不通でした。今年通算で7回目かしら。どんなに頑張っても2ヶ月に1度が限界ですから、どうして6回よりも多いことが可能だったかと言いますと、それは2会社それぞれに1回ずつ止められた月があったから。今朝に滞納分の支払いをすませると、じきに復旧。ぼくも電話会社も慌てず騒がず、既に手慣れたものです。幾つかの不幸な誤解を越えて、今やお互い友情まで芽生えそうです。ごめんなさい今後気をつけます(内容空虚な表現)。

 掲示板の方も、毎回のようにお返事ためててすみませんです。でも電話代ほどは溜めてません(最低な言い訳)こういう不義理を続けていると、せっかく電話復旧して今晩のIRC実況にあずかることができたのに、途中でまた途絶えるなんてバチがあたるかも…。ああっ、それ以前に誰も実況してくれないかも…っ。りぴゅあはあんよの生命線。

 昨日はギリシャ神話の話など書きましたが、木星の衛星が最近またやたら発見されて、名前に困っているとか。ゼウス・ジュピターにまつわる女神や女性の名前にも、さすがに限界があったということですか。系譜図をみると、あんなににょきにょきと手を出しまくっているのに。とはいえ、最初の4つの衛星で早くもガニメデなどという美少年の名前が入ってたりしますので、まだまだそっちの方向で頑張れるかも。その前にとりあえず「まこと」をお願いします。セラムンの木野まこと。
 小惑星や彗星などには、発見者がわりと自由に名前をつけられるんでしたっけ。今なら「かれん」だの「みずか」だのという天体をこの手で生み出すこともできるというのは、何とも夢のある話です。でも「こめっと」や「めてお」なんて名前は許可されるのかどうか。

 そういえば、さんかく座の神話はどうなったのでしょう。
2002年12月19日(木) ラス前
 たまちゆきは良いです(反応)。最近えろまんがは通販サイトで表紙だけ見て買っておりますが、この作者の本は大体当たりでした。しかし、こういう買い方は打率3割で御の字というところ。雑誌などは一切読んでないので、仕方ないですね。

 悪夢の印象として、「何か大きな丸いものがすごい圧迫感を持って次々に迫ってくるような感じ」という描写が、自分の場合にも当てはまって驚きました。そのまんまの悪夢を見たのは小学5年生頃に1回きりですが、ずいぶんうなされていたらしく、親に起こされた時に汗びっしょりだったのを覚えています。それ以来しばらくの間、巨大で圧倒的な丸い物が動くのをイメージするだけで、どうにも不安にとらわれたものです。あれは一体何だったのか、神話的な力というかともかく畏れるほかない存在を見たように思うのですが、その重圧にさんざ苦しんだ後、夢の中のぼくは、病的に蒼ざめたほとんど骨ばかりの少女の手をとって、静かに輪舞するのでした。で、そこで目覚めさせられたのですけど。
 それから1年の間に、ぼくは宗教やオカルトにはまり始めたり、自力で自慰行為を発見したり、横で寝ている可憐に突如劣情をもよおしたりしたのですが、この悪夢が無意識における何かの画期になっているのかどうか、未だに分かりません。

 さて、昨日のリピュア。ラス前の実況、皆様ありがとうございます。危うく自分から進んで放置されるところでしたが。IRCで他の方々が内容・台詞の説明なしに「ほほぉ〜」「うわ」「こ、これは」などと感嘆詞ばかり書き込み、ぼくは何も分からないままそんな文字列だけ与えられるという苦難。そんなんいややー。

 で、実況を読ませていただいた印象。前半については、残りの4人(可憐、白雪、鈴凛、四葉)は何をしていたのかという疑問が。それぞれ2人組になってお菓子作りだの発明品製作だのに熱中していたのでしょうが、可憐はtryme.jpのCM出演で忙しかったという美森説も有力です。ぼくとしては、可憐達を器に使うのではないかと愚考しておりましたが(文字通り愚考)。鞠絵はますます検査入院程度の可能性が高まりました。千影の素の表情とか、衛のスカートとか(しかも花穂の。「まもかほ」な人には垂涎)、見所は色々あったみたいです。これで来週全員が出揃う時に、可憐がきっちり抜け駆けしてくれれば、今回を捨てて準備に余念の無かった可憐の戦略的勝利が決定します。

