(6)奈穂消滅日
この辺でマイナーな「ONE2」より、「ナオナオ」こと小菅奈穂が、えいえんの世界に消えた日のチャートでも読んでみることにしよう。奈穂が帰ってきた日は作品中で明記されており、消える日はその一年前の11月9日である。消える当日に授業が行われていることから、少なくとも日曜日ではない。作品発売が2002年4月であることから、奈穂が消えた年を2001年と考えてやると、この時点で高2なので1985年4月21日生まれということになる。
ネイタルチャート、2001年11月9日におけるセカンダリープログレスチャート、および同日のトランジット天体の位置を調べると、次のような結果になる。
- n太陽(牡牛座1度)に対して、n冥王星(蠍座3度R)・t水星(同2度)・t金星(同1度)がオポジッション。
- p太陽(牡羊座17度)に対してt太陽(蠍座17度)がオポジッション、p木星(水瓶座16度)がスクエア。
- t火星(水瓶座9度)とt海王星(水瓶座6度)がコンジャンクション
- p火星(双子座8度)とt土星(双子座13度)がコンジャンクション。t土星に対してt冥王星(射手座14度)がオポジッションで、これとp天王星(射手座17度)がコンジャンクション。
(1)(2)からわかるように、「生と死」を象徴する冥王星の力が、極めて強い形で自我を象徴する太陽に対立的に働いている。しかも変革を志向する水瓶座の力を帯びた木星が、この傾向に輪をかけている。(3)の2惑星は(1)のn太陽に対して弱いスクエアの位置にある。これは内からの改革を志向する衝動的なエネルギーが、目的を失って拡散する可能性を示す。(4)はp火星・t土星とt冥王星・p天王星の対立と読む。後者は根本的な変化を要求するもので、射手座のルーラーである木星の拡大作用を受けているために、その力が強くなっている。これが火星の衝動的かつ無目的な力の放出を無駄に刺激するのだが、土星が「一般世間の常識に合うように」と強く制限している。この辺を見ていくと、奈穂が最後までキレたりせずに、「私はいらない子だったんですね。」と言って、よく訳がわからないうちに消えてしまったのも、何となく理解できるような気もしなくもない。
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