日記
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2009年6月1日(月) 出会いは別れのために
 べびプリ(6/1)。
 久々に鉄道悲話。「拝島の踏切」、ぼくは今回も検索かけてようやく何なのか知るばかり。
 鉄道ファンの麗にとって、時間の流れというものはいつも残酷なものであり、自分はもっと早くに生まれたかった、と後悔させっぱなしです。今すぐ追いつくことができない以上、それは永遠に手が届かない。そして未来に待ち受けるのは、成長や達成ではなく、縮小や廃止。神の創造ののち、世界はゆっくりと悪くなってきてるのです。同人誌原稿にも書いたけど、麗にとって未来はまた自らの女性としての制約をいっそう思い知らされる運命であり、勝ち目のない戦いを挑み続けているという意味では、麗はシスプリの正統後継者です。
 遅れ続ける麗の話題から遅れ続ける読者のぼく。
 そして「初めて」の「キス」の話題がいきなり。「コイビトは105系」であるのはいいとして、こないだのヒカルの一件が影響してるんでしょうかね。立夏あたりがあれこれ広げた想像世界に下の二人を巻き込んだのだった。元来ロマンチストの麗ですから、姉とは別方向にいい妄想。長男もおでこに車両番号を記してる場合じゃありません。
2009年6月2日(火) 完全無欠の
 べびプリ真璃(6/2)。
 女王様のご登場。贅沢は味方です。パンがないなら、立夏の机の引き出しを漁ればいいじゃないの。いや、マリーはそんなこと言わない。次女ならあるいは。
 マドレーヌ、子供の頃に大好物でした。もちろん市販品なので焼きたてじゃなかったけど、めったに食べられないだけに格別なおやつだった記憶。クグロフなんて聞いたこともなかったです。何それ食べれる?(食べ物です)

 さて、園長先生のお話。「人の上に立つモノ」としての心構え。これって、マリーが年齢以上にしっかりしてるがために同級生に厳しく応じがちな態度であることをチェックした園長先生による、マリーに受けいれやすいかたちでの指導ですかね。正面から「そんなこと言っちゃいけません」てな指導では、たぶん反発されるだけ。正しくリーダーシップを発揮できるようにとの配慮なのかも。ただし、家の中でマリーが立派にお姉ちゃんしてる姿は、公式日記でも本誌連載でも小説版でもぼく達の知るところです。不満であっても本心を漏らさない。レイディの作法をさらに学んでいくマリーも、どうしたって発散したくなることがあるでしょうから、その相手を喜んで務めるのがフェルゼンというものです。
2009年6月3日(水) どれみしゃーぷのED思いだした
 べびプリ小雨(6/3)。
 こないだ氷柱に「地味」と言われた小雨ですが、梅雨の季節到来ということで、やはり我が身を辛く思いがち。「へこんでいちゃあ」という言い方がなんとも可愛らしいのですが、しかしともかくへこたれるだけの小雨はすでに卒業しておりました。
 そこで今回はよかった探し。それはあじさいの花。

>優しい小雨が――似合うの(はぁと)

>えへへ(はぁと)

>小雨にもいいところありますね!

 この「えへへ」が、「へこんでいちゃあ」と並んで今までの小雨らしからぬ、とはいえそれが微妙というわけではない、変化を表していてとても好ましいです。自信のない私にいいところ探し。それは、他の誰にだっていいところを見つけることのできる力。そこがまた小雨のいいところです。
 そして、最後の一撃を忘れないところもこの子のパゥワー。「傘に響く小さな音」を「今度お兄ちゃんと一緒に聞けたら」ってことは、つまり長男と相合傘ということなのかもしれず。さすがです。
2009年6月4日(木) らぶ・ですてにー
 べびプリ観月(6/4)。
 処刑されましたっけね(サダムじゃ)。不謹慎かつ古いネタはさておき、「サダメじゃ」とのことです。錯乱坊? 温泉マーク?

>小雨姉じゃは――
>大事な日に雨が降るサダメ。

 これはきつい(笑)。この妹に雨女と認められては、もはや逃れることはできません。しかし、

>そして、あさひは――
>いつかは1歳になるサダメ。

 ここで激震が。そ、そうですよねー。その「いつか」がいつなのかが問題ですけど。サダメとあれば心を決める。そしてさらなる衝撃。

>果たして兄じゃは誰を選ぶことになるのか、
>そして一体何を生み出すのか――。 

 け、結婚? ひえーけっこん。こないだのキス騒動よりこのかた、話が膨らんで結婚話にまで及んだような気配。……あ、幼児さんたちではいつものことか……。とりあえず、海神航という偉大な先人の台詞を引用しておきます。「一人だけなんて選べないよ!」
 そういえば、占いが得意という霙姉さんの設定はどうなったんだろう。
2009年6月5日(金) ずいぶん若いお父さん
 べびプリ星花(6/5)。
 授業参観、そろそろでしたか。しかし梅雨どきの土曜日に学校とは、なんともしんどい気持ちになってしまうぼく。いやいや、ここんちの小学生姉妹はそんな怠惰とは無縁でした。Okay, we shall go. そういえば明日はノルマンディ上陸の日。
 さて、雨で困るのは体育の授業ですが、幸い星花はそうではない模様。でも、もっと困ることに、小雨の授業と重なってしまうのですかー。「家族の作文」……。これは絶対に参観せねば……。長男のことを中心に(でも姉妹や親のこともちゃんと書いてるあたりが星花)。聞いてる長男に集まる他の母親達の視線。肉食系保護者。だが最強の捕食者は、テレビで明日のお天気を伝えているのだった。なんかガルルだよね。
 で、綿雪の気合も凄かったわけですが、星花も