 しかし後半については、咲耶の勝利が決定していた模様。最初の2話で描かれた可憐と衛の想いと対照的に、最後は白雪と咲耶。しかもキャラコレ第2話、ブーケの話。これ、咲耶の心をたえず揺さぶり続ける不安やかなしみを見事に描いた傑作でして、だからこそ彼女の日頃の攻撃性が健気に映るというものなのですが、その奥底をアニメとして表現しつくした、かもしれません。まだ観ていないので、期待として。
 あの咲耶が、あの完全主義の彼女が、届かないブーケに手を伸ばしていた自分に気づいた時の気恥ずかしい寂しさ。それは前作第7話で、航に無視された時にも感じた痛み。それでも咲耶は毅然と胸をそらします。いつか「分かっていたのにっ…!」あるいは「かなわないわね…」とベッドに泣き伏せる瞬間が来るとしても、その日までは咲耶の「タタカイ」は続くのです。

 ところで、こんな性格の妹はあの中にいましたっけ。

「自分は取るに足りない存在で、男の子にも全然人気がない。だけど兄は、そんな自分をとても大切にしてくれる。兄はどんな女の子にももてそうな人だけど、なのにシスコンって言われるほど他の女の子に興味がないみたい。なんでこんな自分に優しくしてくれるんだろう。『お前にはいいところがいっぱいあるよ』って言ってくれるけど、とてもそうは思えない。兄がそう言ってくれるから、ちょっぴり自信が持てるけど、でも兄のそばに綺麗な女の子がいると、つい自分と比べちゃって、自分が嫌いになってきて、そんな自分を兄はすぐ気づいて心配してくれて、それはとても嬉しいんだけど、兄に心配してもらいたいだけなんじゃないかって思うと自分がもっと嫌いになってきちゃって。自分がお荷物だから兄にはいいひとができないけど、ずっとお荷物のままでいたい自分がいる。そして、妹でなかったらよかったのにって思う自分がいる。そうすれば、兄に告白できるのに。兄と結ばれることができるかもしれないのに。…ううん、自分が兄のそばにいられるのは、妹だから、ただそれだけだから。もし赤の他人だったら、兄は自分のことなんか見向きもしないんだから。妹でいられることが、何よりの幸せのはず。だから、ほかのことは全部我慢しなくちゃ。兄の微笑む優しい顔を見て、涙が出そうになったって、頑張ってこらえて、にっこり笑わなくちゃいけないの。ああ、兄の横顔を見つめていられるこの時間が、いつまでも続けばいいのに。」

 鞠絵がちょっと近そうですが、他の女の子に対するコンプレックスはあんまりないですね。上記の妹はマイナス思考全開で「お願い、そんなに優しくしないで」と悲鳴でも上げそうな感じ。けど、ちょっとでも冷たくされるとたちまち真っ黒な深淵の中にたたき落とされて、兄への恨み節の一つも呟きそうな塩梅。一体どうしろと。はっきり言ってうざい性格なわけですけど、これを男女・兄妹入れ替えたうえで、自分と可憐の関係になぞらえると、おやおやピッタリそのまんまです。つまり、自分がいかにうざい性格かがよく分かるという仕組みなのでした。いわゆる鬱げーをプレイしない理由として、「えろくない」とか「金かけてまで鬱になりたくない」とか言いながら、要するにぼくは、そういうヘタレな主人公の中に自分を見出したくないのですね。
 ちなみに、ぼくがどれくらいヘタレかと言いますと、ゲームブックの『ソーサリーシリーズ』最終巻ラストの戦闘で、空中にゆるゆる浮かんでいるうちに瞬殺されたという程度のヘタレです。何であんな選択肢を選んだのか、自分でも未だに分かりません。意志決定をできるだけ先延ばしにしている間に、あらゆる好機を喪失して、その後悔を延々とし続けるような。さらに間の悪さもあいまって、なかなか滑稽に生きています。
2002年12月20日(金) 蝋燭の本数は秘密
 今日は咲耶さんのお誕生日。うちの可憐も、彼女が1つ年をとったのが嬉しい様子です。

 妹萎えな方のリピュア感想から。
「ちなみに噴水のデザインが変わっていたのは、可憐さんが丁寧に破壊していったからでしょうね。」(第12話分)
 あはははは(大喜)すごい適切な描写っ。

