日記
バックナンバー

[先月] [目次] [来月] [最新版] [トップ]

2009年2月1日(日) ちゅーに
 新番組、フレッシュプリキュア。EDに爲我井さんとか香川さんとか名前が出てて、うわーセラムン懐かしーと叫ぶぼく。
 内容そのものは、セラムンよりもどれみを思い出す場面があちこちに。プリキュアシリーズの常として、主人公は元気でおつむ悪くて情け深いのが基本ですが、のぞみ以上にどれみっぽいヒロイン桃園ラブでした。友人の告白を後押ししたり、好きなダンスユニットアイドルの危機に身を呈したりする一方で、家では完全にお子様です。仲間それぞれ別の学校に通ってるし、どれみ達が中学生になったあたりを想像。そして、ラブが迷い込んだ五叉路、その先に出現していた謎の館。敵の根城であるとしても、雰囲気がMAHO堂との遭遇なのです。今後も楽しみ。
2009年2月2日(月) 背中に顔が
 べびプリ観月(2/2)。
 更新が遅いのでどうなったか心配してましたが、よかった無事で。だけどタイトルが「鬼神」……なんかでた?
 新たな心配を抱きつつ読み進めると、ともかく鬼の話。とよあしはらのくにとか、すんなり出てくるあたりがこの妹ですが、さて。病気のことなんじゃろか。それとも、きょうだい喧嘩のことなんじゃろか。いずれにしても、含蓄に富んだ説諭をいただけるものと期待――

>うむ。
>というわけで――

>トラジマのパンツは兄じゃに
>よく似合うであろ!

 えー(笑)。
 そいえば節分でしたね。昨年はさくらが作った鬼のお面のこととかありました。もう1年か……。そしてまた0歳の誕生日が……(ゴクリ)。それはさておき、観月らしいやり方で鬼役の兄を気遣ってくれてるんですね。半分は幼児っぽく面白がってるんでしょうけれど。はい、素直に鬼役を楽しむべく、張り切ってまいりましょー。
 しかし、なぜ「トラジマのパンツ」か。これって、ハロウィンのときにヒカルが蛍に着せられたトラジマビキニの延長上にあるみたいだっちゃ。蛍が思いついたのか、それともヒカルか氷柱か。…まさか、ヒカルも一緒にビキニ鬼とか。青鬼さん前かがみ。
2009年2月3日(火) 少女の引力
 竹宮ゆゆこ『とらドラ!』第1巻読む。以下、ネタバレです。

 放映してるアニメを観ていないので、ウェブで拝見したいくつかの感想以外はまったく予備知識ありません。そういう状態で読みました。
 さて。何から書きましょうか。
 2回ばかり、涙しました。1回は大河の告白に続いたあの台詞だったけど、あと1回はどこだっけ。読み返して確認しようとすると、あちこちで胸に迫るのでよく分からなくなりました。
 うーん、まとまらなさそうなので思いつくままに書きますね。

 この作品、いまのところ悪人がいません。いや、いるんだけど。大河の両親とか。でも、不満を本気でぶつけられる相手っていないのね。爪研ぎ板はいずこ。ないので、自分をひっかきまくりました。心が傷まみれだから、リストカットなんてする暇もないの。もちろん、誰かをいじめて発散するなんてこともしない。何が正しくて何が間違っているか、ちゃんと分かってる。そのラインを踏み越えないように、自分を律している。それを踏み越えてしまったら、自分が大嫌いな人間と同じになってしまうから。誇り高き少女。
 顔で人を判断する奴等は、ちょっと怒りを向ければすぐその好意を裏返す。(そして、そうすれば傷つけずにすむ。)みのりは、その両方を気にしない親友。北村は、その両方を気に入ってくれた想い人。で、竜児は。

 いつも飲んでる「パックの牛乳」って、背や胸が大きくなるように、っていう大河の願いですかね。

 大河が腹を空かせていたのは、コンビニ弁当に飽きただけじゃなくて、北村への手紙を書くためにしばらく食事どころじゃなかったんじゃないのかな。
 あのとき、北村の告白をそのまま受け入れていれば、今ごろは。そんな後悔が手紙のどこかに滲んでいたのかな。

 口絵で竜児がもってるお茶碗、大河の方が飯の盛りちょっぴり多い。人においしいご飯を食べさせるのが幸せなタイプ。パッと見、この母子家庭の家長であるかのようですが、実際には泰子が竜児にバイトさせる必要のないほどきっちり働いてます。お金があるわけじゃないけど、不自由はさせない。そういう母親の、駄目さ加減とともに親らしい毅然とした態度を見ているから、子供の頃から竜児も家の中で自分のできることを頑張ってきた(部活にも入らないくらいに)。インコを飼おうと言い出したのも、竜児のためと考えた泰子じゃないかな。大河のお茶碗を買ってきたのもこの母親かも。

 そんなこんなで、「竜児」「また明日」が、「高須くん」「ばいばい」に。世界と二人だけで戦える気がした、そんなふうに背中をぴったりくっつけられたはずなのに、そこを大河の方からばっさり断ち切られて出血多量。プラトンの『饗宴』で、アリストファネスが断ち切られる前の完全な人間の話をしてるけど、この二人はまさしくそんな感じ。ピースがぴたっとはまってるのに。
 竜児と元通りのただの同級生に戻ろうとしたその夜、どうやって告白するかベッドの中でさんざ悩んだんだろな。それは、竜児を忘れるための手続きでもあり。で、今日から朝ご飯ぬきですよ。

 大河の告白を偶然聞いてしまったとき、竜児は敬意と嫉妬と喪失感に満たされて、たぶん頭の中が真っ白。自分は大河の想い人ではない。自分は大河の隣に並べる人間じゃない。距離が二乗で遠くなる。だから自分からふっきろうと背中を向けたのに、そこを大河の方から偶然ひっつかまれて。勇気を振り絞って心のトリガーを引いたら、誰にも言えないまま沈殿させてきた本音まで全部ほとばしってしまいました。ロケットの下段部分が、自分を踏み越えて高く昇っていく最上段をまぶしく見つめていたら、思いがけない感謝の光輝が降り注いできたという。いや、感謝というか。
 前夜には、自分はこんなに辛いんじゃあほー、と叫び暴れた少女が、今日は、おかげで自分はこんなに幸せだったんじゃこらー、と絶叫。好きな北村には、自分のことをすべて分かってほしい。自分の、この、竜児との、竜児への、あれ?
 で、北村は、そういう大河の気持ちをちゃんと理解できてる。2回振られた格好だけど、自分からしっかりと「友達」と宣言して、いままで親友として心配してきた竜児を祝福できてる。たぶん。惚れ直したら親友への妙な遠慮をせず本気で正々堂々と再告白するだろうけど。
 で、竜児は。もう犬じゃないけど、犬に戻りたくもない。かわいそうな少女への憐憫も却下。まぶしい大河の隣にいるためには、そういう上下関係じゃなくて、並び立たねばならない。だから竜児は竜を目指す。名前がそのまんまですね、竜の可能態としての少年。
 でもねー。これで二人が兄妹なら、勝ち気で甘えんぼの妹が片思いの相手とのあれこれを嬉しそうに語る姿に半分喜び半分悲しむという兄の目線でいられますが、しかしこの二人はおそらく血縁関係なし。北村への再チャレンジに協力しないことには、みのりへのアプローチも進ませてもらえないままでしょうから、竜児はしばらくの間、宙づり状態に置かれ続けるわけで。へへへ、と微笑む大河に胸を焦がされる日々が続くのかしら。その笑顔を知っているのは自分だけ、なのにその笑顔は自分に向けられたものではない。きつい。どこまでもきつい。
 だいたい、みのりに真剣に惚れてるのに、みのりとつり合う自分になろうと決意する前に、大河につり合う自分になろうと宣言しちゃったわけでしょ。それは、北村に堂々と告白した大河と見ならってということだとしても、ちょっとどうか。そして二人の間柄についてはみのりもすでに思うところがあるわけで、竜児の言葉を素直にそのまま聞くとも想像しがたい。ぎゃー。

 とりあえず結論。たしかに、これは恋じゃないです。愛です。感情移入対象というか応援対象は竜児。がんばれ。そしてうちの台所も片付けてくれ(10年もの)。

 追記。べびプリ春風(2/3)。
 あ、昨年のさくらの話題が実際に。今年は(も?)幼稚園で大泣きですか。そりゃでも、さくらなりに頑張ったみたいですね。怖いという気持ちは、その場になればもちろんだけど、その日がいつ来るか分かっているだけに事前にどんどん増幅するものでして。
 それでも説得されて、「お兄ちゃんやみんなのために、/オニさんをやっつけるお豆をもらってくる!」と「おくちをとがらせて、ほっぺたをプルプルさせながら」約束できた、というのは大した成長ではありますまいか。かっこいい真璃を見倣うんだものね。
 だけど、やはり逃げ足遅く鬼に捕まってしまったという。家なら姉兄の誰かがすぐ守ってくれるけど、幼稚園だと先生はかばってくれないんだよね。鬼そのものの恐怖よりも、場合によってははるかに大きな孤独と保護喪失の恐怖。こういう子はヒーローショーとか見に行けない。戦闘員に捕まるのが怖くて。ええ、ぼくがそうでした。

 というかね、豆まきのときに鬼が捕まえに動きますかね。大騒ぎはするとしても、なまはげじゃないんだから。しかも、去年の話だと、「悪い子」を捕まえて連れて行ってしまう、というふうに幼稚園で教えてるそうじゃないですか。だからその影響で、猫騒動のときに、「おうちの子じゃいられなくなっちゃう?」と怖くて泣きじゃくったわけで。
 そうであれば、今回さくらが捕まえられる対象になるというのがおかしい。逃げ足が遅いというだけで捕まえてしまうのは、教えてる内容に抵触します。ぼく真面目に怒ってるよ。さくらのことは長男たちに任せるとして、ぼくたちは下手人の鬼を夜襲しましょう。具体的には寝込みを襲い、尻にこないだのネギをぶっすーっと。犠牲者はたぶん園長先生。齢50にして新世界への目覚め。

 で、当の長男たちはといえば。「どうですか?」じゃないですよこの姉は。添い寝か。しかも自分も一緒か。ほんと、妹を媒介にしてべったりするのが上手なお方です。学園祭での星花への依頼といい……。もっとも、さくらのことが気がかりなのは本心からでしょう(自分の幼い頃になぞらえて、さくらに強く共感するはず)し、自分の欲望を意外と自覚的に抑制できてるのが春風さんの一面でもあります。当然、長男と春風さんの間に、幼児部屋の妹達がはさまれる格好になるんでしょうし。
 いや、違うか。さくら達が兄の腕腹脚にぴたり寄り添えば、春風さんとの距離はほとんど零。白兵戦用意。
2009年2月4日(水) かいじゅうだいけっせん
 『とらドラ2!』読む。いつか、朱雀と玄武も登場するんでしょうか。

