<愛知万博 ウエルカムハウス>


        ていわいさまの掲示板書き込み(2005/05/18):

        >ゴールデンウィークに愛知万博へ行って来ました。
        >行った理由のひとつがウエルカムハウス(リンク先の下部)を観ることでした。


        この掲示板コメントの後、実際の光景をデジカメ映像で送って下さいました。
        ていわいさま、ありがとうございました。
        お写真に、ぼくのテキストを付して掲載させていただきます。

 燦緒へ。

 今年ももう暑いね。君の方はどう? 
 ぼくは、この週末を利用して、
 みんなと一緒に愛知万博に行ってきた。
 ニュースでは聞いていたけど、
 とてもすごい人ごみだったよ……。
 おかげでちょっと目を離したすきに、
 妹達とはぐれてしまったんだ。
 久しぶりの遠出だっていうのに……。
 でもね、燦緒。
 出会いの広場を探しているうちに、
 ぼくは、こんな看板を発見したんだ。
 「ウェルカムハウス」。
 ぼくが妹達と暮らす、家の名前だよ。
 島にはこんな会社はなかったはずだけど、

 「わたしたちが応援します。」

 なんて文字を読んだら、
 なんとなく、じいや達の顔が思い浮かんでさ。
 まさかとは思ったけど、
 つい、周りにいないかって見渡しちゃった。

 その建物はこんな感じ。
 うちの家っていうより昔の日本家屋っぽくて、
 なんとなく雰囲気が、
 砂浜の側のコテージに近いかな。
 あの最初の夏休みを思い出して、
 気がつくとぼくは、
 この家の玄関前に足を止めていたんだ。
 その説明書きには、こんなふうに記されていた。

 「『ウェルカムハウス(Welcome House)』は、
  建物そのものが私どもの家づくりの
  ポリシーの具現化であると共に、
  愛知万博のコンセプトをも現しており、
  『21世紀に相応しい建物=
   自然の力と人間の智慧による
   省エネルギーハウス』
  として仕上げました。」

 「『ウェルカムハウス』で是非
  『懐かしさとこれから』
  を実感していただければ幸いです。」

 懐かしいあの日々と、これからの日々。
 そう、ぼくはウェルカムハウスで、
 ぼくの「いま」を見つけ出した。
 昔とこれからを結びつけながら。
 それは、妹達のおかげだったし、
 いまは、君や眞深ちゃんも一緒にいる。
 そして、笑わないで聞いてくれる?
 島の生活は確かに、ぼく達や君達やじいや達、
 人間達の力だけじゃなくて、
 見えない力が支えてくれてるんだって。
 そう思うときがあるんだよ。
 そのことに、いつも感謝しなきゃいけない、って。
 そんなことを考えてたら、後ろからいきなり
 雛子ちゃんに飛びつかれちゃって。
 声を上げて驚いたら、
 いつの間にか周りに集まってきていた妹達に
 笑われちゃったよ……。
 でも、妹達が微笑んでるこの家は、
 今だけでも本当に
 「ウェルカムハウス」なんだって、
 そう感じられて、なんだかぼくも嬉しくなったんだ。
 もしこんな家に誰かが住むことがあったなら、
 そのときは、幸せな家族がみんな揃って、
 こうして笑ってくれてるといいな。
 ぼくも、プロミストアイランドを、
 そんな人達が暮らす島にしていきたい。
 燦緒、ぼくはそう思うんだ。



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