 久々のゆっこさん。家の隣りにマンション建設、これ大変ですよね。うちは近所にいくつもマンションが建った結果、テレビ受信が絶望的なありさまです。どのみちリピュア放映してないのでほとんど被害ないのですが、それ以外にも色々と問題が。引っ越してきた若夫婦の子供達がきゃいきゃいを遊んでおりまして、非常に環境が悪化してます。その子供達の安全環境が(犯罪予備軍)。
2002年12月21日(土) 変身するなら今夜だよ
 Zoroさんのサイトが、ただいまクリスマス仕様になってます。ぼくがどれだけ可憐に萌えていようとも、クリスマスといえば咲耶、というイメージは揺るぎません。ごめん可憐。前作第20話が脳裏に焼きついているのはもちろん、ツリーの輝きに照らされて微笑む姿が一番似合うのは、やはり咲耶だと思うのです。華があるよね。いや、可憐にないと言っているわけではなく。
 一方、こたつを囲んでドンジャラでも遊んでいそうなのは誰ですかね。花穂、衛、鈴凛、四葉、というのが一番賑やかですか。千影が鬼ヅモを発揮したり。哭きの千影。花穂が「づがーん」てな感じ。春歌は亞里亞とチェス、あるいは眞深と将棋、などなど。将棋といえば、羽生竜王が阿部7段に2勝3敗と追い込まれていますね。当初は羽生が押し切って終わるかと思いましたが、えらい盛り上がってきました。

 うちの雛子ちゃんは、亞里亞ちゃんにプレゼントする人形を昨晩なんとか完成させ、本日意気揚々とクリスマス会に行きました。朝方は少しねむねむだったみたいですが。瑞佳も少し後で美森さん家にうかがいましたが、ぼくは文章書きなどのため留守番です。お昼前には可憐が帰ってきたので、久しぶりに二人でご飯を食べました。
 パーティから戻った雛子ちゃんは、プレゼント交換で手に入れたティーカップと、亞里亞ちゃんから直接貰ったビーズの狐を手にはしゃいでいました。このビーズ細工、いったい何時間かかったのでしょうか。亞里亞ちゃんはこういうの得意とはいえ、驚きです。狐の名前は「フェリックス」「ライネッケ」「まこと」「ごん」「アカネ」など色んな案が出されました(つかぼくが一人で出した)が、結局決まりませんでした。「ようこ」というのもありだったかも。こたつの上に置いた狐をより目がちに見つめながら、雛子ちゃんはふと23日が天皇誕生日だということに気づきました。
雛子「天皇さんって、お誕生日とクリスマスが一緒にされちゃうのかな。かわいそうね。」
瑞佳「でも、2日連続でお祝いかもしれないよ。」
雛子「だったらいいけど。…それってなんかずるい。」
 その前に、クリスマスパーティってするのかな。そう思いながら、ぼくは話を逸らすのでした。
2002年12月22日(日) りぴゅあとか
 回を追うごとにフレイお嬢様に惹かれていくと噂のガンダムSEED。フレイ様は当初の世間知らずから権謀術数の女策士へとすっかり豹変なさいましたが、今後も誰かしら身内が死ぬたびに、どのキャラもフレイ様のように変化するというのはいかがでしょうか。ミリアリアもちっちゃい女の子も、みんなして目が虚ろ、口元に邪悪な笑み。そういう顔がどんどん増えていく艦内。もちろんアスランも速攻でくたばって、あのお姫様も同じ表情に。ゼータの鼓動を今世紀も聞いてしまって、いったい誰が喜ぶのかガンダム。これが「刻の涙」ってやつですか。ああ、今ならゼータも楽しく観られるかもしれません。

らむだ「その足がまたいいわけで。」
美 森「『あし』と言われても色々あるが?」
らむだ「ぼくが言う『あし』とは、足首から先のことだと考えてくれたまえ」
美 森「すっごい偉そうな言い分だ(笑)」

 で、リピュア便到着。とうとう第12話です。

 前半。
 玄関での靴の並びですが、手前右から鞠絵、咲耶、春歌、千影、奥右から衛、花穂、雛子、亞里亞、兄、でいいのですかね。などと細かいところから入ってみる。亞里亞のリボンもラグナロクオンラインのアイテムみたいな潔い大きさです。衛は第5話で咲耶にシメられて以来、ちゃんと気を遣うようになりました。そして厨房での千影の手馴れた仕草たるや。春歌とコルク、空中で蹴り飛ばして加害者に命中、とまではいきませんでした。レストランに犬は大問題ですが、無理矢理に予約も1日バイトも入れてもらえるほどのコネをもつ咲耶ですから、この程度は何ということもありません。
 話のテンポは悪いし、色々と言いたいことはありますけれど、何はさておき、髪を下ろした千影の普通の笑顔がよかったよかった。