 口絵。みんなスカート短いなぁ。
 泰子の「大黒柱」さや大河の牛乳の件は、この巻でちゃんと説明されてました。うん、読み方いまんとこ間違えてない。素直に読めば、素直に理解できる作品です。語り手に韜晦させることもないので、ハルヒのような読み方は必要ないけど、ただ細部にいつも注意して読むべき(=読むと楽しい)。
 この作者、くすぐりが本当に上手。みのりの80年代ギャグ(ひょうきん族……)はともかくも、冷えピタとかトンカツの脂身とか。しかも、それが登場人物を逸脱させていない。
 スーパーのタイムセールの話で、チラシのメリットと新聞購読料のデメリットについて竜児がどう計算したのか、と想像したけど、新聞紙はこの掃除魔にとってどんだけ有用かとすぐに気づきました。
 さて、内容ですが。竜を目指すと宣言しておきながら、まったく駄目ですこの少年。根性無しと言えばそれまでだけど、昨日も書いたように、大河の恋愛成就が優先されるので否応なく努力しがたい方向に引きずられるのですね。そして、その惰性は大河のお世話によって日々強化されていく。言い訳ばかりが蓄積していくこの状況を打開することができるのか。竜児からそれを試みるのはほぼ見込みないので、大河から、となるとしかしこれはすでに第1巻でやってみてます。やっぱり袋小路じゃないの? 竜児も自覚しつつ言い訳してる掃除偏執については、教室内の汚れ具合については生活に支障のないよう看過できているのに、大河のロッカーはあれだけご熱心ですからね。他人のロッカーなら同じ状況でもああはいくまい。
 で、その打開の糸口なのか亜美登場。大河がすぐに敵と認定。自分の顔立ちと性格のギャップにおののく連中はたんに邪魔だけど、そういうギャップを利用して人心を操る者こそ自分の敵。
 ところで北村は、他人のことをほんとよく理解できますね。その理解は、生徒会でも部活でもおそらく発揮しているように、一つ高いとこから全体を調整するためのもの。そして、その相手に対して彼なりに誠実。大河の告白に対して「友達」にと答えたのは、大河が告げた本題が自分と大河の関係のことではなく、大河と竜児の関係のことだと理解したから。でも、それは大河の心の重心を賢しく把握したということであり、大河の意識にとって望ましいものかは分からない。あと、コントロールされているという感覚がどこかで何かなってしまうかもしれない。
 さて亜美ですが。いきなり嫌いになりましたが。大河の平手打ち、そして竜児がさっさと事実を直視してるということによって、読者の側も苛立たずに読み進められます。そして、たぶん亜美にも事情ありなんだろうと予想させてくれるこの作者、うまいなあ。
 そしてみのりがいい。亜美の失言が彼女自身を冷ややかに孤立させる直前で、正面からの反撃によって状況終了させるという。クラスの中にそういう澱を溜めない感覚が備わってます。結果的に亜美の入社式だよねこれ。その「救われた」ことに気づく竜児も鋭いし、読者に対して親切な注記でもある。
 亜美の事件の顛末は、彼女が大河やみのりとのやりとりを通じて、大河にとっての電柱を彼女なりに見つけるという流れ。憎むべき、しかしその性根のままに真っ直ぐなことは間違いのない大河に挑発されて、亜美も負けじと敵に向き直る。ストーカーにむかつく。自分と一緒にいながら大河の方ばかり向いている竜児にむかつく。お腹の肉にむかつく。これでしか他人に受け入れてもらえない自分の笑顔にむかつく。この作品、恋心と想い人とはどこまでも一致しないけど、性格と行動とは一致していくという。しかも、そのことが恋心の側をよけいにねじれさせていきそうで。
 とまあこれで、大河−みのりの親友関係にくわえて、大河−亜美の対立軸が出現。これによって竜児をめぐりやきもきする展開が存分に可能となったわけであり、同時に竜児がみのりと接近しゆくときの大河の反応は同性の亜美によって観察可能になりました。亜美は明らかに狂言廻しの役割を担えるんだけど、なんかこう、彼女も幸せになってほしい。うん。

 ……亜美が竜になっちゃってませんか、これ。虚無の宝玉を抱えていた竜。

 追記。亜美、あれだけお腹の肉をもてあそばれた後、ランニングに出たんですね。本気だ。なるほど、プロなんだ。

 というわけで、べびプリ星花(2/4)。
 『レッド・クリフ』観に行けたのかなー。と思いながら、千里行のお話ですか。この子の日記は、難しい漢字もきっと自分で(調べながら)書いてますね。常用漢字表なぞ、もはや眼中になし。
 しかし、関羽の行動にわくわくしながらも、「あの。」とテンションが変わるとこが絶妙です。劉備から関羽への手紙を、女心で大批判。

>よりによって――
>「キミにはもっといい人がいると思う」なんて
>サイテーサイアクの断り言葉ですよね?

 うわぁ、ばくはつ。このままやおい方面に突進しそうな不安を覚えましたが、バレンタインデーの話題にそのまま繋がっていてちょっぴり安心。でもこれ、星花の「熱い気持ち」を長男が「素直に受け止めて」あげれ、という意味にも読めるのです。安らかに眠れコヤマくん。キミにはもっといい人がいると思う。
2009年2月5日(木) まーめまめまめ
 べびプリ青空(2/5)。
 すいませんぼくの場合、青空は無条件です。他の姉妹も条件付きはいませんが、まぁとりわけ。あああ可愛いかわいい。
 そして、長男の風邪を心配して、黄色い葉っぱのぷれぜんと。ありがとー。今の季節に黄葉というのは何でしょうね。……病気?
 それはともかく、おでこにセロテープで貼って冷えピタ。とかやってみようかと思いましたが、幼児さんたちが真似するといけませんね。夕凪の手によって不気味な煎じ薬になる前に、長男専用宝箱にしまっちゃう。
 しかし、今晩はぷれぜんと第2弾が待っていたのだった。それは豆。……青空さん、その手に握ってるのは……。節分のときにばらまいた……。

>おへやのね――
>まどのせんろでひろったの。

 それ、かもされてるから。雑菌に。しかも、窓のとこにあったということは、結露の餌食になっている可能性が高く。「ばいきんもにげてく」というより、ばいきんの塊を経口摂取するわけですので。「ぱくって」って言われても。
 しかたないので、ぱくっとしたふりしつつ、襟元に豆を落とすというテクニックでごまかしますか。でも、それに気を良くした青空が真似して食べてしまってもいけないし……。これは食べられないよ、と諭すのがたぶん正しい。そして、青空のしたことは悪いことではなく、長男を心配してくれたのだからすっごく「いいこ」なのだということを、しっかり伝えてあげましょう。意志の善さと行動・結果の誤りを区別して指導するのが年長者のつとめ。

 というわけで、クインテッサさんのとこでべびプリ同人誌『うらプリ UraraComplete』ページが開設されました。
 ご存じのように鉄道ファンという野心的な設定の麗ですが、それゆえにまたテツ以外の読者には今ひとつとっつきにくい妹でもありました。言動もああですし。そこで、クインテッサさんと26さんが中心となって企画された本同人誌。これは、麗のよさを多角的に捉えながら、鉄道ファンの側からべびプリ世界に接近したり、べびプリファンの側から鉄道世界に接近したりできるという、これまたじつに野心的な試みの最新版なのです。執筆陣は驚きの錚々たる顔触れですが、その驥尾に付してぼくも1編寄稿させていただいております。いやすごいですよこのメンツ、次回更新で完全公開となるでしょう。(拙稿内容はいつものあれです。)
 べびプリオンリーイベント「19princess」ちゅーりっぷ組-19「緋燕白昼夢」にて頒布予定のこの1冊。ぼくも読むのが楽しみです、皆様もぜひお手元に。

 『とらドラ3!』読む。
 自販機の場面で、亜美。この子、あれこれ考えるためにここに籠ってる? 自分の表情を他人にどう見られてるかなんて気にせず、ありのままの自分の気持ちを確かめるために。
 ちょっと思い出して、第2巻を確認。p.215、「なら、仕留めてやらねぇと」という竜児の一言に、大河は「一瞬口をつぐみ、竜児の方へ向けられた大河の視線にはもはやそんな瑣末事への怒りどころか関心さえ消え去っていたのだが」。この場面、あたかも大河が北村と行動を共にするための(そして亜美への敵意を一時解除するための)言い訳を竜児から与えてもらった、というふうにも読めるのですが。むしろ、竜児から明白な期待を告げられたこと、大河に酷いことを言ったストーカーに対して竜児も憤りを共有してくれていること、に対して大河が素直に喜んでるんですねこれ。
 だから、第3巻でも、竜児がクラスの誰も賭けていなかった大河に6口もつぎ込んだということに、大河はものすごく喜んでる。北村が応援してくれてるのはもちろん特別だけど、それとこれとは別腹。p.196-7で、竜児が雨あがったら流れてないプールでと言ったり、「練習するか? そりゃ俺はその方がいいと思うけどよ」と言ったりするのを受けて、「もうちょっと頑張ることにする」(p.198)と。
 大河は、竜児に応えたい。でも、そのことを告げられない。自分だってよく分かってないんだから、犬らしく飼い主の態度で分かれって。
 なのに、竜児はそんな大河をドブ水まみれのままほったらかして亜美とちちくりあってたり(しかもストーカーを退治したことすら報告せずに)、大河の応えたいという気持ちを勝手な憶測で上塗りしたり。そりゃキレる。もっとも竜児にもキレて当然の事情があって、同じように大河に応えたいと思って心底頑張ってるのにね。そしてお互いが、だからこそ相手にも応えてほしいと願ったあげくの大喧嘩です。ぐぅたまらん。相手にとって自分が必要なのか、と。それが怖い。
 で、つまるところ、自分にとって相手が絶対必要である、と分かりました。なんだこりゃ(笑)。や、読んだ瞬間は笑うどころかうわああと叫びましたが。自分だって溺れかけてた大河が、ただ竜児を助けてくれなかったことのみに憤り牙を剥く。もうね、第1巻の告白を公明正大に繰り返しちゃったというか。
 亜美がほぐれてきたので、ここからが勝負なのかなぁ。
2009年2月6日(金) えまーじぇんしー
 べびプリ綿雪(2/6)。
 え、また綿雪? と思った瞬間に、一応の覚悟を決めました。よし、かかってこい病気。我に戦う用意あり。
 姉達を心配させてしまうから、虹子の誕生日を台無しにしてしまうから、と内緒で頑張って自分を回復させようとする綿雪。ただ兄にだけ、辛い秘密をこっそり打ち明けて。
 その気持ちを大切にしたくもあり、綿雪の体に無理をかけさせたくはなし。引き裂かれる思い。長男がこっそりお粥や温かい飲み物など作ろうとしても、すぐ蛍や氷柱に見つかって事情を察せられてしまうでしょうから、今はただ言われたとおりに手を握って添い寝してあげましょう。明日もに熱が上がっていたら、そのときは綿雪が何と言おうと休ませます。でも、今は綿雪にさらなるプレッシャーをかけるべきときではないので、笑顔で安心させたい。
 まさかこれ、バレンタインデーまで引っ張るんでしょうか。覚悟完了。

 馬鹿話。

らむだ「こないだ買った、ほら……あれ……なんだっけ」
美 森「えろまんがか」
らむだ「いや違う、三文字の、折りたためてテキスト打てるやつ……あ、テプラだっけ」
美 森「ポメラだろ」
らむだ「あ、それそれ!」
美 森「テプラ全然違うから(笑)」
らむだ「テプラってあれだよね、レバー握ってアルファベットをテープにぐりぐり刻印するやつ」
美 森「それもっと古い」
2009年2月7日(土) からっぽのおなか
 『とらドラ4!』読む。

