「…この日常は、あなたにとって意味のないものなんですか?」
ってことで、今度は司が消えた日を推定してみよう。まず、里村茜のネイタルチャートを検討すると、出生時点のカイロンは牡牛座16度にあり、蠍座20度の月とオーブ4度の弱い衝。母性像にどこか傷を負っているが、それを抑圧しようとする傾向が強そうな雰囲気。
司(茜の元親友)が消えたのはいつか明示的に示されてなかったと思うが、少なくとも1997年のクリスマスの時にはまだこの世に存在し、ゲームスタート時点の1998年11月30日にはもう消えていたことが明らかである。よってこの期間についてトランジットチャートとプログレスチャートを検討すれば、いつぐらいに事件が発生したか、明らかにできるはずである。
まずトランジットチャートを検討する。このような短い期間では、土星・冥王星・天王星の位置はほとんど変化しない。そこでマレフィック天体として火星に注目する。1980年10月20日から1981年9月23日の間、天秤座で木星と土星が合になっており、彼女のネイタルチャートにもこのような特徴が現れている。これは20年に一度生じる世代的アスペクトだが、このネイタルの土星・木星(天秤座2度・4度)とトランジットの火星(牡牛座3度)が1998年3月8日近辺に衝となる。これによって、もともと素質として持っている内面での葛藤が激化し、自己破壊的な衝動と強い罪悪感をもたらす。しかもその原因は対人関係にありそうなことが天秤座から推測できる。この日近辺ではトランジットのカイロン(蠍座18度)とネイタルの月(蠍座20度)と合。このために、幼い日の自分の姿を投影して、自らは母親役を演じていた相手との間の関係に何かが生じたことが想像できる。ちなみに蠍座の支配星は冥王星で死と再生を象徴し、彼女のネイタルの冥王星も天秤座である。
日付が絞り込めたので、次にこの日のプログレスチャートを検討する。いろいろと手法はあるが、ここではセカンダリープログレス(一年一日)法を用いる。これは読んで字の通り、「実際の一年間をチャート上の一日」とみなして、ネイタルの天体を移動させる方法である。これは地球の自転によって、一日で天の春分・夏至・秋分・冬至点の全てを回ることから考えられたものである。具体的な例として、たとえば16歳の誕生日ならば、出生年月日+16日の時点のチャートを作成してやればよい。木星より外の外惑星の動きは遅いため、特に若いうちは動きの早い天体を中心に読む必要がある。彼女の1998年3月8日のプログレスチャートとネイタルチャートを調べると、ここにも何かヤヴァげな雰囲気が漂っている。ネイタルのカイロンとプログレスのカイロンの位置が2-3度しか動かないのは当然だが、それにプログレスの太陽(牡牛座17度)が1度以下のオーブで合となっているのだ。しかもこのプログレスの太陽はネイタルの月とオーブ3度で衝。これは自らも気づいていない心の深層の願望と、自我の間で強い葛藤が生じていることを示す。しかもプログレスの月は蟹座なので、月の力は特に強くなっており、母性的なエネルギーが強まっている時期であるので、事件によって生じた衝撃はより強くなったものと想像できる。
ということで、司消滅日は1998年3月8日付近ということでファイナルアンサー。ちょうどそれから一年目あたりに浩平が消えて、2年目に復活するという話になるわけですね。
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