>星花の今の力のできることすべてを、
>ぜひとも――お目にかけたい!!

と覇気が漲ってます。もうサムライオンに変形できるくらいに。絶対ぜったい一番になってやる。
 この子は読書好きだし国語が得意でしょうから、作文楽しみですね。漢文で書かれてたりして。
2009年6月6日(土) どうどうめぐり
 ぼくが読書するときは、その本と自分の相性を、冒頭の数ページで判断します。面白いと評判の本でも、これはどうも合わない、と感じたらなかなかその先に進めません。もう少し頑張ればその印象も変わるかもしれませんが、趣味の読書なのでその壁を乗り越える気力がわかない場合はいつかその気になる機会を待ちます。読みたくなくなる理由は、内容的なものというより、むしろ表現や文体。ある程度ねちっこくて筆者の欲が見えにくい文章を好みます。
 これに対して、自分が文章を書くときにはどういう読者を想定してるのか。この日記の場合はあんま考えてないのですけど、考察の場合は、対象作品への否定的評価を変えてもらおうとしてるわけだから、そういう評価の持ち主を想定してることになるはず。ところが、そういう人がぼくの考察をはたして読むでしょうか。読んでくれるとすれば、その人は、自らが好まない作品について肯定的な解釈を行おうとする文章を、あえて読もうとするだけの感情的・知的・時間的な余裕のある人です。(ぼくならそういう文章をたぶん読まない。心にも頭にも余裕ないので。)あるいは、まだ作品を読んでなかったり評価を定めたりしてない段階の人や、もともと幾分なりとも肯定的な評価を持ってる人あたりかしら。そうなると、考察の最も重要なターゲットよりも、やはり重要ではあるけど優先順位は下がる方面で、ぼくの考察は受け入れられているということになりますか。
 昔2chとかでぼくの考察が誰かに引用されるたびに反発を招いてたことがありましたが、あれはただ引用がしつこくて嫌がられたというだけじゃなく、ぼくの考察そのものが否定的評価者を苛立たせる性質をもっていたんでしょうね。これは今更気づいたことでもないけど、最近また考察しようと書いてるうちに自分の文章に迷いが生じてたので、再確認してみました。しかしどうすればいいんだろ
。想定される読者の幅を広げる表現上の工夫。
2009年6月7日(日) てっかまん的苦悶描写
 朝プリキュア。イースに新たな、しかし命を削る道具が与えられたの巻。ブンビーさん出番ですよ。
 ラブに「寂しいの?」とか訊かれて内心憤るせつな。でも……寂しい……。「管理国家」の一員として、国家指導者のお役にたてない辛さ。同僚とも心を通わすことができない孤独。そんな中でひとり耐えて戦う私の心を勝手に忖度したり優しく寄り添ったりするんじゃない。ゲンとガッハの戦いを思い出したり。
 いざパワーを使用してその代償に苦しむイースのいろっぽさ。作画監督は川村敏江さん。クレヨン王国の頃から夜の色使いが巧みな方ですが、イースの描写もそれだからなのかしら。4枚目を使い終わったときイースの命も尽きそうなので、そこで4人目の登場となるのかどうか。意外とミユキとせつなの両方含めて5人という意表つく展開も(ないです)。
2009年6月8日(月) ひえー亀甲
 べびプリ青空(6/8)。
 両生類から爬虫類へ華麗に進化。いや、いつものカエルが進化したわけではないですが。かめさんですか。きりんさんも好きです。
 さて、今日の内容をどうしても深読みしてしまうのが悪いお兄ちゃんたちですけれど、亀ってなんで触ろうとするとき頭に指を伸ばしちゃうんでしょうね。少なくとも自分の場合は必ずそう。カタツムリの目をつついて引っ込ませる経験が、亀のときにも無意識のうちに影響してるような気がします。亀にしてみればいい迷惑。猫を丸めたくなるのはダンゴムシの影響、ではないかさすがに。
 一緒に遊ぼう、とにこやかに話しかけている青空。しかし、その姿を想像するに、最初は池っぱたの石ころの上に乗っかったままの亀を相手にしてたとして、やがてヒートアップするうちに甲羅をむんずとつかみ上げて、頭の隠れたとこをまじまじ見つめて呼びかけてるんじゃないかしら。以前も猫をシャーッと怒らせてましたねぇ。生き物は友達。しんだあり。こういうとき、ヒカルあたりがやんわりと扱い方を教えてくれるのかな。今は長男の出番ですので、お部屋で亀さんごっこをすることにしますか。そして今回もちーしたくなる。
 円盤獣、とか言って年齢を問われる一部の読者。
2009年6月9日(火) 前方確認
 べびプリ(6/9)。
 お、懲罰日記でもないのに当番間隔が短い。こないだの小雨の日記を受けてでしょうか、あじさいの思い出話に胸きゅんです。ろまんちっくなノリ継続中。
 ちっちゃい頃の麗が、あじさいあじさいと指さして喜んでる姿は、ああ座席に靴を脱いで後ろ向きに座って窓にぺったりおでこをくっつけて、と想像してたら、くっつけてる先はドアでした。そうだドア好きだったんだこの子。そして今日もまた「京王井の頭線」とか調べるしかない。「井の頭線熱
」とかよく分からない。発熱診療の対象でしょうか。