 ごはん食べるって、お腹の中から説得力が満ち溢れるよね。

 冒頭の夢ですが……もう、駄目じゃないかな……。本物の犬になってしまうあたりも、大河に伏して願うあたりも、子犬を産んでもらう(自分で産む?)前に性行為のイメージがないあたりも。ラノベだからという言い訳は却下。つまりね、ちんちんはどこにいったの、という話です。大河の水着姿に罪悪感を覚えた等それっぽい場面はいくつかありましたが、どう処理してるんだほんと。ベッドの下にエロ本隠してなさそう。むしろ掃除のときに自分でその本を机の上にきちんと積み重ねてしまいそう。お母さんかお前。
 そして大河も同じ夢ですか。同床異夢(逆)。つか、同じ夢を見たこと自体あれだけど、その事実を確認しあってるところもう何と言うか。ほんとに隠しごとないのねあんたたち。
 警告夢、と解釈して竜児をなぶる大河。でも「あんた」を「……いや、私たちは」と言い直すとこが大河の公正さでもあり、次の策略の支度でもあり。行動あるのみ。そしてどちらか一方に戦力を集中すべし。もちろん自分。これは大河の我儘さでもあるけど、そもそも二人の約束はそういう順番で勝利していくものだったわけで。第1巻で竜児を「高須くん」と突き放したそのときと同じことを、ここで大河はしようとしています。竜児が身勝手な大河に怒るのは無理ないものの、彼もみのりへのアタックを求めてる一方で、何か悪い予感がしてたんでしょうかね。悪夢への怖気に上塗りされてるとしても。
 竜児、中学時代には部活やれてたんだ。そうか、学費等もたいしたことないから。高校では金かかるので、泰子が仕事時間を延長したりしたのかな。で、竜児も部活に行くより家事を優先した、と。その頃はすでに家事マニアとなっていたわけですが。
 みのりが砂に転んでたとこで何もできない自分に駄目だししてるけど、竜児あんた気が効かないというより、みのりを追いかけることもせず大河のことばかり心配してただけ。
 で、さて。それでも大河のおかげで頑張った。恋は、その存在を信じていなくてもいきなり訪れる。それはよく分かる。みのりも、わかめラーメンのネタに走りつつ、竜児がなんでこんなことしてるのか心の中で疑問に感じてるわけですが。p.148の「あ――」で、みのりは竜児の気持ちに間接的に気づいてる。竜児はそのことに気づいてないけど、竜児の遠回しな言葉は彼自身の告白としてみのりに理解されてる。うわー。そして花火の場面で再確認したうえで、「一緒にUFOでも探そうか」。うわー。
 キッチンに並んで楽しいひととき。みのりとしかできないこと。夜食でごろ寝。大河としかできないこと。
 おなかがいっぱいだと素直に漏れ出てしまいそうな、大河の本音。体の中にも外にも竜児がいる。心の中にも。でも、竜児の心の中に自分はいるんだろうか。シャツの裾を掴めなかった大河が、帰りの車中でずっと眠りこけていたのは、前の晩に一睡もできなかったからかな。

 それにしても、大河は子供だ。
 そして亜美は本気だ。
 みのりは……。

 p.239、「どう考えても等価ではないだろうか」の「か」は「が」の誤植なのかどうか、ちょっと気になります。
2009年2月8日(日) URARAAAA
 こないだ紹介しましたべびプリ麗同人誌『うらプリ』、執筆メンバー&サンプル完全公開。もうね、す、ごーい!の。宣伝文にもあるとおり、麗の魅力をとことん探究しつつ、麗を通じてべびプリや鉄道を、鉄道を通じてべびプリや麗を、知ることができる・もっと愛せるファンブックです。
 2009年2月11日のイベント「19princess」にて頒布予定、詳しくはリンク先をご覧くださいませ。
2009年2月9日(月) 大河、大河!
 『とらドラ5!』読む。ページを繰る指の、久々に速いこと。感想まとまんないので、そのつもりでお読みください。

 ひとりぼっちで、声にならない泣き声をあげている女の子が、ツンデレなわけがない。

 幸せになれ、本来あるべきだった居場所に戻れ、でも自分を置き去りにしないでほしい。それは、虎におんぶする竜のようで。
 今回は、お話のうえでは、竜児の側から大河をあえて突き放す試みでした。第1巻・第4巻で大河が竜児を突き放そうとしたのと、似ているようででも違う。大河は竜児をみのりのそばへ突き出そうとしたけど、竜児は大河を父親のもとへ押し戻そうとする。それは全然違う。
 大河は父をゴミ扱いするけど、むしろ自分が父からゴミ扱いされたことを知っている。父がかつて漏らしてしまった言葉はおそらく、大河の存在を、前妻との間に生まれた娘を否定する言葉。自分だけいいひとでいようとする、自分が悪人ではありえないと信じ込んでいる者の冷酷な言葉。その傷をざっくり抱えたままの大河は、人の心をかき乱す他人の分かったつもりの身勝手さを許せなかった。そして、私はここにいたい、竜児のそばにいたい、いていいよね、とは言えなかった。竜児はみのりのそばにいたいのだから。私はいていい者じゃないから。
 だけど、竜児にとって必要な存在であるのなら、せめて役立つ存在であるのなら。父がまたちょっかいを出してきたとき、大河は竜児に、力なく、精一杯のお願いをする。助けて、と無言の声が聞こえる。竜児が、俺の家にいろ、と、こいつはうちの一員だから連れてくな、と言ってくれたなら。でも、そうではなかった。竜児は私のことを一番よく分かってくれてるはず。チャーハンを作ってくれた大切な人。だから私、やろうと思えばお皿だって洗えるよ。だけど、役に立たなくたって、ずっとご飯をつくってくれてたよね。この数カ月、ずっと竜児のご飯を食べてきたから、もう体はすっかり竜児のご飯でできていて、身も心もこの家の子なの。「裏切り犬」という罵倒に反響する悲鳴。
 でも、竜児は。本気で自分に幸せになってほしくて。それは、彼自身の傷が言わせたエゴまみれの絶叫だったけれど、でも、ほんとにそうならば。私は、竜児のその願いに応えたい。私は、そうすれば役に立てるから。いてもいいんだ、って思えるから。大河のその気持ちもまた、竜児と同じく、ほんとは父に愛されたいというエゴを覆い隠してる。だけど、二人のそんな欲求も真実であるとともに、相手に誠実に応えたい、相手に与えた悲しみの罪滅ぼしをしたいという気持ちも、混じりっけなしのほんもの。絶対に、絶対に嘘じゃない。

 一人で幸せになるな、というのは、やっかみじゃなくて。独りでは幸せになれないということ、二人で幸せになりたいということなんじゃないのかな。竜児は気がついていないけど。

 そう、竜児。彼自身もまた、自分が母親に担わせた重さをずっと気に病んできた。自分が生まれたことを肯定できずにきた。だから家事に専念してきた。大河のそばにいたいのも、尽きせぬ汚れに立ち向かうことが自分の存在肯定を意味するから。
 だけどさ。泰子は、ありがとぉねぇ、って毎日言ってんだよ。竜児が家事うまかろうと下手だろうと、息子がいてくれて嬉しいんだよ。実家を遠く見つめながら、この子と一緒に生きるって決めたんだ。「戻ることができなかった」んじゃなくて、戻らなかったんだ。大河は、おいしいチャーハンがはじまりだとしても、それからずっと一緒にいたいって心底願って、嫌いなウドだって食べてくれてるんだよ。それなのに、竜児の願いに応えるためだけに、竜児のそばから離れようとしてんだよ。それくらい分かれよ。ばか。
 ばかだけど、竜児は悪くないよ。絶対に。

 みのりは、竜児の気持ちをすでに知っていて、でも大河の気持ちも知っているから、距離にすごく悩む。だけど、大河をめぐって竜児に嫉妬して正面衝突して、そのとき、自分を憎からず想っているはずの竜児にここまでさせる大河にも、どこかで嫉妬していたかも。最後の直線で、竜児とみのりが互いを認め合ったとき、二人が先に並び立ってしまった。竜虎よりも先に。だから大河は、再び席に座った。
 亜美は一歩先へ行くと宣言したけど、それは絶えず振り返りながら竜児を自分の方へと導きたいから。しかし、大河のためにできるだけのことをしてしまう。並び立たねばならないから。だから大河は、堂々とじゃれる。
 北村はなぜ大河をダンスに先に誘ったのか。そこまで優しいのか。「友達」として。竜児とみのりの間に流れる空気にもおそらく気づいたうえで。だから大河は、北村と手をつなぎながらも、もう舞い上がることはない。

 このキャンプファイヤーは、大河の心の凍てつく火葬。一人で生きていける、大丈夫。でもさ、一人で、独りでゴールするのは却下なんだよ。5人の仲間でこんなにしっかりと手をつないでいるのに、その輪のなかから、大河はするりとすり抜けていく。もう一度捕まえろ、いや、初めて抱きしめろ竜児。強い子にはそうしてやんなきゃいけないんだ。一緒に血まみれも悪くない、って笑ってやるんだ。

 大河の父宛てに記す。
 竜児はお前に「おまえなんていらない」と罵ってやりたいと言う。だけど、ぼくは彼と同じ気持ちではあってもそうは言わない。なぜなら、たとえそれがお前と大河の間柄についてのことだけであったとしても、そのような言葉でお前の存在を否定することは、つまりお前という一個の人間の存在が否定されるということであり、たとえお前という個人であってもその存在を否定していいということは、他のどんな個人も、そう大河でさえも、場合によっては同じ言葉を突きつけられうるからだ。みのりは、大河が父を悪く言われたくないのだ、と理解していた。しかし、それだけじゃなくて、みのりが大河の父に向ける憎悪や否定的感情は、ただそれだけでは大河自身の存在不安を悪化させるだけなんじゃないか。大河のために誰かを「いらない」と言ってしまうと、その切っ先が大河にこそ刺さるんだ。大河自身が父をいらないと叫ぶときも、その言葉は彼女自身を傷つけている。竜児がいうべきことは、大河ここにいてくれ、ということだ。
 だから、ぼくは、お前に言う。大河を生んでくれてありがとう。ただし、それはお前が大河にしてきた酷いことを正当化するものではない。しかし、生物上の父であるそのことをぼくは肯定する。お前が酷いことをしたから大河と竜児が出会えたとか、そんなことは間違っても言わせない。お前がそうしなくても、大河と竜児は必ず出会った。二人の境遇が違っていても。世界は「そういうふうになっている」。ぼくはその世界の一部として、彼らの存在を知り得た者として、二人を祝福する。次元の壁など関係ない。

 この「祝」はむしろ「呪」なのかもしれない。これらが表裏一体のものであることは「兄」である自分も分かっている。というか、ぼくのような人間こそが、大河の父にきわめて近いことも分かっている。そのときどきの本心と思いこんだ気持ちで人を振り回し傷つけ、しかも責任を感じない者。ゲーテ的腰ぬけというか無対象的人間愛というか。
 だから、せめて、ぼくなりのやりかたで、ご飯をつくる。

 追記。べびプリ氷柱(2/9)。
 綿雪の発熱は軽くてすんだ模様なので、氷柱の憤りは甘んじて受けます。という態度がまた怒りに燃料を注ぐ。
 しかしタイトルは「不適切」。はい、綿雪と不適切な関係になってしまいました。以後気をつけます。……この反省コメントもおそらく激怒される。どうしろと(真面目にしろ)。
 データ分析にも記したように、氷柱は「綿雪を長男に取られたくないという嫉妬心」と、「長男を他の姉妹に(綿雪にさえ)独占されたくないという嫉妬心」の両方をおそらく抱いてます。今回は、前者の嫉妬心が爆発したまんまに見えますが、その実くわえて後者の嫉妬心もまた、ちょっぴり顔をのぞかせているような。「私に内緒で――/ユキと下僕が――」の2行は、文脈の中での前者の意味と、ここだけ切り離したときの後者の意味とを、重ね合わせて読めます。
 とはいえ、氷柱の心配も純粋に共感できるわけで。インフルエンザのニュースなどは日々流れており、万が一をつねに考えて最善を選ぼうとし続けてきた、そう綿雪の姉としての自覚をもった瞬間からずっとそうしてきた氷柱としては、本当に危なそうな時に、自分が責任を負いたいんだよね。
 さて、氷柱と長男の間を取り持つのは、綿雪本人になるのかどうか。チョコの作り方を氷柱に教えてもらいたがるなど。あるいは、氷柱をあえて突き放してみるとか。ともあれ、こっちに引っ張ってきましたか先生。
2009年2月10日(火) ずつうがんがん
 べびプリ(2/10)。
 「反乱」の相手は、麗と同じく海晴の秩序。そんな氷柱を眺める次女は、やはりこないだと同じ対処の仕方。もー煽る煽る。そして言いたい放題。「単―」とか(笑)。「まあ、いいか。」とか付け足しても遅すぎます。
 というわけで、単―で仕切り屋で怒りんぼで戦う女で頭はすごく良いけれど家事とか裁縫は苦手な妹への精一杯のエールでした。バレンタインから逃げるのかね。私が食べるチョコのレパートリーが1つ減るのかね。今年はネギ型かインフルエンザウィルス型のチョコと見当つけましたがいかが。
 さて、今日の日記でもう一つのポイントはここ。

