(3)長森レイプ未遂事件

 今度はプログレス法の応用ということで、長森でも見てみよう。時間としては1998年12月24日、つまりゲーム中のクリスマスイブの夜を設定してみる。

 ネイタルチャート中のカイロンの位置は牡牛座22度で、ネイタル天体とのアスペクトはない。次にクリスマス時点のプログレスチャートを検討すると、これまた怪しい雰囲気が漂っている。特に強い影響を与えているのが、17年かけて獅子座18度から獅子座25度に移動した火星である。カイロンと天王星(蠍座28度)の位置はほとんど移動していないのだが、火星の移動によってこの3惑星がfixed T-スクエアに近い形になっている。カイロンと天王星の衝はオーブ外だが、カイロンと火星、火星と天王星はそれぞれオーブ3度のスクエアである。しかも火星は獅子座なので、最もエネルギーが強くなっている。カイロンが入っている牡牛座は非常にfixedの性質が強く、これと火星のスクエアという点から判断すると、この時期に長森は自分の行動力・勇気のなさという点で、何か心の傷を感じていた可能性が高い。そのようなタイミングで、火星が変革を求める天王星を無駄に刺激したため、あえて危険なことに挑戦しようとする衝動が高まったと。しかもその内容は天王星から判断すると「死とせくーす」といった「自己の生まれ変わり」に関係する内容である。

 話はこれだけではない。出生時に天秤座2度にいた太陽が天秤座20度に移動して、木星と合。これらとプログレスの月(牡羊座17度)が弱い衝。さらに太陽と木星ははプログレスの海王星(射手座4度)とセクスタイル。木星と海王星の影響によって、土星的な自己抑制や自他境界の作用が弱くなっている所に、月の象徴する無意識も上に述べた火星の作用が強く働いている(牡羊座の支配星は火星)。天秤座はバランス感覚と「美しさ」を強く求める星座なので、自我はそのような無意識の作用とは逆行しようとするのだが、火星の作用の方が強く働いてしまったということだろうか。また海王星が「他人と一体化したい」という欲望を強く自我に与えたことも、事件の原因の一つであると考えられる。


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