 後半。咲耶、キャラコレ第2話です。
 既に各所で語られていますので、あらためて何を書いたものやら。というのは毎回そうなわけで、ただの言い訳なのですが。いや今回は書きにくい。
 幼い頃の咲耶が、無邪気にお兄様との日々を、二人だけの未来を夢見ながら、ブーケに届かぬ手を伸ばして、ふと漠然とした不安を抱く。その陰が、成長するにしたがって、咲耶の心の中で次第に濃く、深く、闇となって未来を閉ざす。現在の咲耶の視点のみで書かれた原作を、こうして過去と現在の二重の視点にずらして描いたわけで、涙にかきくれる咲耶がそれでも立ち向かって「タタカイ」続ける未来には、雪の中にほころぶ小さな芽のように、やがてかすかな希望が宿るのかもしれない。
 ああ。咲耶は、本当に繊細な少女なんですから、これくらいにしてやってください。
 いえ、咲耶は、そんな弱い女ではないですから、これくらいでへこたれはしません。
 首に巻く赤いマフラー。それは、咲耶とお兄様を結びながら断ち切る血の縁。朽ち果てた礼拝堂の中で封印され束縛されたマリアの姿は、咲耶そのものであるとともに、二人の結婚を阻む世界への、咲耶の宣戦布告でもあります。処女の聖性、結婚の秘蹟、律法も禁忌も全て踏み越えて、咲耶は求めるお兄様のもとへ手を伸ばし、そして、
 きっと、寸前で手を下ろすのです。お兄様の幸せのために。

 ところで来週の最終回ですが、予告を見てふと。
 まさか、総集編じゃないでしょう、ね。
2002年12月23日(月) てんのーまんせー
 『トロウルパック』ですか。どれみの好物はトロウルキンバーガー。先々代の女王様は、大暗黒を生き延びた女王種トロウルだったわけですね(うひ)。マジカルステージは神性介入かな。
 『ルーンクエスト』はあのグローランサという世界が好きで、翻訳されたサプリメントを集めてましたが、気が付いたらルールブックを持っていない罠。
 妹達のカルトとか。春歌は戦女神ヴィンカ、可憐は春の女神ヴォーリアあたりでしょうか。鞠絵は…病気の女神マリア。それって混沌(滅)。

 のろけクィーン健在。リアルえろげライフ(嫌な表現)を満喫されているみたいで、わーもう。お体の方は、どうかお大事になさってくださいませ。

 『赤の7号』さん(12/22分)に、リピュア後半の主要スタッフ一覧が。人気投票も開催されてますので、皆様どうぞ。

 休みの間、気力の半分をあててO157教育ゲームのテキスト書き、ようやく終わりました。えらい往生しましたが、それでもゲーム全体の文章量からすると、2割程度がいいところ。しかも猿元氏の文章をもとにしている箇所も少なくないので、あまり役には立ちませんでした。申し訳ない。
 作業の分担は、制作総指揮が美森氏、メインライターが猿元氏。そもそもこのお二人が原案を立てプロット構成したうえで、ぼくに声をかけてくれたわけです。当初は、猿元氏が全体のテキストを書き、ぼくが萌え描写を追加修正し、美森氏が絵や音楽をあわせてDNML形式に直す、という分担だったはずなのですが、気がつけば全員が文章書いている罠。しかしお二人ともよくあれだけ書けますわ。そして当たり前のこととはいえ、発想したものを馬力かけて表現できる人と、ちゃんと仕切れる人と、その両方がいないとこういう作品づくりは厳しいということも実感。今回はお二人がそれぞれそういう人だったわけで、頭が下がります。

 で、気力の残り半分は、ぼくが馬力をかけてきたものに投入。シスプリ考察最終話分、今度こそアップ間近です。
2002年12月24日(火) やっと一段落
 さて、クリスマス・イヴですね。
 ぼくからのプレゼント、と言っては何ですが、シスプリ最終話分考察、ようやく書き上がりました。
 まだ補論などが残っていますけど、作品本編についてはこれで全話分書き終えたことになります。リピュア最終話の前に何とか間に合った格好です。振り返れば今年の5月に第3話DVDを観ているとき、あの2つの表を復元してみようとふと思い立ったのが始まりでした。それから半年あまり、予定よりもだいぶ遅れてしまいましたが、今こうして全話分を書き終えて、やはり感慨深いものがあります。
 謝辞は結論の中できちんとまとめるつもりですが、まずは、皆様本当にありがとうございました。自分なりに完全を期すため、補論・修正等もう少し頑張ってまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
 しかし、今回の最終話分考察は異様に長くなりました、ごめんなさい。80k超って一体。考察というより物語紹介の部分が目立つので、後日、ばっさり切り刻む可能性もありますけど。