>とくに小さい妹たちには――ね。

 「怒りんぼ」という年少者を叱る役割を担えるということは、ただ怒ってばかりではいけません。例えば腕っ節が強いとか顔が怖いとか、相手を威圧させることが必要です。つまり、相手が氷柱の行為を威圧として認識し受容してくれないと、いくら叱ってもその場だけの従順なふりの陰で舐められて終わります。夕凪あたりの懲りない性格を見るに、氷柱自身がきっちり自らを律したうえで相当のことを実行できないと、威厳が保てないのですね。
 学業については、黒制服が示すとおり自他ともに認める優秀さですから、問題は家の中での務めを果たしているかどうか。姉妹の公平な分担だとか、みんなが参加し協力すべきこととかを、個人的な我儘で放棄することは、即「ずるい」という評価をもたらしてしまします。公正さに欠ける姉が、妹達に認められるような叱り役に留まれるはずもなし。たしかに霙姉さんが言うとおり(その言い方はあれとして)、週末は氷柱の戦いのときです。
 まぁ、これまた霙の言うとおり、綿雪の泣き落としで一発クリアかもしれませんが。
2009年2月11日(水) 届くのは首まわりだけ
 『とらドラ6!』読む。

 あら。ゆり先生、成長してる。これはほんと立派だ。

 北村の事情。生徒会長にずっと片想い。男らしく爽快、冷静に計算しつつどこか抜けてる、というイメージががらがらと崩れさるとき。すみれに憧れて、少しでも近づこうと真似をして、生来の友達思いに輪をかけて亜美や同級生の世話をして、気を回したり裸体になったり。自分を気遣ってくれる友達の温かさが嬉しいから、生来の優しさに輪をかけて目玉焼きも平らげるし馬鹿みたいに明るく振る舞う。
 まあ、それが水臭いという。亜美に嘲笑されるまでもなく、自分の情けなさは分かっていて、だけど・だから自分を情けなくすることしかできない。大切な仲間達が救ってくれようとしているのがありがたくて、でも自分を本当に救ってくれる人は自分を見ていない。ただひとりが欠けているから、全てが無意味になる。未来に届かないから、今の幻想にしがみつき続けようとする。

 みのりの事情。竜児のことをはっきり意識。体育会系女っぽく爽快、恋愛風味のかわりにオタ臭、というイメージががらがらと崩れさるとき。竜児に恋して、少しずつ近づこうと勇気を出して、思い出の写真を共有したり一緒に北村の家に行ったり。自分を気遣ってくれる仲間達の温かさが嬉しいから、生来の優しさに輪をかけて亜美のことも擁護するし大河のために身を引こうとする。
 まあ、それがずるいという。亜美に見透かされるまでもなく、自分の傲慢さは分かっていて、だけど・だから自分のうわべだけ取り繕うことしかできない。竜児が引っ張り大河が後押ししてくれているのがありがたくて、でもそれが大河という親友を苦しめると知っている。どちらかを選べないから、どちらも自分も苦しめる。未来が引き裂かれるから、今の関係にしがみつき続けようとする。

 亜美の事情。みのりのことをはっきり認識。芸能人で養殖天然、腹黒いけど面倒見よい、というイメージががらがらと崩れさるとき。竜児が手段でなく目的となって、大河を嫌って惹かれて、ガキどもに付き合ってやったり負けじとムキになったり。自分にかまってくれる仲間達の温かさが嬉しいから、生来の優しさに輪をかけて北村のことも説明するし無駄な親切で傷つかないようにと助言もする。
 まあ、それが口惜しいという。竜児は朴念仁なうえ、みのりと大河と北村のことばかり。大河も北村も自分達のことで手一杯。ずっと仲の良い者同士の連中に囲まれて、遅すぎた参加者の自分。その中でも自分のことを一番気遣ってくれていたみのりを、自分の一言で自ら遠ざけてしまう。どろどろにたぎる自分の本心が引き裂かれるから、誰にも見えない自販機の陰に醜さを隠す。

 竜児の事情。いや、こないだ「初めて抱きしめろ」とか「一緒に血まみれも悪くない」とか書いたけど、こんなかたちですぐ実現するなんて。北村を助けたい、みのりが好き、大河が心配。ぜんぶ本気だから誰かを手段にしているわけじゃなく、でもその時々に誰かを見つめて誰かを忘れてしまう。「役立たず」の「最後の一線」は、それでもきっと未来ではこの手が届くはずだ、と信じること。
 まあ、それが届かないという。遠くにいれば希望が持てても、近くにいるのに、手を握っているのに、届かない分からない。いや、同じ星を見つめても、瞳に映るいろは違っている。ましてや自分の眼の中に、誰がいつも映っているのかなんて分かりっこない。北村に応えてほしいと願うのは、彼のために頑張った大河の想いのため。みのりを見つめるとき以外、大河のつむじが踊っている。

 そして大河の事情。「自分が望んだものは決して手に入らない」。それを知ったときにそばにいてくれた、優しい、大好きな「友達」。その優しさに女の子として応えることは自分にはできないから、彼を傷つけた敵を倒すことでしか返せない。そんな自分に、お前はそれでいいのか、と言ってくれる竜児。その背中にそっとおでこをくっつけて。
 北村に手料理を食べてもらえて心底嬉しいそのときも、「いつまでも頼りっぱなしではいるつもりはないし……」と漏れる決意。一人で、独りで生きると決めたから。竜児がみのりとくっつくまでは、ご飯をつくってもらうとしても。それまでの間なら、マフラーを借りといてもいいんじゃないか。竜児がみのりと並んでいるときは、その匂いのするマフラーに包まれて顔をうずめていてもいいんじゃないか。独り歩きの練習のための歩行器。
 まあ、それが手放せないという。失恋のあと、停学の孤独のさなか、竜児の家の窓を眺め、冷気を言い訳にマフラーを巻きっぱなし。「……さぶいの。でも、こうしてりゃ少しはマシよ」そう、こうしていればずっと一人で生きていけるはず。何も手に入らないと分かっているから、何も期待せず、ただこうしてちょっとだけその思い出で世界から守ってもらえれば、大丈夫なはず。なのに。
 憎しみのままに戦ってしまえば、汚さないようにマフラーを外さなきゃならない。
2009年2月12日(木) しょこら
 べびプリ夕凪(2/12)。
 あれ、麗の事件のときと流れが似ている……(笑)。ヒカル待機状態、はどうだかですけど。
 夕凪は相変わらずの速度。ヨダレとか。さすが立夏の後継者。しかし、家の中がチョコとクリームの匂いに満ちているというのは、想像するだけで胸焼けがします。だめだ、早く餡子をもってこい(やめれ)。
 小学生揃ってお買い物というのもいいですよね。トップが小雨。サブが麗。……星花に期待(えー)。いや、年長の二人とも、最近はすっかりしっかりです大丈夫。昨年は立夏が率いていたかと思うと、ええ。今年は綿雪も一緒に行けたんだろうねきっと。
 で、最後の情報ですが。立夏が調理斑参加とか、星花が罠をしかけたとか、それぞれ興味深いのですけど、「氷柱お姉ちゃんがそーとーケーカイしてる」てのに思わず笑ってしまいました。早っ。復帰するのごっつ早っ。超高速で泣き落とされたんでしょうか。それとも霙姉さんの策略にまんまと。ほんとに単−−。

 くわねさんご購入。どもですー。そして、「頭おかしい」とかすごい褒めていただいてる。「芸のある同人誌」というのもしびれます。わーい。
 これはもちろん執筆者それぞれの力によるところ大きいのだけど、それよりもまず言っておきたいのは、26さんとクインテッサさんが最初に示した企画コンセプトの妙味。これは何度でもくり返し強調します。麗という妹は、べびプリという作品が試みている挑戦の焦点に位置する存在だから、ここをあえて正面から突破することで作品理解と作品愛を増進させようという本企画の切り口は、まことに見事でありました。
 で、その突破口を開くために集めた執筆陣が、もうね。手抜かりなし。べびプリファンダムにはこのメンバー以外にも傑出した方々がおられますが、少なくともぼく個人にとって、やられた、という心持ちでした。
 正直に話しましょう。26さんから最初にお声をかけていただいたとき、そりゃ嬉しかったです。そしてその気持ちに重なるようにして、考察系テキストなら自分の専門だ、という自負心と、はたして期待に応えられるだろうか、という不安がむくむくと。シスプリ考察の勇として参加を求められてるわけですから、よっしゃ任しとき、と威張りたくなる一方で、最近は寄稿以外でまともな考察を書いてないのでリハビリが必要なんじゃ、と戦々恐々でした。ようするに、過去の評価を失いたくないという、守りの姿勢に入りかけてたわけです。
 そしたらねー、他の執筆者リストが送られてきて。YU-SHOWさんやいずみのさんのお名前があるわけですよ。ここで、火がつきました。YU-SHOWさんは日々べびプリ感想をあれだけの高水準で綴られてて、以前にも書いたとおりぼくはこっそり負けまいと思ってます。しかもシスプリについても大先達。いずみのさんはと言えば、あのネギま同人誌を思い出します。ぼくがネギまを読むようになったのはいずみのさんの赤松健論がきっかけだったし、拙稿を何度も修正して下さったというご恩もあります。しかしその一方で、漫画評論家としての躍進ぶりを眩しく見つめていたのも事実。このお二人と同じ場所で書くとなれば、そう簡単には負けられん。このさい胸を借りるつもりでやってみるか、なんて思ったわけです。後ろ向きの状態から、挑戦者の姿勢に変われたという。
 そうなると、ぼくは作品にどっぷり浸かれるようになるんです。で、考察の泉がおのずと湧き出てくる。草稿を書き上げて、よっしゃーっと鼻息を荒くしていたところ、お二人の草稿を拝読して憤死したり。やぁ、くどいわ自分の文章。作品のツボもちょっと外してたかも。などとおろおろ。それがまた、全力で挑んだ結果の反省として、じつに心地よいんですね。
 てなわけで、ぼくにとってこの同人誌は、自分の力を出し切るために必要な状況までもちゃんと与えてくれた企画でした。これは企画・編集者の卓見なくして不可能だったと思うのですね。そうして原稿を書き上げたとき、ぼくは麗やべびプリを以前よりも好きになっていましたし、執筆者達のそういう過程を経て創られた同人誌は、きっとその幸福を読者につなげていくに違いありません。参加できたことにあらためて感謝です。
2009年2月13日(金) 直す、壊す
 べびプリあさひ(2/13)。
 あ、氷柱の罠がかいくぐられた(笑)。罠というより、こうやって周域に囮チョコを配置しておくことで、本命チョコを守るという作戦でしょうか。しかし「おいしいものは/じぶんでとる!」とは、なんと力強いことかあさひさん。青空と壮絶なコンビを組みそうです。