>私は更新車の方が好き。
>こっちの方が切れ長で、ちょっとワルい感じがして、
>それでいてヘッドのライトはアタマ良さそう――じゃない?

 ……あれ? ちょいワル好き……? 地味で堅実な方がタイプかと思っていましたが。このへんは年齢相応の女の子なのかな。そんなことにも引っかかりつつ、最後の箇所に、おお、と。

>年度末の引退は今から怖いけど、でも――
>今は、この幸せな時を満喫するって決めたの。

>そう。

>今がずっと続けば、私は

>それでいいんだわ――

 何度も記しているように、麗にとって未来は否定的な意味を持っています。今までずっと麗は、消えゆく車両などへの哀惜を綴り、間に合わないことへの憤りを露わにしてきました。それが今回の日記では、「今」を目いっぱい大切にする、とやや態度が変わっています。移ろいを止めることができないのなら、せめてかけがえのない「今」を満喫しよう。それは、シスプリに「終わり」が導入されたときに、ぼくが作品世界に看取した兄妹の自覚的な姿勢でした。ここでも麗は、シスプリの痛みを受け継いでいます。
 ああ、鉄道界にも新たに生まれいずるものがあり、麗を喜ばせてくれるのなら。そして、先日のキス騒動のときに、麗は自分なりの夢を見ると同時に、自分や他の姉妹がやがて愛する異性と出会い、家を出てゆくその日のことを、ふと考えてみたのかもしれません。喪失に慣れることはないけれど、そのときに折れたりしないように。そんな麗の噛みしめる口元。
2009年6月10日(水) この兄を好きだとユキが言ったから
 べびプリ綿雪(6/10)。
 授業参観がどうなったかまだ分からないままですが、ユキの話題は父の日について。……おお、直球な……。本作品における父親の位置づけは、小説版ではともかく公式日記では一切不明だったのですけど、今日ついにその一端が明かされました。

>ユキ、“お父さん”って
>よくわからないから――

 少なくとも、物心ついてからユキは父親とほとんど会う機会がなかった。あるいは、すでに父親が存在しない。しかし死別であればもうちょっと氷柱たち年長者も対応が違うでしょうから、やはり別居なのかな。
 で、学校で贈り物を作ったとのこと。どうも絵を描いてくれたようなのですが。

>あの模様の似顔絵と――
>お兄ちゃんの好きなもの!

 さて、これが難問です。「あの模様」の「似顔絵」って何だ。兄の似顔絵の周りに、兄とユキが共に知る模様を描いてるということなのか。しかも、「お兄ちゃんの役に立つ」ものらしい。うーん、例えば自室のドアに掛けて居場所を明示するあれとか(語彙不足)。あるいは、風鈴や団扇の絵。まだ盛夏には早いものの、だいぶ暑くなってきましたからね。季節限定でなければ、筆立てやカレンダー。どれも貰えたら嬉しいよね。なお風鈴・団扇は、妄想アニメ版第5話のお返しとしての連想です。
 そして、綿雪は父親不在に表向きにはこだわることなく、長男を感動させる贈り物をもう一つくれました。

>だから今日は、ユキの――
>「お兄ちゃんの日」です!

 はい、本日をもって6月10日は「お兄ちゃんの日」と決定しました(べびプリ暦)。ああ、この言葉がついに本作品にも登場するとは……。感極まります。お姉ちゃんの日はいつかなぁ。
 ともあれ、シスプリとの共通性の確認が、家族背景の説明とともにこのごろ勢いをつけて進められているような。
2009年6月11日(木) 割り算から掛け算に
 べびプリ吹雪(6/11)。
 間をおいて、授業参観の日のこと。こういう溜め方が公式日記の面白さですが、さてその担当者は、観察者タイプの吹雪です。冷静に、しかし愛情を底流としてきょうだいの言動を見つめている吹雪たちの日記は、長男=読者に日常生活を半歩離れた視点から包みこむように再確認させてくれます。