 で、特にクリスマス仕様のイベントもないぼくは、考察作業を続行するのでした。頭の中に繰り返されるBGMは、前作第20話でお馴染みの「その奇蹟は永久に」。歌詞は、しのぶさんが以前記して下さってますね。世界に響け、妹達の歌声。
2002年12月25日(水) メリークリスマス
 『カトゆー家断絶』さん(12/25分)、『仮藻録』さん(12/24分)、『■ちぇき。■』さん(12/24分)、『かーずSP』さん(12/25分)、考察へのリンクありがとうございます。ああ久々のご挨拶。

 考察をアップし、さて補論に向けてDVDの見直しを、と腰を据え直してしばらくした頃、電話がありました。あのひとでした。こういう日にこういうタイミングで、しかも全く何の心づもりもなく、ただひたすらの近況報告。ああ、話を聴いてもらいたいんだなー。相変わらずの見事な天然さ、相変わらずの声に、苦笑しながら聞き入りました。日付が変わる頃に、「メリークリスマス」で電話を切りました。全話分考察を書き終えたぼくへのクリスマスプレゼント。神様、ありがとう。

 これは懐かしのKISSデータ…!?神様、ありがとう。

 兄の上級職では、収入の9割を妹に収めなくてはなりません。『Kanon』なら、舞は間違いなくフマクティですね。それから、お誕生日おめでとうございますー。

 あまのさん(12/24分)が、ビッグバン以降の萌えの発生を図解されています。ああーこういうことだったのかー(笑)。こないだの宇宙論も見事に解明。

 O157ゲームの後書きも入稿し、いよいよコミケに向けて準備。といっても、ぼくは作業に参加しません。美森氏、猿元氏、よろしくお願いいたしますー。

 ここでコミケ情報を。こちらにもあります通り、ジャンルは「leaf&key」、日時は12月30日(月曜日)東ユ43-a 「MFRI」さまにて販売いたします。
 ゲームの内容は、O157などの食中毒をネタにした、DNML形式による『ONE』2次創作ADVです。以前話題になった某社のゲームとは全く関係ありません。いたるところに潜む食中毒の危険、そして食中毒と何の関係もなく展開する一部ルートなど、見所満載。ライターは、嫌な文章を書かせたら抜群の猿元氏をメインに、不動の茜萌え美森氏、そして彷徨える長森萌えのぼく、というどうにもならない面々。『ONE』のSSをほとんど読んだこともないこのライター陣が贈る、それでもなかなかに『ONE』っぽい(自画自賛)笑いと涙と食中毒に満ちあふれた「えいえんの世界」を、どうぞお楽しみに。
 いや、本当に気合い入ってます。どれくらいかと言えば、美森氏が実際に食あたり起こすほどに。それって、知識が全然役立っていないのでは…?
 また、当日は鍵占星術本や『萌え文集』などの販売も予定しております。 皆様、どうかお立ち寄り下さいませ。
2002年12月26日(木) リピュア終了
 『Floating Mind』さん『zhuravlik.net』さん(12/25分)、『CCSF』さん(12/25分)(お名前間違えて失礼いたしました)、考察へのリンクありがとうございます。
 『Prits@2ch』さん(でよろしいのでしょうか)、マジカルヒナへのリンクありがとうございます。

 声優の方々のお言葉には慰められるものがありますリピュア最終回。最後のIRC実況ということで、参加して下さいました皆様には心より御礼申し上げます。いやもう本当に、毎回ありがとうございました。
 で、その内容は。
 …うーん、微妙…?いかにもリピュアらしい雰囲気だったことは間違いないらしく、それとしてよくできていた模様でしたが、どうしても前作の第20話と比較したくなるので。さんかく座の神話が一応伏線となって機能していたとか、あれやこれやは理解できる一方で、あの舞台設定はどう表現されたのかまだよく分かりません。実際に映像を観なければいけませんけど、残念ながら、ぼくがこの最終話を観られるのは年明けなのでした。がーん。
 まあ、お年玉ということで。年はいくつだ自分。
 最後に妹達が歌った歌は、作詞が有森聡美とのこと。キングレコード系の奥井・林原歌を手がけている方ですか。ちなみに前作第20話の歌は、原作者の公野櫻子氏が作詞されていました。このあたりも、前作と今作のスタンスの違いが示されているように思います。