 『とらドラ7!』読む。

 主人公の男の子が主婦的という設定だと、料理や服飾など女の子の知識・感覚をそのまま主人公のものに使えるので、女性作家にとっては重宝することがあるのかも。

 ドーナツ天使の大河の絵。一瞬、寒気が走りました。ほんとに昇天しないで。お願い。

 いやー、みのりってモテないんだよね。なぜか。亜美は自他共に認める美少女だし、大河もやはり(怖い)美少女と周囲から認識されているけど、みのりファンは同じ部活の後輩女子しかいない。男子達の女子評価談義でも、名前が出てこない。いわゆる「俺だけが知っているこの子の素晴らしさ」という男主人公にとってのヒロイン独占視点は、竜児から大河に対してもみのりに対しても機能している。
 おっさん臭&オタ臭は元々そういうのが好きなのか、それとも恋愛を遠ざけるためにそういう臭いをわざと身につけたのか。立派に高校球児な弟のことを考えれば、みのりは男の子に生まれたかったのかもしれない。女の子であることに不満を抱いてる。女の子としての世間的な幸せをつかむことを警戒している。自分のあるがままで幸せになることを拒むから、誰かのために、で幸せになろうとする。かつて大河の悲しみを目の当たりにしたみのりだから、二度とそんな目に遭わせたくない。ましてや、自分がその片棒を担ぐなんてありえない。
 狩野会長がしたことを、みのりもやろうとしている。ソフトボールに専念したいけど、竜児への想いがそれを妨げる。どっちつかずになる前に、選ぶとすればそれは……。だって、親友の大河が、竜児を必要としているはずだから。だけど、生徒手帳には北村の写真が。可能性が錯綜するばかり。
 練習試合に自分のミスで敗れて、素敵なツリーを自分のミスで粉砕して、壊したものを直せないから絶対にもう壊したくない。大河の想いを知ってしまえば、もう絶対に竜児の告白を受けられない。聞けば嘘をつけなくなるから。そんな弱い自分が大嫌い。弱さが大切なひとたちを傷つけるから。大河の笑顔を受けるに値する自分でいたい。そのためだったら、これからはどんな痛みも耐えてみせる。なぁに、あの子の痛みに比べれば屁でもない。幽霊だって怖くない。いないものは、なかった気持ちは、怖くなんか、悲しくなんか、ない。壊れた自分の心なんて、自分で直してみせるから。

 嘘つけって。けっ。
 みのりに罪悪感消えたかと尋ねたあのとき、亜美の瞳って真っ黒だったんじゃないかな。第2巻で竜児の詰問に張り付いたような笑顔で答えたときと同じいろ。そういう女の子の瞳を、ぼくも見たことがある。片思いのひとのその瞳は、そりゃもう魅了されるほど恐ろしくて。あれからもう7年です。大河みたいなひとでしたが、ぼくは竜児になれなかったんだよね。ああそうか、だからぼくは竜児がこんなに気になるのか。頼むよ。掴んでくれよ。
 しかしまあ、相手はみのりなわけで。
 んで、クラスの中には、大河−北村派と反対派が出現してるわけで。
 みのりのことも北村のことも、大河と竜児でずっと頑張ってきた。そこに今更、事情も知らない級友が割り込んできたって、ただただ迷惑。この親密圏への侵入でしかない。だけど亜美のことは、竜児もそこまで拒否することなく受け入れている。もう身内。亜美が感じてる以上に、身内。でも、亜美もそのことをうすうす感じてるからこそ、かえって疎外感が痛切に。意地悪に紛れて生徒手帳をそれと気づかせずに返したり、竜児におせっかいしたり。淋しい気持ちをちゃんと見つめろ、とあの砂浜で言われたから、そうしてるつもりなんだけど。「そうしたら、あたしのこともっと」。でも、竜児を大河から奪うなんてこと、亜美にもできない、したくない。みのりと似てる袋小路。でも、竜児は自分には向いてくれないのに、みのりには最初からずっと向いていて、だからみのりが羨ましくて、竜児にちゃんと答えてほしくて、つい意地悪を言ってしまう。「どいつも、こいつも」聞いちゃくれないけれど。自分の気持ちが一番分からないから、友達の……仲間達、の、分かってくれなさが身に堪える。少なくともこいつらは、お互いの本心が分からなくても、お互い思いやっていることだけは分かり合えているのに。自分はその輪のなかにいない。入りたくても、こんなに頑張って入ろうとしても、入れない。奈々子は気づいてくれたけど、それはとても嬉しいのだけれど。大好きなひとたちの仲間の一人に値する自分でいたいのだけれど。

 クラスがわりと大河応援ムードに染まるなか、麻耶が独りタタカイに向かうさまは、とても凛々しい。亜美と大河がじゃれてるとき、そっぽ向いてみのりと雑談したりして。たぶん、奈々子とも話をつけてるんだけど、そこでも麻耶なりに堂々と告白したんだろうな。まるおのことが本気で好きなの、と。もし奈々子も本気なら、お互い頑張ろう、ということだったんだろうけど、奈々子はそんな親友のことが好きだし、北村への想いも負けてるから、セコンドにつくことにしました。それを聞いた麻耶は、ありがとね、って抱きついて泣いたかも。

 北村テープを頂戴し、思わぬプレゼントにご満悦。そんな大河は、大口あけてわっしわっしとレタスチャーハンをかっこむ。おいしいチャーハン。竜児のチャーハン。北村への想いは、こないだの暴走で始末したはずだけど、憧れる気持ちはそう簡単には捨てられない。というか、もういいの、と言ってしまったら、自分と竜児を結びつける絆が半分切れてしまうわけで。とはいえ、自分の方を先に支援しろとはもう言わない。竜児とみのりがくっついてくれさえすれば、自分の方は自動的に二人から離れていくはずだから。
 私には、一度だけサンタが来てくれた。私は、誰も見ていない子供達を見守っている。抱えきれないほどのプレゼントを世界中に届ける私のことを、サンタさんもきっと見てくれている。たった一人の誰かにとって相応しい自分でいたいから、私は負けない。これからの孤独にだって耐えてみせる。自分で選んだことだから、みのりと竜児の幸せが自分の幸せだから。今まで自分を大切にしてきてくれた二人への、これが私にできる一番の贈り物だから。
 足裏に血の滲む一人歩き。
 二人のためにできることをしたという思い出とともに、誰にも縋らず生きていくつもりだったけど、サンタが来てしまえば、自分から喜び勇んでしがみつく。その小さな体を優しく抱きしめてくれる手の温もりを知ってしまったから、その不在に立ち戻ることなんてできない。「急いで戻るのよ」と突き飛ばせば、「俺はお前を一人にさせたくなくて帰ってきたんだ」。みのりの元に「戻」れと言ったのに。「帰」ってくるだなんて。ここはあんたの居場所じゃないっての。
 あんたが、私の居場所なんだっての。
 住み慣れた故郷の星から、猛烈な速度で重力圏を振り切って飛び出していくロケット。宇宙的孤独。絶対零度のひとりぼっち。二人を結びつけたら、そのお礼に自分と北村の間を取り持ってもらったりなんだりで、残りの高校生活はやっていけるはずだった。だけど、もう北村の方を向くことさえできない。姿勢制御の電波が届かないから。

 慟哭。くり返すのは、愛する者の名前。虎が覚えたたったひとつのことば。
 さっき一度外したマフラーを、独りの部屋でまき直す。明日のクリスマス夕飯で何と言ってやろうかと、ぐるぐる考える。たぶん朝食はいらない。北村へのラブレターを書いたときよりも、食欲がない。

 聞こえたから。大河の心の傷は、私が直してみせるから。高須くんが言ってくれたように、直るから。直してみせるから。高須くんの破片は大河がくっつけられる。私の破片は、大河の笑顔でくっつく。直りかけが痛いのは承知のすけ。いやいや、もとより壊れないから。超人硬度10だから。
 竜児がふられるのは、大河の元に戻った時点で既決事項でしょう。当人の衝撃はいかばかりかと察しますが、それはそれとして冷静に考えれば。はい。

 くそ、失恋のときのことをたくさん思い出した。かすかなノックの音。冗談半分で突きつけられた果物ナイフ。雪に気づいてはしゃいだ声。ぼくは一時期、あのひとにとって間違いなく竜児みたいな存在だったけど、ぼくはあのひとをみのりのように想っていたから、そのままでいられなかったしそこまで優しくもなれなかったし本物が現れた。大河、幸せになれ。竜児、手を離すな。あと、手に職つけろ。板前とか目指して、大河をそっちの意味でも食わせてやれるようにすべき。

 ところで、第4巻でシャツの裾をつかめかったくだりと若干齟齬をきたしてるような気がするので、いつか最初から読み通して確認する予定。あと第1巻の、そっちんちのこになんなさい、という竜児の台詞とかも、そんなふうにネタであっても言える子なのかどうかとか。あれはまあ、大河の家庭の事情を知る前だからいいのかな。
2009年2月14日(土) 悶絶
 追加のとらドラ話、というか。べびプリは追記予定。

 第7巻までで、ゆり先生が着々と一皮剥けてきててたいへんよいです。教師のすべきことと、やろうと思ってもできないこととがきっちり描かれてて面白い。

 竜児の失恋について。昨日の日記では、まぁしょうがないか、みたいな突き放し方をしましたが。ぼくはこの作品、基本的に竜児に感情移入しつつ読んでます。だって男の子だもん(滅)。
 みのりにあのように拒絶されたとき、夜空が暗転してましたけど、実際にふられるとああなるよね。しかも、告白さえ聞いてもらえなかったという門前払いの苦悶たるや。自分のときは、ぼくの告白を拒絶したあともなおしばらくぼくの近くに立ち寄ってきて、ああこれがこれからみのりが竜児にするはずの行動なのだなぁ。
 ぐわー(絶叫)。耐えられないよきっと。頼むから竜児、みのりを憎むなよ。でも無理か。どうして普通の顔してそばに来るの、と何度か尋ねたのは、万が一に縋ったのもあるし、結局ぼくのことを都合よく利用してるだけではってどろどろ悩み始めたから。こっちの痛みも知らずによくどんな残酷なことできるよねー。辛すぎて目から赤い汗が流れるよ。あはは。地獄が見えたあの日から。
 まあ、悶絶しながらも、そのひとの問題解決を全力サポートしましたが。こう……最初から大河を意識してたのに大河に選ばれなかった竜児の生き様……。いまでも良い「友達」というか相談相手ですが何か。みのりの明朗さと大河の一人でできなさを兼ね備えつつ、周りにすんごく幸せをくれるタイプのひとで、ぼくもその対象だったわけですけど、そのためのエネルギーを周囲から吸い込む力も尋常ではありませんでした。一緒にいてあんなに疲れるひとも珍しかった。夏旅行の大河たちもそんなこと言ってましたね。早くどっかに嫁いでくんないかな。
 要するに、好きなものは好きということで。

 べびプリバレンタイン更新分(2/14)。土曜日だというのに、頭が下がります担当者様(敬礼)。

 青空。「どぉーんっ♪」の文字で、ダイブというかばったんのさまが目に見えますね。そこからおうまさん、そいね、と連続技。最後はきりんさん。……きりんさん? 長男ちんこでなければ、きりんさん柄のパジャマでしょうか。ちなみに、幼児さんで7時起床というのはけっこう早い。

 春風。あ、いきなりですか。今日は妄想空間との障壁が極端に薄くなる日なので、本人もそのへん気をつけてるご様子。ところで、その朝食はちと胸焼けが。チョコサラダ……。どんなだ。早めに登場したので、夕方以降の暴走は描かれないのね。

 真璃。外は大嵐ですか、春一番。あるいは、姉妹の霊的戦闘が天候に波及。アンドロギュウスが無効化。『ドラゴン・パス』一度でいいから真面目に遊びたいなあ。さてマリーは「フィガロの結婚」とかもはや教養人。デビルマン外伝とか読ませらんない。

 さくら。姉のいちゃいちゃへの介入に成功。しかし足下不如意でべそっかき。転ばないように特訓のすえ、未来の女子ラグビー名プロップが誕生しました。どーんじゃんけんって、花壇のフチでおしり同士どーんって勝負するやつですかね。蛍は強いぞ。おっきいから。

 虹子。でました、ないしょ話。そして春風さえも踏み込まなかった、チョコ長男を舐める希望書提出。さすがです。麦チョコはホンモノのチョコではないとの判断ですが、おそらくこの伝で行くとプリンスメロンもホンモノのメロンではないのでしょう。ああ。