 さて、当日は麗以外の5人を参観したらしき長男。麗の学校にも参観日はあるのでしょうけど、そちらは母親が行くのかな。それはともかく、保護者が教室に入れる時間が、以前にも星花から伝えられたとおり小雨とダブってしまっておりました。「5÷4=1あまり1」。割り切れないとは割り切れない。
 だけど、そこを何とかするのが、計算式そのままでは導き出せない幸福の算術です。小雨は、星花に兄を譲るつもりで、あらかじめ「お弁当箱を用意して」。星花もまた、「小雨姉のために先生に言って/発表を1番にしてもらった」という。妹のために大きく一歩引きながら、自分の幸せのためにできることをした小雨。姉と自分とを両立させるために、知恵を絞って先生にお願いまでした星花。淡々と綴る吹雪の筆致に、かえって深い想いが感じられて、小雨と星花、そして吹雪との間にあるつながりを、心地よく確かめる長男でした。

 あと、デンセンさん大正解さすがです。ぼくも精進せねば。
2009年6月12日(金) びろーん(非OUT的に)
 べびプリ立夏(6/12)。

 いや……もう、この内容は……。

 ねろさんの絵が予言成就……(笑)。

 いや、ほんとそのまんまです。うわーもうたまらん。まぁ立夏のことだから、しばらく間食を控えて体を動かせばじきに元通りとなるんでしょうけど。そして海晴姉さんが再び嘆息。つまり羨ましい。あんこ食べてもあんま変わらない人もいるのにねー。でも局所的に増えた方がいい部位(以下略)
 つか、「ヤショク」も食べてたのか……。どんだけカロリー摂取してたんでしょうか。運動に付き合わされると長男も倒れそうなので、散歩あたりをみんなとしましょうか。そして買い食い(バッドエンド)。
2009年6月13日(土) 後ろ姿
 こないだ、『グイン・サーガ』に作者の遺言のような台詞があったと書きましたが、発見しました。第119巻「ランドックの刻印」p.290以下、ヨナの独白。

「そう、いつかは陛下は≪ランドック≫へゆかれる。そのときまで、私たちは――陛下から、学べるだけのことを学んでおかなくてはならないのです。もう、二度と、送り込まれてくるかどうかさえわからぬ、はるか彼方、もうひとつの世界からの唯一の使者なのですから」

 これはその一部ですが、いま読み返してみると作者自身の遺言というより、読者の側の心境でしたかね。ちょうどこの巻のあとがきで大病のことが初めて具体的に明らかにされているため、よけいにそのように感じたのかもしれませんが。しかし、ぼく個人はこのヨナの台詞を読んだその瞬間に、ヴァレリウスがまるでリンダのようだと感じたその神がかり的な雰囲気にくわえて、この台詞を示すことで作品そのもののおわりをいつでも迎えられるようにしているような、そんな不安にかられたのを覚えています。
2009年6月14日(日) ディスコミュニケーション
 朝プリキュア、せつな大爆発。前回は自分の寂しさを勝手に想像して心配され、今回は自分の気遣いを勝手に想像して感謝される。なんか、なんかもうあああああ。という感じですねイース様。
 折り返し点ということで、新メンバー登場を前に無理しすぎて倒れる3人。二兎を追うものは、のことわざを笑顔ではねのけたラブにしても、やはり現実は厳しいもの。このあたりは視聴者にもバランス感覚を提供していることになるのでしょうか。限度をわきまえず突っ走る3人をすぐそばで諌める役割は、ドーナツ屋の主にも難しいわけで。さぁ、4人目の出番です。
 ……え、来週はゴルフ中継でお休み……? イース様、残り2枚のうち片方をあの芝生に。
2009年6月15日(月) イリスの宮殿
 べびプリ虹子(6/15)。
 虹子のにじ。青空のそら、という話も前にありましたね。青空は今の季節でなければよく見られるけど、虹はなかなか出てくれませんから、今日は虹子ならずとも大喜びです。「きらきら、/ピカピカ、/なないろに光って」ということは、相当くっきり浮かんだんですかね。これはなおさら珍しい。神々のお城に続くビフロストの橋。『すくらっぷ・ブック』懐かしい。虹子の虹は、夢の未来へ続いている様子。
 季節がめぐっても、めったに出会えない名前の由来。そのかわり、部屋の中で「なないろ」を見せてあげましょうか。小さな水晶のプリズムを、虹子の宝箱にプレゼント。……まだ角っこが危ないかな。

>おにいちゃん、こんど
>にじがみえたら――
>かたぐるましてね?