 さて、補論に向けて、いま前作DVDを一通り見直しているわけなのですが、いやー前作面白い。素直に。それだけ今作Aパートには辛さを感じていたということでしょうか。
 今回のBパートがキャラコレ準拠だったように、Aパートもポケットストーリーズに準拠していれば、ここまでしんどくはならなかったはずです。ぼくはあのポケストシリーズにはやや不満を覚えていますが、それでも、夏の海で年少者の面倒をみる千影、四葉のための遅ればせの七五三、春歌達と温泉、可憐の抜け駆けなど、じつに豊かな内容に溢れていることは認めます。それをアニメ独特の表現様式にのせることができれば、というのは繰り言にすぎませんが。
 今回の監督(前作の助監督)は、前作のような共同生活における兄妹関係の構築という展開でもなく、また(Bパートがあるために)原作準拠でもなく、ゲーム世界に近い独特のシスプリ世界を創造しようとしながら、結果的に失敗した、という感が否めません。こんなふうに、スタッフの名前と作品の評価を結びつけるのは、前作考察の序論では回避したところですけど、それをせざるを得ないという点が、リピュア考察を書けそうにないと思う根拠です。
 最終話を観て、この印象が変わるといいのですが。
2002年12月27日(金) コペルニクス的転回
 『404 Not Foundみたいなもん』さん(12/26分)、『ぽわぽわっといこう』さん(12/26分)、考察へのリンクありがとうございます。
 『Kaleidoscope』さん(12/26分)、『ONUCHIN FACTORY』さん(12/26分)、マジカルヒナへのリンクありがとうございます。

 2chのシスプリ板で、うちのurlが貼られていました。マジカルヒナにも考察にも、かなり好意的な感想を書いて下さっており、とくに作品への愛を感じていただけたのには、本当に嬉しく思いました。
 で、そこから眞深板へ。彼女の視点から、前作の物語が綴られております。これ、最終話分考察を書いているときには知らなかったのですが、ぼくがあのようにまとめる前に、かなりの内容が語られていたのですね。迂闊でした。しかもいい雰囲気です。後日、ここを参考にしながら考察修正をはかりたいと思います。頑張って、眞深ちゃん。

 などと和んでいると、チェきさん(12/26)のとこ見て悲鳴をあげる始末(笑)。

 馬鹿話。

美 森「というわけで、『萌え』ってものを考えてみる場合にだ。」
らむだ「うん。」
美 森「やはり、二次元のキャラに萌えることができるっていうことがポイントだと思う。」
らむだ「ふんふん。」
美 森「俺とかお前みたいに三次元に目を向けることができないと、
    世間一般からは『二次コン』と言われてしまうわけだが。」
らむだ「…いや、異議あり。その話はちょっとおかしい。」
美 森「うむ、何だ。」
らむだ「まず、ぼくは三次元もおっけーですじょ?」
美 森「はあ。」
らむだ「次に、三次元好きの人間に『二次コン』と言われること自体に誤りがある。」
美 森「?」
らむだ「彼らは、二次元に萌えることができないんだよね?」
美 森「そう、二次元萌えを理解できない以前に拒否反応をおこす。」
らむだ「すると、二次元にも三次元にも一応萌えられる立場からすれば、
    三次元『しか』興味を持てない彼らの方にこそ、問題があるんじゃないかな。」
美 森「…ほう。」
らむだ「つまり、人のことを『二次コン』と呼ばわる彼らこそ、
    自分達の視野の狭さに気づいていない。
    自らの『三次元コンプレックス』に気づいていないのだ。」
美 森「…『三次コン』ですか。」
らむだ「そう、一次元も二次元も四次元も、それ以上の次元も色々あるのに、
    三次元にしか興味を持てないのはつまり『三次コン』なのだ。」
美 森「それ新しいかも。
    ただし、この世界は四次元だから、そのへんは厳密ではないが。」
らむだ「もちろん、細かいことはさておいての話。」

 簡単に検索かけてみたら、こういう意味で使っていることはまだないみたい。
2002年12月28日(土) ゆく年
 『萌え萌えアニメ日記』さん(12/27分)、考察へのリンクありがとうございます。
 『工事中のページ』さん(12/28分)、マジカルヒナへのリンクありがとうございます。

 『とら日記』さん(12/20分)で喜んでいただけて何よりなのですが、「ちゃんとしたシスプリファン」や「主流派」という言葉に、やや動揺したのはここだけの秘密です。ほら、うちって黒可憐サイトですし、原作やゲームに全く言及しませんし。

