「To Heart」

(leaf / 1997.5.23)


 「 leaf Visual Novel Series Vol.3」。1994年発売の「 ときメモ 」 と並んで、もはや古典的な学園ものギャルゲーの部類といえるだろう。この手の比較的多数のキャラクターの中から特定キャラを攻略するタイプのゲームは1992年に elfから発売された「同級生」にまで遡り、それ以降えろげ・ギャルゲ問わず、種々の作品が発売されている。

 有名作品であるせいか、東浩紀や斉藤環も時々、議論のネタに取り上げていた。そういうこともあって、一応、プレイしてみたのだが、個人的にはそれほど見るべき点は感じなかった(というか、正直、これほど時間の無駄を感じたのも久々)。放課後の行動で多様な分岐を用意するという、ゲーム性を重視した作りになっているために、各キャラについての大きいシナリオが用意できないというのは仕方ないにしても、ストーリー全体を通して何を言いたいのかよく分からない点は、かなり気になる。ライターは「キャラの属性に萌えられれば、それで無問題」と思っているのだろうか。以下、クリアした5人について軽く感想を書いてみる。


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