 兄と一緒なら、夢の未来に届くよね。この個所を読んで微笑ましく感じつつ、マジカルヒナエンディングテーマを思いだすぼく。おにいたまのかたぐるま ちょっぴりおそらがちかくなる。これ、もう7年前ですか……。作成
当時に生まれた子が雛子と同い年ですよ。
2009年6月16日(火) ときた
 べびプリ(6/16)。
 家事全般担当の蛍としても、この頃の空模様には困りますね。洗濯物とか、湿気対策とか。でも、そのことを愚痴るのではなく、ただ気分転換に「あたたかい飲み物」はどうか、と長男を誘ってみたり。このへんが、完全には所帯じみないこの子の持ち味です。
 でもぎりぎりのオヤジギャグ炸裂しかかる。蛍、そっちはあむない。
 さて飲み物のメニューは、って今日もまた「アフォガート」を検索せねばならない我が身の寂しさ。この家は本当にどうも……。しかし「アイリッシュコーヒー」はアルコール入ってるけどいいのかな。いいんだなきっと、お菓子にも日頃から使ってるし。それにしても長男酔わせてどうするつもり?

>そうと決まったら、ホタ早速――
>執事の衣装、部屋からとってきますね!!

 コスプレさせるつもりでした。さすがは蛍、ぬかりない……。そっちか。そっちで気分転換だったか。
 名前はギャリソンでお願いします。
2009年6月17日(水) 計画的犯行
 べびプリ(6/17)。
 「半端に濡れるのは嫌い」。その言葉どおり、幼い頃は公園の噴水などに全裸で飛び込んでいた霙姉さん(想像)。「手を洗うのも、/食器を洗うのも、/釣りをするのも――」と綴っておられますが、それって要するに、食事の前に手を洗わない&食器洗いを手伝わないという、とうてい幼児さんたちのお手本にならない有様を自白しているだけなのでは。「釣り」はだれか楽しむ人がいるんですかね。
 さて、じわじわ湿っていくのが嫌いというのは、かつて裏庭で迷子になったときもそそうだったような。体力も気力も消耗してましたっけ。その年で迷子という事実にこそ読者は脱力したものですが、それはそれ。ぼくなんて今でもするよ(威張れない)。
 いや、威張れないことで競うならば、やはりこの姉には敵いそうもありません。なんだかんだで昨日ずぶ濡れになったあげく、

>週末から実力テストなのだが、
>風邪を引いてしまったら、もちろん――

>私は大事を取って休む。

 狙いが分かりやす過ぎます霙姉さん。あなた、仮病をつかう小学生以上に困ったお人や……。「無理はしない主義」とのたまってますけど、そんな事情で綿雪などに風邪をうつしたりしたらもう居場所はないものと心得ください。
2009年6月18日(木) あるある
 べびプリ春風(6/18)。
 一昨日の蛍と並んで、家族の体調管理を担う春風さんですが。蛍がお茶やコスプレによる気分転換を求めたのに対して、こちらは食事で摂取する栄養などを考えて、体の中からじんわり効果を発揮しようという作戦ですか。
 シスプリならば白雪や春歌が実行するであろうこの試み、しかし春風たちの特別メニューはその中身も先駆者たちを思い出させるものでありました。「愛のねばねば攻撃!」で粘膜強化はいいとしても、

>納豆トロロにじゅんさいの酢の物、
>ナメコと若布のお味噌汁と、
>もずくのヌルヌル海草サラダに、
>オクラのヨーグルト和え――
>メインのおかずは梅雨の緑に映える――

>ポークチョップのモロヘイヤたっぷりソースですっ(はぁと)