 観月。霊的戦闘を敏感察知。と思いきや、初めておつかいですか。キュウビは一時退散ということで、単身の観月は相変わらず年齢相応の幼児さん。だけど、悪天候なのにおつかいとは、おそらく準備のために長男を家から追い出す作戦。それを任せられるあたりが頼りになります。アニメ版シスプリのクリスマスでの咲耶を思い出しますね。

 綿雪。たらこのちゅるちゅる。妹達を愛でながら、自分がまだおつかい未体験なことをただ後ろ向きに恥じるだけじゃなくて、自分も必ず兄と行きたい、と思えるその意気地やよし。今度の暮れごろだったなら、正月の凧を買いに行くよ。

 氷柱。おお、まだ凍ったままでした。霙の作戦も再び失敗。ふふふ。

 夕凪。あーまたもや抜け駆けを(笑)。お調子者はいいけど、昨年も早まってヒカルに抱きついたりしてませんでしたか。あと、自分をプレゼントというのも10年早い。……いや、8年……5年?(無期懲役)さて、今回はどんな失敗に終わるやら。

 星花。今日もお姉ちゃんしてます。夕凪のこともよく分かってる。そうか張飛か、うんうん。将来、お酒は飲ませられないね。暴走妹がまた叱られたりみんなに迷惑かけたりしないようにと、兄を連れて事前対応を図ります。二人きりなのはついで、ついで。

 で、兄部屋初体験。あれ、そうだったんだ。長男の時間を確保するため、小学生以上の暗黙ルール。そして嬉しさの最中に、その幸福を夕凪にも分かち合いたいという優しさ。だが待て、それは夕凪の罠だ。普段の姉妹同士のキャッキャウフフ炸裂。

 吹雪。「火事場のバカ力」ってキン肉マンでしょうか。姉二人のはね、ええと、ただのバカ……。キン肉じゃなくてToLOVEってます。なんだどうなったんだ姉達。ほんとにちゅっちゅしちゃったのかな。よもや長男がお姫様たちにサービスしたとか。そしてくしゃみかわいい。

 立夏。本気モードだ。独占欲の裏にある、寂しさと未来の予感。鈴凛に近いと以前も述べましたが、イマドキの言い回しでうまく伝えられない、うまくごまかせちゃうこの想い。でも顔がどこまで真っ赤になるかはごまかせないから、ハグして耳元でささやきます。

 小雨。見てたのね。ただ抱きついてただけなら平常運転だけど、さっきの立夏の本気さを敏感受信。立夏の励ましも嬉しかったし、負けないようにと思いはじめてるからこそ、胸の痛みが初めて辛くなりました。がーんがーん、げえっ麗!?

 麗。久々の全力攻撃。小雨とは違った意味で、衝撃を覚えてるご様子です。気になって振り回されるのが悔しくてたまらんお年頃。でもチョコは捨てたりしません。あとで小雨があわあわと兄を擁護するんだろうけど、そのときどうするのかな。

 蛍。……チョコカツカレー……。大きなリボンに白雪が一瞬重なりました。カレーに合うのかなぁ。長男専用に辛口を用意してあるのかもしれませんが、カロリーとか考えたら負けちゃう。きょうだい全員の幸せを謳うのは、いつもながらの母親風味です。

 氷柱再び。ええ、本日の主役ですから。去年は泣いちゃった綿雪が、今年はニコニコと姉を統御。そして1メートルのハートチョコ……これを食えと……。今後1ヶ月はおやついりません。なんだかんだで参加してくれてるのでよかったよかった。

 ヒカル。女子に大人気だけど今年は気楽。女心が「メンドクサイ」という言葉にぎょっとする長男に、麗の内心を解説してくれる親切。この様子では、来年にはボクサーグローブ状のチョコでノックダウンでしょうか。今年の時点ですでに鼻血が。

 霙。ああ、姉さんもあのカツには……。そしてあんこが……。あんこカレーも謹んで辞退します。そんな霙が初めて手作りしてくれたあんこチョコ。どんなだ。そして挑発だ。もたれた胃袋に糖分過多ですが、この姉には通用せず。はい食べます。

 あさひ。これはまた豪快ないびきで。そして立派な夢を抱かれて。いや、大きくなったらチョコカレーをいっぱい食べたいとは思わなくなると愚考いたしますが。そして「おにいちゃんになる」妹ここに二人目が爆誕。いずれにしても大物の予感ひとしおです。

 小雨再び。お、来た。よく来た。ちゃんと言いたいことを正面きって言えました。こないだの「後悔して泣かない」を実践して、立夏にも麗にも恩返しです。やや反省した妹からの伝言も請け負って、この子のいいところも存分に発揮。

 海晴。イベント総括、ならびにきょうだい愛の総括、今日もお疲れさまでした。しかしこの長女、バレンタインデーもクリスマスも家族と一緒ということは、姉さんデートの可能性すべて断ち切ってまで……。弟妹の協力で家から追い出すことがいつか必要ですね。

 氷柱三たび。まー、わずか1分前に。海晴が部屋に戻るのを待って、さらにしばらく懊悩してからのお出ましでした。せっかく綿雪が教えてくれたのだから、と妹の後押しを支えにして。自分だけに綿雪が、自分だけが長男に。そして、自分だけに長男が。
2009年2月15日(日) 涼宮ハルヒの空腹
 切るところを間違えた醤油パックみたいに、中途半端な力で耳をちぎろうとする北風もようやくおさまるかと感じていた2月の半ば。春の足音を探知する耳は、誰も持っていなかったらしい。今朝の天気予報でも7月並みの暖かさなどとぬかしていたが、これがあいつのいつもの仕業かどうかに思い悩んで貴重な青春を浪費する余裕がいまの俺にあるはずもない。

「おっそいわよキョン! なにグズグズしてんの、とったらすぐパス! ほら!」

 そう怒鳴られてもなぁ。
 見るからにイライラしっぱなしのハルヒの前には、ちっこいフランス人形みたいな女の子が細腕を振りかざしてぴったりマーク。恐ろしいことにゲームが始まってこのかた、あのハルヒの動きにいささかも遅れをとっていない。さらに恐ろしいことに、この子はおさげを振り回しながら、2分で5回もハルヒへのパスカットに成功している。嘘だろ。長門のロングシュートがなければ、とっくにダブルスコアだなんて。

「あーもう、そこの般若! 邪魔だからどきなさい! どけっての! キョン、どかせ! リーダーの言うことがきけないの!?」

 きいてもいいが反則だ。俺はいま、聞き慣れた罵声よりもホイッスルが怖い。もっとも、向こうでいかにも体育会系の女と前を争っている優男は、別の考えをもっているんだろうが。

「…っと、やべっ…」
「あー! こらバカキョン! 何もしないで奪われるやつがあるかぁっ!」

 いや面目ねえ…。さすがにあの剣幕はやむをえない、こりゃ負けたりしたらよっぽど恐ろしい目に遭わされそうだ。俺のマークについていた野郎は、ボールを奪うなり振り向きざまにどこかの宅配便みたいな足さばきで一気に詰めていく。そこに一応控えてくれていた朝比奈さんは、突進してくる野郎の顔を見るなり、

「ひっ…」

 部室の鍵をかけられたときを思い出す、そんな表情を凍りつかせてへたりこむ。その横を駆けぬけて、ハルヒのインターセプトもわずかに届かず、

「だっしゃああああ!」

 気合いもろともダンクっぽい何かを決めたその野郎が、おぼっちゃま髪の仲間にナイシューナイシューと尻を叩かれる。これでまた20点差とは。あっちにもコートのすみっこでぶらぶら遊んでいるモデルみたいな美少女がメンバーにいるというのに、なんでうちがこんなに苦戦する。
 そう、俺は焦っていた。そして、恐怖していた。ハルヒに真っ向勝負を挑むあのフランス人形の猛々しさを。そして、

「圧力鍋は、もらったあああぁぁぁ!」

 訳の分からん雄叫びをあげる、この極道ズラの高校生を。いやマジで怖え。
 冬の町内バスケ大会、豪華賞品はあ−ら奥様はいこれはなんと、なしみったれたイベントに、うちの暇人が食いつかないわけはなく、それもこいつのガス抜きにちょうどいいかと思っていたのだが。
 まさか、こんな主婦じみた餌にそれ以上の勢いで食いつく奴がいたとは、神ならぬ誰が予想したであろう−−。

「こうなったら、いくわよキョン古泉くん! フォーメーションB!」

 そんな作戦は初耳だ。敵を欺くにはまず味方から、だろうか。ところが敵もさるもの、

「ふん、それならこっちだって。いくわよ竜児、みのりん!」
「おうタイガー! ジェットストリームアタックだ!」

 むしろノリで勝っている。なぜか坊ちゃん頭が両肘を突き上げて輸送機らしき真似までして、みのりんと呼ばれた体育会系に両の拳で頭をコートめがけて沈められている。馬鹿だ。こいつら馬鹿だ。だが、その馬鹿に負けそうになっているのが、俺達だ。

「BといったらバストのBでしょ、ぼやぼやしてないでみくるちゃん。サービスして敵の目を惹きつけるのよ」
「ひゃあ!? や、やめてください、めくらないでー!」
「おっとそうきたか。ばかちーやっと出番だよ、あんたの自慢の腹肉でやつらの淫欲を吸い上げちまいな」
「ぎゃあ!? なにすんのよこの絶滅希望種、だったらてめえの貧相な尻でも拝ませてやりな!」
「なにおう!」

 馬鹿だ。うちの猛獣とどっこいの馬鹿なのだ。が。
 そんな見知らぬ馬鹿どもに負けそうなのだ。が。

 ハルヒ、お前、何だか。
 愉しそうじゃないか−−?

「いまの若い子は、TOKIO! なんて言ってもわかんないわよねぇ。やっちゃんさびし☆」
「いやいや、まだ慌てる歳じゃないにょろよ」

 はいそこ、馴れ合わない。
2009年2月16日(月) Fool for the Lady
 べびプリ(2/16)。
 こないだのバレンタインデーではおかんむりでしたが、今日もその話題です。立夏ハグがバミューダ部屋に波紋を呼んだ。でも波というより風。主に頭に。立夏は小雨にもハグハグしちゃえーとけしかけてるっぽいですけど、その被害を受けまいと文字通り「懸命」な麗。「絶対に死ぬもん!」が日記にもついに登場です。でもね、立夏に続いて小雨までもがハグしはじめたとしても、麗が自分もそうするところを想像する必要はないのでして。

>私――

>……

 この間に流れた脳内光景を、ぜひとも具体化していただきたいものです。お顔が赤信号。

 『とらドラ!』、ヤス氏によるイラストはぼくも気に入ってるのですけど。永野護絵で漫画にしたら、しっくりくるところもあります。触れると壊れそうなほど繊細な、大河の美貌。その顔面が無様に歪む、他人を小馬鹿にしたりだらしなくでろでろになったりの表情とのギャップ。ファティマでなければ、クリスティンあたりがイメージ的にぴったりかしら。「んべー」とあかんべーしてる絵が容易に想像できます。一方、竜児は、ヤス絵ではずいぶんと美化されてるので、それこそ永野絵のデコース・ワイズメルとか、そのへんで。
 第1巻で、北村と偶然「パス練習」できてご満悦の大河の表情は、文章を読むにふたばの赤提灯っぽい。糸目で口が三角とか、こちらでお馴染みの。
2009年2月17日(火) ふぇみにん
 べびプリ虹子(2/17)。
 もー女の子。かわいいは正義。という虹子ですが、ひな祭りの楽しみの最初が「かわいいおようふくを着て」というあたり女の子。あさひの野望を未だ知る由もなく。いつか、青空・あさひというやんちゃ妹とこの乙女姉で3人組になるんでしょうか。こういう組み合わせは姉妹のなかでも初めてですね。
 「おかしやさんにもなれる」のは別に女の子に限らないけど、ここまで素直に思ってるのであれば海晴姉さんも安心でしょう。その一方で、幼い妹がおよめさんと騒いでも、麗も気にせず関知せず。
 こないだ、長男が家にやってくる前にアニメ版シスプリ第7話までを鑑賞して留意点をメモる海晴、という想像をついったーに記しましたが。姉妹全員で結婚式ごっこ、ウェディングドレス姿が勢揃い、というお話もいつか綴られるのかどうか。そんなの麗どころか読者もしぬもん。春風さんとか泣きだしそうです。
2009年2月18日(水) そしておねしょ被害
 べびプリヒカル(2/18)。
 昨年の春同様、ヒカルの乙女ちっくメランコリー。おセンチもーどでーす。秋よりもむしろ春先にこう感じてしまうのがこの子らしさ。卒業式などが苦手かもしれません。今年はすがりつける胸があるから泣いちゃっても平気だぞ。とか言ってると脳天に金獅子丸。
 さて、問題の