 年末ということで、このサイトに関わる今年の10大ニュースなど選んでみようかと思いましたが、そもそも大きな話題が10個もないですね。とりあえず、この1年を振り返ってみます。
 まず、今年3月にこの『ページの終わりまで』を開設したことが全ての始まりでした。当初は日記と掲示板だけのサイトで、その後ぼつぼつとゲームの感想を追加する予定でしたが、どうにも進まずにいました。Keyの作品だけは何とか、といつも思っているのですが、これは来年に持ち越しです。
 サイトの方向性を決定づけたのは、5月に書いたシスプリ前作第3話についての考察でした。これは、何となく思いついてDVDからあの2つの表を復元している最中に、ふと、<お兄ちゃんと一緒>表に四葉が毎日2回登場していることに気づき、その理由を想像しているうちに、勢いで書き上げてしまったものです。最初は2つの表だけ掲載して終わりというネタのはずだったのに、いつのまにか、共同生活原則構築についての考察になってしまったわけです。なお、このときの文章は、猿元氏や美森氏に「目的が不明確」と批判され、6月に現在のかたちに書き直されました。
 さて、この第3話分考察は、はたしてどれほどの意義があるのだろうか。そう思ったぼくは、上海亭さんの『12人いる!』やEVIさんの『潮見工房』の掲示板に「読んでください」と書き込みにいったのですが、おかげさまでニュースサイトにも取り上げていただけるようになった一方、これ以降はただ考察更新を書き込みにいくという、宣伝厨な行動を繰り返してしまいました。今更ながら反省する次第です。
 それでも、このときの各所の反応から手ごたえを感じたぼくは、喜び勇んで第4話分考察を書き上げ、そのまま全話分考察目指して進撃していきました。6月の終わりから9月にかけての勢いは自分で見ても凄まじいもので、特に7月は7話分+序論という電撃戦。4日に1回の更新ペースは、バルバロッサ作戦もかくやという。アニメ版シスプリが好きなんじゃーという気持ちをかたちにする方法は色々あるのでしょうが、ぼくにはこの考察という形式が一番合っていたようです。
 また、8月に思いついた『魔法のシスター マジカル☆ヒナ』を暖め続けた結果、9月には独立コンテンツとして立ち上げるに至りました。桜井みなみさんや栗本規司さんからイラストをいただき、そのおかげですっかりうちの看板となりました。この『マジカル☆ヒナ』については、ぼく自身が元々こういう子供番組好きだということもありますが、アニメ版シスプリ再検討の一環という面もあります。26話構成の仕方が、アニメ版を踏襲しているわけです(第6話で「誰を選ぶ」、第11-12話で遭難、第16話で花穂、第17話で春歌、などなど)。真似をしてみたところ、前作構成は結構うまくできているのではないか、という印象を得ました。
 こうして怒涛の快進撃かと思われた10月、しかし、やはりバルバロッサと同様の停滞が待ち受けていたわけで。現実世界でバタバタしていたこともありますが、自分の方向性を見失っていた模様です。それは、考察の落としどころについての迷いとして、また「自分はアニメ版シスプリ考察の第一人者である」というような傲慢な意識として、現れていました。そのせいで、恩を受けた方に迷惑をかけたことも。申し訳ありませんでした。
 結局、10月からは月1回の更新ペース。完全にロシアの冬状態。速度は本来重要でないにもかかわらず、『Repure』も始まり、考察を書き上げないと前作が忘れられてしまうのでは、という自意識過剰な焦りも抱き、余計に書けなくなっていく悪循環。それでも何とか最終話までたどり着けたのは、IRCの皆さんや、掲示板やメールで直接に叱咤激励や慰めを下さった皆様をはじめとする、多くの方々のおかげです。ありがとうございました。
 しかし、補論などはもはや来年の宿題ですね…。正月休みの間にまとめられるといいのですが。「眼鏡とデジカメ」および「ガルバンとガソバル」は一つにまとめるつもりでしたが、当初の予定に戻して、個々に書き上げることにします。そうすれば、「眼鏡とデジカメ」だけでも年内に間に合うかもしれないので。

 その前に、なぜかシスプリをめぐる対談をまたもアップしてみたり。作業の優先順位がまだ分かっていないみたいです。
2002年12月29日(日) それでは
 帰省のためこれが今年最後の更新となります。
 「眼鏡とデジカメ」を何とか間に合わせようとしましたが、ちょっと無理みたい。今年最後の駄目駄目でした。年明けには、きっと…。

