「てのひらを、たいようにAB」

(Clear / 2003.5.30)


 「てのひらを、たいように」のファンディスク。「After」は本編の後日談で、同じパーティーの準備の話を登場キャラ分だけ読むことになる。正直、「ヤマなし、意味なし、オチなし」を地で行くものなので、キャラ萌えしたい人以外には何もアピールするところはないと思われ。プレイしているうちに「Extra1」,「同2」という選択肢が出てくるが、一発ネタなのであまり期待はしない方がよい(あの人は本物なので、「シスタープリ●セス」のロゴにモザイクがかかって出てきたりもするが)。

 うって代わって、「Befor」はオリジナル「たいように」編と同じ水準の話が、よりコンパクトになって楽しめる。こちらの主人公は旅の絵師であり、とある村で出会った小娘の似顔絵を書いてやったことが縁で、不自然に豪勢な生活を送っている神社の神主の絵を描くことになる。この神主、自分の絵を神社に奉納したいのだというのだが…。

(総括)
 オリジナルの「まりあ」や「凛」の動かし方などを見るに、全体としてこのシリーズで描こうとしているのは、(よく言われるように「友情」なんかではなくて)「人が他人を理解することの困難さ」ではないか、と思われる節がある。このテーマはBefor編でも色濃く現れている。これだけでも買う価値があるので、もしどこかで見かけたら入手するのが吉かと思われ。


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