>私の大事な――
>大事な――
>
>……
>
>小さな妹たちを抱っこして、
>今日は寝よう――

という最後の箇所ですが。この空白に誰を想ったかについて、昨年同様に長男かと推測することももちろんできますけれども。ここはあえて、蛍、に賭けてみましょうか。言及頻度がめちゃ高い相手ですし、かつての相部屋時代に寂しくなったときには、春風よりは蛍の懐に黙って潜り込んだのではないかと。春風がすでに自分とこに来てないときには。
2009年2月19日(木) 春風ふきまくり
 べびプリ吹雪(2/19)。
 検査ですか。読んだ途端、ちょっと心臓に負担が生じました。定期検査。脳スキャン。全身磁場で肩こりすっきり。検査後の気分がじつに爽快とのことですが、たぶんこめかみにエレキバン貼っておいても効果あるかと。
 いや、どんな検査なのかとても気になりますが。綿雪といいこの吹雪といい、心配でたまりません。天才児ゆえの肉体虚弱かとも考えますが、しかし真璃なんて万能ですし。
 そんな心配をよそに、本人はいたって元気。文字通りのハイテンション。だって、自分から「さあ、私の手を取って下さい。」ですからね。むしろ異常です。疑問に思わず喜んで飛翔したくなる兄はせ異常です。これで明日の日記がほんとに飛んでた目撃談だったりしたらどうしよう。それはあれだ、ほら、フラミンゴの霊がとりついて。せっかくなのでこのまま非科学的に説明してみるの巻。
2009年2月20日(金) なぞだなぞ
 べびプリさくら(2/20)。
 今週ずっと春風モードの姉妹が続きましたが、今日はぐっと穏やかです。なぞなぞですかーうーんむずかしいなー(満面の笑み)。
 ヒントは肌色。うーん、あーん。
 昨年末に話してた、ゆいちゃんちのリュウくんでしょうかね。答えは、あかちゃん! かしら。意外にも『電脳コイル』のオヤジだったりして。いや、あれは見てもチュってしたくならない。
 まあ、あえて「答えは…さくら!」とか叫びながらだっこしてほっぺにちゅーする、というじつに兄らしい対応も可能です。というか、まずはこれだ長男。きゃーきゃー言わせるのだ。
 しかし幼児さんたちにはチューが流行ってますね。流行るというより、そういうスキンシップが普通に好きな年頃なんでしょうけど。年少の姉たちだとどのへんまでちゅーして大丈夫だろうか、と想像してみて、当然の壁である麗の手前で星花がすでにいかんかもしれません。こないだどうなってたんだろ。
2009年2月21日(土) ぴっぴとだれかが
 リコーダー泥棒、逮捕されたみたいですね。

美 森「お前だろ」
らむだ「いや、ちゃんと容疑者が捕まったから! 容疑認めてるから!」
美 森「だからといってお前もしてないとは限らない」
らむだ「まあそうですが。いや、してないからこれからもしないから」
美 森「犯罪者予備役はほっとくとして、なんでリコーダーのみならずホイッスルまで盗むのかね」
らむだ「あれって体育のときに教師が吹くやつだよね。知らなかったのかな」
美 森「知っててなお、だったらあれか。笛マニアなのか、学校ものならなんでもいいのか」
らむだ「教師が吹いてるのもたまらん、だとか」
美 森「男の先生だっているのになぁ」
らむだ「その事実は周知すべきだよね。悲劇を繰り返さないためにも」
美 森「完璧に喜劇だろ」
らむだ「どのみち予防措置がいるわけだけど。リコーダーについても。
    例えば、教室に置き忘れたリコーダーは担任が保管しとくとか」
美 森「その担任が一番危ない」
らむだ「あるいは、頭部管だけ外して保管して、
    代わりに男教師が使ってるリコーダーのやつを嵌めておくとか」
美 森「なぜ丸ごと入れ替えずにわざわざ外す」
らむだ「もっと攻撃的な手段では、囮のリコーダーを撒いておく。
    で、罠用リコーダーは男教師が肛門で演奏したやつを使用」
美 森「吹けるか(笑)」
らむだ「ガスで吹く。つか噴く。指が音孔に届かなくてつりそうだけど」
美 森「そこまでしてやる意味があるのか?」
らむだ「ときどき力みすぎて、『ミー』とか鳴らしながら本当に実がでちゃったり」
美 森「書いとけ(笑)」

 昔、「縦笛をチューペットの器に」などと書いてた日記が、「リコーダ なめ」で検索されました。
2009年2月22日(日) 変態生活25年
 世界で一番受けたくない授業。

先生「今日は詩について勉強します。はいそれじゃまずは朗読してもらいましょう、神尾さん」
観鈴「は、はい! ええと、困ったとき、助けてくれたり……自分のことのように心配して、相談に乗ってくれる、……そんな、友人が、欲しい……」
先生「どうしました、まだ続きがありますよ」
観鈴「が、がお……」

先生「はい、結構です。それでは次の詩を、逢坂さん」
大河「……生きているということ、……なにこれ……」
先生「はい、そのまま続けて」
大河「……チッ」
先生「舌打ちはやめなさい」

先生「はい、では次。海神さん」
鞠絵「けふのうちに、とほくへいってしまふ……わたくしの、いもうとよ……」
先生「どうしました、続けてください」

 ガラッ

先生「おや、誰ですかきみは」
ランス「うるさい、ランスアターック!」
先生「ぎゃああああ」
ランス「がはははは、このクラスのかわいこちゃんたちは俺様がもらったー!
    ん、詩なんてものを読んでたのか。ふん、くだらん。……ん?
    なんだこれ? おお、こんな詩があるのか……むふふ……むらむら」
志津香「炎の矢」

 ほんと、ランスの存在はありがたい。

竜児「大河さま、今日の晩ご飯は何にしましょうか?」
大河「そうだなあ……よし、へんでろぱが食べたい」
竜児「わかりました、すぐ用意しますね」
大河「うむ。ちゃっちゃと作れ」

 これはちょっと違う。
2009年2月23日(月) れぷれぜんてーしょん
 MK2さんより。リンク先の問題は、
(1)自分が思うところを語ること(他人ぬきの主観的な正しさ)
(2)他人に認められるところを語ること(自分ぬきの客観的な正しさ)
(3)自分が思うところを、他人が認めざるを得ないように語ること(研究、狭義の「表現」)
の間のギャップなのかな、と。(3)の「認めざるを得ない」というのは、たんに読みやすいとかいうことじゃなくて、その独自性や論理性、批判性を含めてのことです。
 さて、(1)はそれこそ雑談でできること。(2)は本の要約とか多数派意見の受け売りとかでやはり容易に可能なこと。じつは(1)だと思いこんでるものさえも、(2)だったりしますよね(その逆もまた然り)。で、困るのは(3)。指摘されてるとおり、すでに他人が言ってることとは違う何かを自分の中に持ってないと、そもそも発する必要も中身もないわけで。それが「才能」であり、研究を含む表現の根本にあるはずのもの。ただし、「他人とは違うこんな見方をしたいんだ」と言えるためには、先行言説をきちんと押さえることが必要だけど、それは手間としても理解能力としても困難。だから、自分の考えを言ってごらん、と尋ねられても、自分の中にあるものが自分の考えかどうかさえ判断できないという。
 そして、たとえそういう第一原因を持っていたとしても、その主張を他人に説得的に示すためにありとあらゆる手を尽くすというのが、とても難しい。結果として、おおよその人間は(1)か(2)で止まり続けるはず。想いが強くて持続しないあるいは不器用ならば(1)のコースで、エッセイもどきを綴る。想いが弱くて堅実あるいは器用ならば(2)のコースで、すでに誰かが言ってることをまとめた巨大レポートに落ちつくんじゃないのかな。
 うちの新人の研修を任されるとき、ぼくは彼らに自由にレポートを書かせたあと、その内容を自分自身で批判させ、さらにそれを再批判させます。まあ困った顔の並ぶこと。そんなぼく自身、卒論は(2)に近かったような気がしますが、それはそれ。このサイトの日記は(1)、考察はほどほどの(3)を目処に書いてますね。

 あと、「この世界にいるだれとも共有されなかった魂の部分があげている悲鳴」「絶叫」としての表現が、予想もしなかった誰かに届いたときの嬉しさというのは、MK2さんも他の方々も別のとこで述べられてるけど、ぼくもあらためて強調しておこうと思います。
 言葉にこもる論理や心情ってのは、そうやって人から人へとひろがっていくもので。それは詩だったり音楽だったりもするし、記事だったり論文だったりもする。もちろん、いつしかそのひろがりゆく言葉の網が、力をもって人々を圧迫していきもするのだけれど。そのとき、また別の言葉を人は生みだして、あるいは忘れ去られた言葉を取り戻して、また新たなひろがりを編み始めていくのだと信じます。表現の快楽の一部は、そのことを信じるに足る経験を獲得できるということにあるのでしょう。

 追記。べびプリ観月(2/23)。
 新キャラおばあ登場。もはや藤田和日郎絵で想像するしかありません。月輪(がちりん)とか投げられる。『もっけ』でもよさげですが。一応、このおばあも支援的第三者ですかね。
 そのおばあが語った、赤子の聖なる力。力強さなら、すぐ近くにも兄に向って「食べれ」とか命じる赤ちゃんがおわします。そりゃもう白く輝く。イデの力みなぎる(地球滅亡)。
 さて、観月いわく、長男も赤子と同じ力の持ち主。ヒカルの「すがりたくなる」に対抗して、触りたくなる反応です。気っ気っおーらぱわー。年長者をも引き付けるあたりが危険。つか、まだ長男はさくらのなぞなぞに答えを出せていなかったのか……。金メダルも週末しょんぼりさんです。今日は首からかけっぱなしにするように。
2009年2月24日(火) すべてをすいこむ
 MK2さんの「自分語り」の方法論から、「客観語り」について。事例としてぼくの名を挙げていただいてるので、自分の考えるところを書いてみます。最近、反応づいてますね。
 たしかにぼくの文章は、日記でも考察でもSSでも、水準はともかくとしてこの客観語りに含まれます。

>客観語りの人は、外部からネタ探してきて、それについて語ることで、自分の思いを「乗せる」。

 この規定にしたがえば、およそSSなど二次創作のすべてはこの客観語りの範疇です。この引用箇所の直後に、自分語りが「中途半端」であるがゆえに嫌われる可能性について指摘されてますが、同じく客観語りも、自分の思いの乗せ方が中途半端だと、やはり嫌われるのでしょう。地の文に、二次創作者の主張が露骨に出てしまってたりとか。人物が明らかに二次創作者の趣味によって偏向させられてたりとか。自分語りも客観語りも、執筆者の欲求を満たすという点では異なりませんけど、自分語りが自分を語るその営みを通じて自分自身を徹底的に見つめ対象化してもいくのに対して、客観語りは自分を最大限隠すことによって自分の世界観・人間観を対象化していきます。自分と世界との関わり方を、前者は自分vs自分という関係から、後者は自分vs世界という関係からえぐり出していくという。