 その内容について、議論をしている中での馬鹿話。

美 森「鞠絵以外の眼鏡が眼鏡をかけるってのはどんなんだろうな。」
らむだ「うーん、可憐ならコンタクトにするか、近視をいいことに、
    『お兄ちゃんのお顔が、よく見えないの…』と接近するとか。」
美 森「やりかねん(笑)四葉は鼻眼鏡とか、えらいエンティークなのをかけるかも。」
らむだ「リピュア最終話みたいなのもありだけどね。」
美 森「雛子は、みんなの真似をしておもちゃのをかけそうだ。」
らむだ「あー(笑)で、難しそうな本を読んでいるふり。」
美 森「春歌や衛、亞里亞はかけそうにないし、
    千影や白雪はちょっと似合うかもしれんが、想像はしにくい。」
らむだ「咲耶も、ファッションとしてかけそうだな。鈴凛は普通にかけるっぽい。」
美 森「あとは花穂か。花穂は、転んですぐ壊しそうだが(笑)」
らむだ「最初はえらい恥ずかしがるんだけど、お兄ちゃまに『かわいいよ』って言われて、
    『それなら花穂、かけよっと』という感じか。」
美 森「まあ、最近の女の子はコンタクトレンズが主流なのかもしれんが。
    花穂はどうせすぐ痛めるから、毎日使い捨てのやつだろうけど。」
らむだ「それ以前に、自分でうまく入れられないだろ。お兄ちゃまに入れてもらうと。」
美 森「いや、他人の目にコンタクト入れる方がよほど難しいだろ(笑)」
らむだ「でも、頼まれればお兄ちゃまは頑張るしかないから。
    で、何とかうまくしてあげようと、お兄ちゃまが真剣になっているうちに、
    花穂の顔にお兄ちゃまのお顔が急接近。」
美 森「おお(笑)」
らむだ「(お、お兄ちゃまのお顔が、こんなに近くに…!?)と、花穂のお顔は真っ赤。
    で、どきどきしすぎて、つい目をつむってしまうのでした。」
美 森「駄目じゃん(笑)」
らむだ「『花穂ちゃん、ちゃんと目を開けてないと、コンタクト入れられないよ?』
    『だって、だって、お兄ちゃま…』で、やっぱり我慢できなくて、
    『花穂、やっぱり眼鏡にするぅ』。」
美 森「書いとけ(笑)」

 というわけで、皆様良いお年をお迎え下さいませ。

 あ、最後にもう一度、コミケのお知らせ。
 12月30日(月)東ユ43-a 「MFRI」さまにて、
・『O157 〜輝く季節へ〜」(『ONE』2次創作食中毒ADV、DNML形式)
・鍵キャラ占星術(コピー本)
・Kanonのパロディ本
『萌え文集』1、2
つくねさんの委託本
 などが販売されます。皆様、よろしくお願いいたします。
2002年12月30日(月) オフ会とか
 というわけで、年明けに更新しています。その間の出来事などについて。

 可憐が黙って見守るプレッシャーを背中にうけながら、考察を書いているという夢を見たり。これが年内最後のシスプリな夢、黒い可憐像を推しすぎた結果の内容なのかしら。

 この日、コミケには行けませんでした。ここで紹介した同人ゲームなどについては、まあ売れ行きがどうとかいう問題はありましたが、何よりもああいう作品の完成にたずさわれたことは、大きな経験でした。猿元氏、美森氏、どうもありがとうございました。なお、その売り場には、DTさまがお見えになられたとのこと。お会いできませんで失礼しました。次回となると夏ですが、そのときに何か自分のネタを発表できれば、と思います。

 で、夕方のオフ会のみ参加。入江さん、Phantomさん、猿元氏、美森氏、それにぼくの5人と、いつもに比べてこじんまりとした集まりでした。喫茶店から喰い放題、そしてカラオケという流れで、「ちびっこマンたいそう」を歌いながらポーズをとっていたら笑われました。あうー。「だってしょうがないじゃん、見てたんだから」と言ったらさらに笑われました。あうー。Phantomさんがやたら昔のアニソンを知っているのに対抗して、微妙な曲で攻めてみる猿元氏と美森氏。入江さんの声は低音が響いて気持ちいい。しかし、「いつの間にか金がなくなる」というのは、明らかにオーディオのせいだと思います。でももしかしたら、いつの間にか電話代が滞納しているのと似たような事象かもしれません。どれはともかく、皆様お疲れ様でした。
 帰りの電車の中で美森氏と話しているうちに、Repure考察を2月あたりに開始することがなんとなく決定した模様。その前に終わらせるべきことがありますが。
2002年12月31日(火) 年越し
 大晦日。実家の掃除などの手伝いで、体がみりみり痛いです。ここ2、3日動いていただけで筋肉痛だなんて、運動不足どころか運動欠落な日常を送っていることがよく分かりました。
 年越し前後は、佐藤大輔の『レッドサンブラッククロス』を読んでたり。またこんな新年の迎え方ですか。いえ、サイトの更新準備もしてましたが。それもどうか。
 あと、前作第23話で白雪が作っていた和風マカロンの「白黒抹茶小豆コーヒー柚子桜」って、名古屋名物ういろうと同じ種類なのかと、とり・みきの『SF大将』を読んでふと気づいたり。

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