 いや待て、それは精がつきすぎるような。全品ねばねばですか。
 つか、この夕飯を幼児さんたちや麗は食べられるのでしょうか。またもや焼きそばとけんちん汁が必要な気が……(小説版)。たとえ好き嫌いはなくとも、お箸でもスプーンなどでも食べるのが一苦労に思います。……あ、ぼくも子供の頃はこういう料理が苦手だったなぁ。たぶん味噌汁以外は手をつけなかったはず。飲兵衛となった今では、それなりに平気になりましたけど。
 そのころ居酒屋では、海晴姉さんがばくだんをつまみに一杯ひっかけていた(成人説)。
2009年6月19日(金) 急降下
 べびプリあさひ(6/19)。
 あれ、この末っ子が日記で泣いたの初めて? 普段、大物ぶりをいかんなく発揮しているスーパー赤ちゃんですので、今日の内容はちょっと意外でした。まぁ泣くのが仕事だよね0歳児は。
 さてその理由ですが、ええと……おなか下したみたい。最近の天気のせいで少々冷えたのか、それとも昨晩のねばねば攻撃がヒットしたのか。離乳食でああいうもの食べさせるのか分かりませんが、あさひなので自ら欲しがった可能性もありますね。納豆トロロとかずるずる飲む。うーんそれきっとよくない。
 というわけで、おむつ交換です長男。ちゃんとおしりもきれいに拭いてね。そして蛍がこの方面のコスプレを(違)。
2009年6月20日(土) 風邪ひきつつ
 平野耕太『以下略』読む。のっけから、天下布武のカードゲーム『俺のケツをなめろ!』ネタで爆笑しました。「カンプフグルッペZbv完成」……たまらん。ちなみに、その他のゲームネタはほぼ全て分かりませんでしたが、それでも楽しく読めました。ヤクザの若頭が最高。
2009年6月21日(日) 近くて遠い
 朝プリキュア。イース様、残り2枚。
 ミユキに正体を明かした3人は、誰に何と言われようと、ダンスもプリキュアも止めない。自分達で決めたことだから。どちらも掴んだことで、大切な人と知り合えたから。でも体がもたないことも間違いないわけで。
 タルトは、3人にダンスを止めてプリキュアに専念してもらおうと苦労する。それが一番大切なことだから。3人のことが心配だから。でもそれが自分の我儘であることにも気づいたわけで。
 ミユキは、3人の正体を知りタルトに懇願されても、プリキュアになることを拒絶する。ダンスを止めることはできないから。それが自分で選んだ道だから。でもこのままでは3人が辛いままなわけで。
 イースは、自らの忠誠心を貫くべく、激痛をこらえてプリキュアに迫る。それが自分の価値を示すことだから。それ以外に道はないから。でも敗北を重ねたうえに、同僚からも冷たく嘲られるばかりで。
 誰にとっても、都合のいい話はないままで。イースとラブたちの距離はごく近い。
2009年6月22日(月) ぽっぽー
 べびプリさくら(6/22)。
 先週末、あさひがぴんぎゃーな日が麗の誕生日だったわけですが。ちゃんとお祝いはしてもらえたみたいで、ケーキも手製の電車型というのがこの家らしい思いやりです。どんな車両をモチーフにしたんでしょうかね。やはり麗の好きな引退ものなのか、それとも……寝台特急で青色のケーキとか……。そんなアメリカンな。あ、普通にブルーベリーで着色できるのか。
 誕生日パーティーといえば、真璃・虹子でお馴染み幼稚園の祝い歌。おとしのかずだけおててをぱち。さくらも当然、園で教わってるのできちんと歌えます。拍手に囲まれて、麗が「お顔いーっぱいに/ふくらませて」ローソクの火を消すというのが、また子供らしくて可愛いという。
 あ、このケーキは春風&蛍の常勤職人に加えて、小雨も手伝って完成したんですか。おおー、台所メンバーに加入です。麗の誕生日をきっかけに、というのがいいですね。電車型というアイディアもこの姉の発案かもしれません。立夏は、プレゼントの方で協力したのかも。
 そしてケーキを食べる。たぶん麗はしばらくそのままにしておきたかっただろうけど。でも当人も食欲旺盛なので問題なし。テーブルにぐるりと並んでたわけですが、

>ぜんぶで、20――

>……

>にじゅう――でんしゃ?

 ああ、さくらもかわいいなぁ。
 以前、こいのぼりを「20ぴき」数えられるようになりつつありましたが。今回はそれをクリアしたうえで、数詞の問題ですね。電車は20両でいいのかな、それとも20台なのかな。
 んで、さくらとしては電車ケーキは「こ、わーい男の子みたい」で苦手とのこと。当該園児は速やかに出頭するように。泣き虫さんだから、暴れん坊や大声を出す男子は嫌いでしょうね。そしてケーキはくまさんがいいと。「20くまさん」。頭からもりもり食べる。
 ……あれ? 「男の子みたい」な電車型ケーキって、もしやトーマス……?
2009年6月23日(火) お年頃
 べびプリ氷柱(6/23)。

 ……いやー、困りましたね……。

 というわけで、氷柱の、友達に彼氏いないのかと訊かれて思わず「いる」と答えてしまった王道展開ついに。です。
 さて氷柱と友達の関係について振り返ってみますと、ほとんど情報はありません。ただ、本誌連載09年5月号では、「団体競技は特に嫌い」でその理由は「チームワークとかそういう暑苦しいの」や「グズに足を引っ張られるの」が嫌だとのこと。とはいえ体育祭ではリレーの出場していますから、求められれば団体競技にも参加するだけの度量はあるのでしょう。また、上述の本誌連載では体育の時間に足を痛めたさい、「人に弱みは見せたくない」ので我慢していました。完璧なエリート(特進クラス生)としての自己像を、揺るぎないものとして守らねばならないという、自尊心と防衛的態度。他の姉妹からも、変化を好まない、と言われていたように、相手の言動に対応しなければならないようなコミュニケーションを厭うのが、この氷柱です。スマート&クール、それが本当の自分のはず。その足元をつっつかれると、途端に内面の不安がぼろっと飛び出してしまうという。

 そんな自称クールビューティの氷柱は、男になんて興味あるわけなかったのですが。どうして今回、「彼氏いる」なんて言ってしまうことになったのか。同級生がコイバナに浮かれていても、普通なら無視できたのに。
 あくまで想像ですが、一つの可能性としては、彼氏がいないということがおのれの完璧さを傷つける評価となる(と氷柱には感じられた)状況だったということ。特進クラスというのは周り中が競争相手みたいなもので、氷柱をライバル視している(あるいは氷柱自身が警戒している)級友が、彼氏いるという一点において自分より高い評価を受けてしまったとか。
 つまり、勉強ができるだけじゃなくて、そういうお付き合いもできるという同級生は、それだけ余裕のある生活を過ごしているわけです。その一方、同じ成績であっても彼氏のいない氷柱は、比較すれば、彼氏をつくる余裕もなく勉強に専念せざるをえない、と思われかねない。ガリ勉というレッテルを貼られることは、「根性とか汗とか努力とか」を「泥臭い」と嫌う氷柱にしてみれば、スマートな自己像を崩されてしまうことになる、と。
 そうであれば、級友の問いかけに、氷柱は「彼氏いる」と答えざるをえなかった。べつに恋をしたいわけじゃない、男なんてどうでもいい。だけど、彼氏がいるけどそれがどうしたの?という態度をとることのほうが、その状況では氷柱に必要だった、というわけです。