 それらの方法のうち、なんでぼくが客観語りを選んでるのかと言うと、たぶん、一つには、自分語りをするには限界があるから。それは表現力の制約や、自分をえぐる意志の欠如などもあるのだけど、なにより問題なのは、自分にとって最も重いあるものを記すわけにはいかないからだと思います。そして、それを避けてしまうのであれば、ぼくが自分語りをすることにはあまり意味がないのです。そこだけ空白として語る手もあるけど、たぶんぼくの場合、空白にできずに嘘で埋めてしまいそうだし。
 これに対して、客観語りであれば、自分にとっての欠落を、美しいと感じる作品内情景や人間関係のなかに描き出すことができます。そこには少なくとも嘘はなく、作品を受け止めたぼくの言葉があるだけ。但し、その受け止め方はぼくなりのものであって、日記でのちょっとしたコメントにせよ、考察などの長文にせよ、それらはすべて、あるべき(だった)何かを物語ることに費やされています。とくにシスプリ考察は、ぼくの中の空白をずいぶんと埋めあわせてくれたし、またそれゆえにこそその空白がどうにもならない空虚であることも再確認させてくれました。そのことに痛みをもって感謝しつつ、ぼくは、こういった作品に出会えたことの喜びを、その作品の美しさについて客観語りすることによって伝えたい。そして、ぼくのそんな文章を読んでもらって、もしも誰かにプラスの感情を抱いてもらえるのであれば、ぼくの空虚にもなにがしかの意味があることになります。
 「届かせたい」という「邪悪なまでの欲望」は、ぼくの場合、そんなかたちを選んでいます。以前ついったーで、MK2さんはぼくのシスプリ・べびプリ関連テキストについて、読者を自分の色に染め上げようとするような意志を感じる、とか指摘されてました。まさにそのとおり。考察は言うまでもなく自分の作品観に染め上げようという意志のもと綴られてますし、特定の作品についてぼくが記すあらゆる文章は、客観語りによってその作品をぼくのものとして所有しようとする、そしてその視点に引きずられた読者にその占有を認めてもらおうとする、欲望に彩られています。それは、空虚がブラックホールのごとく好きな作品を吸い込んでいくという、ぼくのフィクション志向のさらに積極的な表れなのでした。なまじ作品解釈が幸福の装いを纏っているだけに、タチが悪いのですけれど。しかしまた、そのしょうもなさを自覚すればこそ、登場人物や作品をいっそう肯定的に解釈し考察するほかないのです。そうすることでしか、恩返しはできないから。

 こうして、ぼくが流したビンには、こんなことが書かれています。

「夕飯後、デザートのフォークをくわえたままけだるげにドラマを眺める大河の胸元には、日中に洗ってベランダに干しておいたはずのシャンプーハットが、いつの間にか抱きかかえていた。」

 追記。べびプリ立夏(2/24)。
 バレンタインデーに衝撃の告白と相成った立夏でしたが、今日はその続き……と思いきや。
 こないだも述べたように、鈴凛と同じような別離への予感を陰に忍ばせた明るさ……と思いきや。
 主題は芋。もう石焼き芋。なんかね、大げさな寂滅感を振りかざしておきながら食い物の話というこの組み立ては、どこかですんごくお馴染みなんですが霙姉さん。こういうとこに影響を及ぼしてるとは意外でした。次女はクールに食い物、七女はホットに食い物という感情表出の違いこそあれ、姉妹だなぁ。
 焼き芋は喉につまりやすいのでぼくはあまり好きな方ではありませんが、長男はそりゃもう好物だよね。チョコカレー並みに(それはどうか)。バターをつけて焼くというのは初耳なので、機会があれば試してみます。これで好物になるやもしれず。しかし、そんな冷静な考えではとうてい立夏についていけるはずもなく。

>方角はもちろん――匂いで追跡!

 この子は……どこまで野生児なのか……。フラミンゴが消えた先もこの子の胃袋だったりして。あと、焼き芋屋はたぶん世界中には存在しないと思います。
 そして焼き芋シスターズ。海晴、春風、蛍、と、いかにもな面子。おいもスキーは女の子らしいけど、ガスばくはくの処理はどうしてるんでしょう。姉達はともかく、立夏は長男の横でも遠慮なくぷーって放って大笑いしてそうです。コーラのげっぷも遠慮なし。その匂いで追跡する読者。
2009年2月25日(水) 笑顔前線
 べびプリ海晴(2/25)。
 urlのpostナンバーが飛んじゃってますね。ほんとは今日が337? 今までも連番どうだったんだろ。
 で、今日はひな祭りの話というわけでもなく。失恋話でもなく。いや海晴姉さん、実際のところ誰かいいひといないんですか。もう弟にべったりだから……。弟も姉妹にべったりなので、まあいいのかもしれませんけど。
 さて、苦手な季節だとか。その理由は、

>さくら!

 いやいやいや。向こうで十六女がびくぅっ! て身をすくませてたりしませんか。すんごい心配なのですけれど。「さくらがねー」とか無思慮に言ってあたら誤解させたりしませんように。せめて漢字を使うとか。誤解させるのが明日へのヒキなのかしら。定めじゃ(それは錯乱坊)。
 天気予報の当たり外れは、たしかにクレームつきやすくて大変ですよね。思わず愚痴もこぼれます。「見習い」で「ただただテレビの前に/たってるだけのニコニコお姉さん」。よく自分を分かってらっしゃる。気象予報士になるのはまだ先のことなんですね。しかし、「中の人」という表現はどうよ。
 語彙のオタ臭はするっとスルーして、家のなかで愚痴を言えることにちょっぴり幸せな海晴姉さん。長女として、甘えられる相手というのはずっといなかったわけですから、すっぴんでテレビに出たときと同様、今回も弟によりかかります。しかし、「ニャオン、ごろごろ――」はちょっといかがなものかと。言うまでもなく、猫は肉食です。

 遅くなりましたが、水野さんには『うらプリ』ご購入いただきありがとうございますー。そいえば、鉄道ファンの方が読まれるとどういうご感想をもたれるんでしょうかね。
2009年2月26日(木) 赤いマフラーの気配
 べびプリ真璃(2/26)。
 燃える女、それが真璃。蛍のことをよく言及するのも、たんに頼れる・お願いできるからだけじゃなくて、あの姉も自分と同じように戦闘的な魂の持ち主だと知ってるからでしょうかね。
 で、今日のタタカイはひな人形作り。そして、熱い魂に火がついたのは真璃のみにあらず。「女の子はみんな!」まじすか。ビックリマークがどんどん増えていくあたりが本気度の表れです。気分は味勝負。そしてマリーの技は洋風。「髪粉」だの「きらぴかシール」だの、必要なアイテムは姉を頼りにきっちり揃えて万全の態勢。手先は器用なので、仕上がりもたぶんばっちり。ほんとこの子は咲耶っぽいです。
 さて、せっかく作った人形も、厄除けに流してしまうと知ってびっくりのマリー。観月に尋ねる、というのがこの幼稚園姉妹らしい間柄ですね。もちろん知ってるあたりが観月。んで、

>マリーは――
>せっかく作ったひな流しちゃうの、
>もったいないな――。

という箇所なのですが。こういう、ためらう気持ちをマリーが日記に綴ったのって、今回が初めてではないでしょうか。虹子が自分の食べたいチョコを兄にあげるのとは、質的に違う問題なんですよ。
 今までも、自分が丹精込めて作り上げた様々なものを、妹達にあげるのでなければ自分の机の引き出しの中に大事にしまっておいたり、姉達に頼んでどこかに飾ってもらったりしてたんじゃないかな。それは、自分の努力と勝利の証だから、けっして適当に扱うわけにはいかない。そうやって勝ち得てきた証の積み重ねが、自尊心と次のタタカイへの意志を支えてくれるという。
 このへんも、咲耶によく似てます。咲耶の場合は、アニプリだと自室に共同生活開始前に獲得した賞状などが壁に飾られていました。それは、咲耶が「才能の上に努力を積み重ね、自分の輝きを高めてきた」(第25-26話分考察より)ことの証左であり、裏返して言えば、兄に受け入れられ他の妹達よりも近づけるかどうかに対する不安を、それらの証拠だてがあって初めて和らげることができるという、咲耶の内面を物語るものでした。真璃の場合、今はまだともかくとしても、やがて兄との近すぎるがゆえの絶対的な距離に気づいたとき、この先達に倣うこととなるのかどうか。
2009年2月27日(金) すれすれ
 べびプリ春風(2/27)。
 さあ、春一番にして春本番です。王子様へのお尋ねとは何か。それは占い。春風さんで占いとくればすなわち恋占い。しかし観月や綿雪は分かりますが、吹雪にも流行してるとは……? その非科学性を明らかにしようとするものの、夕凪たちに聞いてもらえない状況なのか。それとも、吹雪もまた内奥の非合理的な力に突き動かされて、占いの世界にずっぽりふぶふぶしているのか。「占い」と称して嘘発見器を導入してたりして。
 水源の上を歩くと、触覚がぴんと広がるんです(ダウジング)。
 さて、綿雪のトランプ占いです。夕凪伝授かどうかは不明ながら、よく当たる由。しかしその判定は危険すぎます。「未来の旦那様」に出会ってるとな。アニメ版だとここで山田がうざったく自己主張してる予感大。学校でもモテると評判の春風なので、その肘鉄砲くらった連中の中にいないとも限りませんけど、まあ目が向く先は素直に我が家の王子様ですね。

>王子様は――
>好きな人っている?

>……

>あ、あ、あ――
>いいの。
>やっぱり言わなくていいです!

>……

 このためらいが、春風さん。ぎりぎり自己抑制してるので、周囲からその壁を突破しかねない刺激が届いてしまうと、こなごなになりそう。だから、あくまでも間接的に、弟にも占いを受けてもらいます。
 その夜、春風や立夏から虹子まで参加するバトルロイヤル開催。
2009年2月28日(土) タタカイのモラル
 『とらドラ8!』感想をまとめきれてないんだけど、書けるとこだけ先に。

 能登のしたことは、あんまよくないですね。大河の生徒手帳の一件以来、いろいろ応援という名のお節介をしてきたわけですが。それが大河にとって余計なお世話だった部分が大きいとしても、たしかに能登なりの心づかいではあったことに間違いはありません。
 でもねー。麻耶からすれば、能登のは許せない。大河の生徒手帳のことを知ったから、これはいかん北村に本気でアタックかけようと決意して、奈々子にも正直な気持ちを確かめて応援してくれると答えてもらって、亜美にも情報を提供してもらって。完全武装ながら内心びくびくですよ。それでも、いざゆかん。
 これで大河自身が正面から立ち向かってくるのであれば、怖いけど頑張れる。北村を想う女同士、手段を尽くして戦える。だけど、能登は関係ねえだろ。たとえ関係あるにしても、そのやり方はねえだろ。リフトに一緒に乗れるのは麻耶だとしても、大河は麻耶がいない場所や不利な分野で頑張ればいい。だけど、麻耶がアドバンテージを得られるはずの状況で、その足を引っ張るためだけに行動する能登は、フェアじゃない。大河を輝かせて高さを競うんじゃなくて、麻耶をくすませるために行動するというのは、卑劣。例えば、大河に北村番組のCDをくれた女子達にしたって、大河の恋心を励ますつもりはいくぶんあれど、麻耶の足を引っ張ろうとはしていないのであって。そこが第三者の仁義というものじゃないのかな。
 なのに、そんな麻耶のことを能登達は悪く言うし。肝心の北村は、これだけふんばってる麻耶に何も気づかないでいるし。ひどすぎる。お前らそこに直れ。

[先月] [目次] [来月] [最新版] [トップ]

anyo@puni.net

Akiary v.0.42+puni.net patch 0.5