 この級友が、わざと氷柱に当てつけてみたのかどうかは分かりません。が、そういう子がいても面白そうではあります。今回のこの事件、こないだのヒカル騒動とは対照的なんですよね。あのときは、ヒカルに憧れる後輩が、ヒカルと長男の間に波紋を投げかけました(結果としては春風が回収)。今回は、氷柱と級友の年齢相応な緊張関係が、氷柱と長男の間に一石を投じています。ここで長男が彼氏役を演じるのかどうか、たとえそうなったとしても級友に対するお披露目となるわけでしょうから、氷柱としても困ったことになりました。
2009年6月24日(水) 地雷に吶喊
 べびプリ夕凪(6/24)。
 氷柱が苛立っているときこそ、夕凪がいらんちょっかいを出すとき。さあ出番だトラブルメーカーNo.2。

>この首のへんのあたりから〜、

>におう、におう、にーおーうー♪

 こう語りかける夕凪の姿勢を想像してみるテスト。長男が腰かけてる後ろから首のあたりに抱きついてるのか、それともつま先立ちで、あるいは肩に飛びついているのか。いずれにしても幸せですね。
 相変わらずの突風小学生ぶりを発揮してくれてますけど、しかしどうしてここまで勘が鋭い&地雷を踏みに行くのか。マインスィーパーの初手でいきなり終わるタイプなのか。それはぼくだ。

>あっ、氷柱お姉ちゃんだ!

>おーい、おねーちゃーん!

>聞いて聞いて聞いて――
>夕凪のカレシねぇー

 もはや読者も凍りつくしかありますまい。南無。
2009年6月25日(木) 悪あがき
 べびプリヒカル(6/25)。
 他のことなら気遣い万能なのに、こと恋愛方面では長男以上の朴念仁ぶりを如何なく発揮するこの人ですが。今回は、煮詰まった氷柱からよく分からない依頼を受けて、あっさり拒絶した模様。

>毎日暑くて大変だろうから――

>髪を切らないか?

>なんて――

 ……うん、それはそれで実現したら、級友も遠目に納得しかねないよね……。しかし、サラシを巻いても隠しきれないその胸元が、氷柱のサラシ無用さを残酷に暴き立てることにならないか、と心配してみたり。むしろ霙姉さんの方が、処置いらずでいいのではないかしら。デートコースはあんこツアー。
 そして、「オマエが、/代わりに行ってやったら――?」とお墨付きが出ました。こないだは後輩が長男狙いではないかと間違った想像をして慌ててましたが、氷柱が相手ならノープロブレム。だってきょうだいだし。という割り切りのよさが、長男よりもむしろ氷柱に大きな後押しを与えてくれているのでした。そ、そこまで姉様が言うんじゃしょうがないわよね……。いやでも氷柱、やっぱり抵抗あるよね。もう煮え煮えです。理由を素直に言えれば、姉も兄ももう少し手伝ってくれそうなのにねぇ。
2009年6月26日(金) 恋せよ乙女
 べびプリ氷柱(6/26)。

 ああ。あああああ。

 もうだめ。もう1行ごとに五体倒地。ラサまで行ける。
 しかも、わざわざ用意したのが「トランスフォーマー」の券……。男の子向けの映画を入念にチョイス。いや、デートなら普通に恋愛ものの作品を……しかしそんなもの選んだら氷柱自身が大爆発。一緒に観てるとこ想像しただけで耐えられない。かといってホラーは駄目。エヴァは第2作だからよく分からない。
 というわけで、言い訳しまくりつつも初デートのお誘いであります。お顔が真っ赤であります。今回は応援団という名の野次馬がどんだけ尾行するんだろか。いつもの面々に加えて、綿雪も参加してたらけっこう幸せです。あ、でもそういう姉妹を引きとめる係かなユキは。
 それでも野次馬する姉妹と氷柱の級友が偶然出くわしてネタバレしてしまい、ただ氷柱のみが作戦成功と思いこんでいるという喜劇的結末もありかと。そして氷柱にしてみれば、偽彼氏との嘘デートという隠れ蓑のもとに、そのひとときを満喫しているかに見せかけるべく本気で満喫してしまえるわけで。いったいどこまでが嘘なのか、それは誰にも分かりません。
2009年6月27日(土) こども
 二代目引田天功の神通力が及ぶうちに、北朝鮮の核を何とかしてもらうんだ。

 北村放送の録音を同級生から思いもかけず贈られて、竜児によかったなって言われて「うんっ!」て応えてすんごく嬉しそうにお弁当のレタスチャーハンをかっぱかっぱ頬張っている大河の姿が、ずっと「幸せな一瞬」として脳裏に切り取られています。あの場面、亜美以外の誰一人として真実に気づいていなくて、その亜美もまた大切な仲間のために我が身をひねくりまわし暴走していくんだけど、それでもあの場面では、大河が「うんっ!」と全肯定してるんですよ。
2009年6月28日(日) おわりのある物語
 『グインサーガ』第127巻を読む。すんごく面白い。ラーメン屋でずるずるすすりながら、これ一体どうなるんだろ、とわくわくした次の瞬間、ああでも続きはあとわずかなんだ、と俯く。だって、イシュトヴァーンにスカールにヨナにミロク教ですよ? グインがしばらくサイロンの怪異と戦わざるを得ないこの状況で、どんな展開が待ち受けてるというのですか。リンダのことだって大変だし。ああああうううう生き返れ(無理)
2009年6月29日(月) むしろ戒厳令
 べびプリ星花(6/29)。

>お身体拝見させていただきます!

 今日も言い回しが丁寧ですねー。そして、すんごい真剣な星花が長男の体のあちこちをぺたぺた診察してる姿を想像して萌え。けっこうドキドキのシチュなんですけど、本人が大真面目なので気づきません。
 しかし、氷柱から箝口令が命じられたこと自体ちょっと問題として。なんでこんなふうに、長男の体調を「タイヘン」と心配するんでしょうか。あれか、氷柱が妹達に、「長男としゃべるな」どころか「誰も近寄るな病気が移るから」などという言い方をしたのかな。それをいちおう真に受けた星花でありました。姉の暴言にすぎない、とは思いつつも、でも万が一、と考えちゃうんでしょうね。そこが星花らしさです。

>よけいに怒らせるようなコトしちゃったら
>お兄ちゃんに悪いから、星花行きます。

 ここも優しいですよね。自分が叱られるから、ではなくどこまでも長男を気遣い臥薪嘗胆。氷柱の機嫌回復は姉達に委ねざるをえないのは、妹としての限界。星花はともかく夕凪を抑えるんだ。きっと地雷踏む。

 で、氷柱が爆発した原因ですが。うん、「口の軽い男」ということは、同級生に遭遇したときにネタバレしたのか、あるいは彼女達と気安くおしゃべりしてしまって嫉妬されたのか。どっちにしても、これは怒るよねー。長男の朴念仁パワーに敬服です。
2009年6月30日(火) あるときは女王、あるときは幼女
 べびプリ真璃(6/30)。
 昨日の星花がしっかり&きっかり妹の典型ならば、今日はしっかり&ちゃっかり妹の代表です。しかし、マリーに「怒らせ上手」とか言われるとなんか安心しますね。そういう捉え方もあるのか。や、喜んではいられませんけど。

>氷柱お姉ちゃまが怒って
>みんなにお兄ちゃんと口キクナって
>ヤクソクさせたって言ったって――

>そんなの――

>幼稚園児にはカンケイないもーんっ(はぁと)

 これだ。女王様・年長さんという目上の立場と、幼稚園児という甘えられる立場とを、巧みに使い分ける幼女それがマリー。氷柱の間合いを見切っています。さすがにこの年齢以下の妹達にげんこつでもしたならば、氷柱も立場がなくなるでしょうし。
 ただし、マリーが要領よく立ち回っているだけのことでもなくて。おそらくさくらあたりが氷柱の命令に恐れおののき、長男とお話できないと泣きじゃくっているので、幼児のトップとしての責任感のもと、自ら率先して対応法の模範を示しているのでしょう。これで雷が落ちるとしてもまず自分がくらうことになるから、さくらに被害は及ばない。これもまた、上に立つ者としての堂々たる態度であります。
 もちろん、この状況を最大限に利用しようとも思うわけですけど。たしかにマリーが指摘するとおり、小学生グループには生真面目な子が多いのかな。麗もからかわれてますが。綿雪はどうしてるんだろか。

 で、肝心の氷柱問題ですが。

>「別の映画が良かった」

 えー(笑)。いや笑い事ではなく。それは……言っちゃあならないでは……。
 ただ、長男が本当にこう言ったのだとすると、星花の日記にあった「口が軽い」という表現とはいまひとつ馴染まないのです。口の軽さというより心なさでしょう、チケットも氷柱が用意してくれてたんだし。速攻で帰宅してきた、というのも相当なので、何があったんだろほんと。と悩みつつも、

>氷柱お姉ちゃま、夕ご飯はいらないって言って
>出て行ったのに――すごく早く帰ってきて、

 ……「夕ご飯はいらない」。デートか。これは本気のデートだったのか。まさか氷柱の手帳に、映画館近辺のおしゃれなお店のデータがびっしりメモられてて。くわー。ますます罪深い長男。

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